五十肩とステロイド

最近、五十肩の方が多い。ある患者さんが、「ステロイドは打てば効くと言うし、打ち過ぎはダメだという。私の場合はどうしたら良いのか?」なるほど、こういう質問はもっともである。こういう場合は私自身、次のような基準を持っている。

  1. レントゲンを撮って石灰沈着と言われ、痛みが強ければ1回はステロイド注射を打つ。
  2. その後痛みがよくなれば良いが、また同じような痛みが出たら、2-3回まで試し、その後は少し注射を考える。
  3. 痛みのレベルが強くなく、肩関節も動くようならリハビリで様子を見る。

以前病院勤務の薬剤師の先生が五十肩になった。多少我慢したが、痛みがあるので来院され、「なかなか治らなくて困る。どうしたら良いの?」「先生、レントゲンは取りましたか?」「まだ。」「では撮って下さい。場合によっては注射になります。」その後レントゲンを撮って、明らかに石灰沈着で医者がステロイドを打った。「あのステロイド注射効いた。すっかり治ったと思ったら、また最近痛む。2回目打っていいの?」「何割、痛みが取れたのですか?」「8割」「どうしても辛いときは打ってもいいと思いますが、でしたらあとは注射を打たないでリハでやりましょう。」

これは病院職員だから出来たことかもしれませんが、ただ打てば良いというものではなく、打たずに我慢すればいいというものでもありません。何事もさじ加減が大事です。

2017年10月19日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

難しい後頭神経痛

以前から後頭神経痛の治療には悩んでいる。定期的に通っている方が殆ど良くならないので、下記の通り治療法や検査の見直しの話をした。

  1. 筋肉の問題として捉える-CT・MRI・超音波で検査
  2. 炎症として捉える-血液検査
  3. がんを疑う-CT・MRI・血液検査
  4. 噛み合わせを疑う-マウスピース
  5. 骨格のゆがみ-インソール
  6. 無呼吸症候群-入院検査・CPAP
  7. 神経痛として捉える-神経ブロック・筋膜リリース
  8. マイコプラズマ・ファーメンタンスを疑う

これぐらいしか思い浮かばないが、10数回治療して成果が出ない方の場合は一度ガラガラポンをしてゼロベースで検査治療が必要だと思う。

2017年10月17日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

耳下腺の腫れに関して

常連さんが左耳下腺だけ腫れて困るという。医者で調べてもらっても血液に異常が出るわけでもなく、辛ければ抗生剤を出すという。歯医者では左であまり噛むなと言われマウスピースを作ったが良くならない。耳鼻科でも異常はないという。八方塞がりで何かないかという。まず考え方だが、周辺に炎症はないか考える。こういう場合は中咽頭や咽頭扁桃を疑う。中咽頭ならがんを疑うし、咽頭扁桃ならBスポット療法で治療できる。次に骨格の異常を考える。足底板や仙腸関節の治療、寝方や仕事場での姿勢などを疑う。治療法もただ抗生剤を飲んでいるときだけ腫れが引くのでは芸がないので、口腔内を刺激するという方法がある。よく紹介する歯医者が顔面神経麻痺の時に、口腔内粘膜を刺激しなさいと指導している。耳下腺自体は刺激できないが、内外翼突筋を刺激する方法がある。場所が分からなくても右左の口の中で左右差のある所を擦るだけでいい。今まであまり思いつかない治療だろうが、口腔内粘膜には色々な臓器との関係が指摘されている。中咽頭や咽頭扁桃が問題なければ試す価値はあると話した。

2017年10月16日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

鞭打ちの治療のコツ

病院勤務時代は救急だったので、交通事故か脳卒中でかなりの数の鞭打ちの治療をした。外来と病棟回りで、ある時に面白い事に気がついた。医者の指示で1-2週間に1度程度の治療をしている方は時々具合が悪いという。外来でほぼ毎日治療している方はあまり言わない。酷くない方の方が症状が出ている。一度治療しても病気の勢いがあるとまた症状が悪化する。1-2週間に1度では症状を押さえ込めない。しかし酷い鞭打ちの方でもほぼ毎日治療していると、症状を封じ込められる。こういう経験をしてからは治療にゴールデンタイムがあることが分かった。我々は経験があるから患者さんには、「この症状は根を詰めて治療した方がいい。」とアドバイスするが、「いゃ、時間が取れなくて・・・。」と言われてしまえば終わりである。後になって、「○○の症状が出てきた。」と言われれば、それはそういうものですと言ってしまう。この仕事では強制的に来て下さいとは言いにくいので、仕方がない部分はあるがかなり的確な指導はしていると思う。後になって、「こんな症状が出るなら言って下されば・・・。」と言われるが、「一応、まとめて治療した方がいいとは言ったんですが・・・。」「え、そういう意味だった?」こんな会話を時々している。

2017年10月16日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

鼠径の痛みと胃炎

普段は坐骨神経痛の方が、今回は鼠径が痛いといってきた。こういう場合はまず大腿四頭筋を診るのだが、かなり硬い。運動なら山登りか階段、内臓なら胃腸炎である。どんな時痛いか聞いたら、階段の上り下りは痛くないし、平らなところで痛みがあるという。これはおかしいと思って、胃を調べたらストレス性胃炎と分かった。スタマックラインが勝ちがちである。硬さから判断して2-3ヶ月経っている。どうも子育てのストレスらしい。この胃腸炎、ハムストリングにはよく出るが時間が経つと大腿四頭筋にも出る。殆どは左側だが、我慢していると右にも出る。ここまでくれば簡単である。説明をしながら、これは見逃されるケースだろうなぁと思った。たまたまこの方は当院にもう10年通っているから身体の状況を判断できたが、普通鼠径の痛みと言ったら、まず股関節か鼠径ヘルニアを疑う。鼠径にぽこっと出ていれば鼠径ヘルニアである。股関節ならMRIを撮ってきてという話になるが、すこし典型的に股関節症とは症状が違う。鼠径が痛いと言って胃炎は普通疑わないと思う。だからこの方には、「胃炎にまちがいないとは思うが、胃薬で鼠径が楽になれば間違いない。」と言った。こういう事は経験で出来る技である。胃をいじり、治療後は歩けるようになったので、まちがいないと思った。

2017年10月12日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

寝違い再発とコーヒーカップ

10日前に寝違いの治療がうまくいき、痛みが取れたのにまた再発したという。何かあったかと聞いても何もないという。この方は長い間メニエール病で耳の調子が良くない。最近は耳閉感まである。耳に症状を持っている方は悪い方の首の横の筋肉-胸鎖乳突筋が硬くなる。10日間の生活を聞いて、「子供とディズニーランドへ行ってコーヒーカップでグルグル回された。」という。「そんな事したら、耳が悪化して首が硬くなって簡単に寝違いを起こしますよ。」「どうしてグルグルと耳が関係あるのですか?」我々にしてみると身体のバランスを取っている三半規管が耳にあることは常識だが、この方は脳が支配していると思っていたらしい。案の定胸鎖乳突筋を触ったら、耳閉感のある側がガチガチである。これで原因が分かった。The Bi-Digital O-Ring Testを使うと耳の症状はヘルペスウィルスが増える事がわかっている。抗ウィルス剤のEPAや荏胡麻で対応し、耳は昔から利尿剤をよく使う。当院ではスプリングティーを勧めている。正しい知識と少しの予防で寝違いは防げたはずである。

2017年10月12日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

マイコプラズマに関して

マイコプラズマと言うと肺炎を思い出すと思います。
しかしマイコプラズマは、関節リウマチや慢性疲労症候群、線維筋痛症などの難病の原因の一つであることがわかってきました。
歌手のレディー・ガガが線維筋痛症と言われていますが、マイコプラズマが原因と思われます。
肺炎の原因になるのは「マイコプラズマ・ニューモニエ」ですが、「マイコプラズマ・ファーメンタンス」という別のマイコプラズマが、これらの難病に関わっているこがわかってきました。
なぜ今頃わかってきたかというと「マイコプラズマ・ニューモニエ」は培養が大変で検査が大雑把です。
「マイコプラズマ・ファーメンタンス」は検査すらありませんでした。
それがマイコプラズマ感染症研究センター長 松田和洋先生の研究で検査法が開発されました。
今後益々研究が進み、一昔前ならすべて難病で片付けられていたものに治癒の可能性が出てきました。

 

【マイコプラズマが関連するといわれている疾患】

リウマチ性疾患(関節リウマチなど)
線維筋痛症
慢性疲労性症候群
慢性気管支喘息
特発性間質性肺炎
皮膚炎(多型滲出性紅斑など)
腎炎(IgA腎症、ネフローゼ症候群など)
神経疾患(多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、筋委縮性側索硬化症など)
血液疾患(溶血性貧血など)
強皮症
血管炎
川崎病
橋本病
尿道炎
サルコイドーシス

 

エムバイオテック株式会社
http://www.mbiotech.org/22/index.html

2017年10月12日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

治療法のない足の指の痛み

トライアスロンをやっている方の足の指の痛みがなかなか治まらない。何とかレースは出ているのだが、あまりに長いので何とかならないかという。以前は足底板で改善したが、段々マラソンなどのスピードも上がり欲が出てくる。考え方として下記のような提案をした。

■関節にてを加える方法

  1. レーザー治療
  2. 関節を開けてみる-MRIを撮り、専門の先生に手術して戴き、中を様子を探る
  3. 痛む関節周辺にお灸をすえる
  4. ホットパックで暖め続ける(今まで冷やし続けて痛みが取れない)

■周辺を整える

  1. 中殿筋や内転筋を鍛える
  2. 足底筋膜をreflexologyなどで整える

■脳をだます

  1. 痛む足の左右対象点に痛みを作る
  2. 頭に反応点を求め鍼を打つ

こんな話をしたら、「結構やり方あるのね。しかし専門の先生からこういう話は出ないどうして?」と言う。それは簡単で、「専門の先生は自分がかかわっている範囲内でものを考えようとする。しかし我々はどんな手を使っても痛みが取れればいいと思っている。その違いかも知れません。」と言った。まだまだ考えれば治療法はあるのだと思う。以前師匠に、「その病気の治療法はこの世に存在しないのか、それともお前が知らないだけなのか?どっちだ。」と指導戴いた事がこういう考え方になったのだと思う。今になってその意味を噛みしめている。

2017年10月9日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

心臓弁膜症と腰痛

ご紹介で年配の女性が来た。主訴は腰痛なのだが、話を聞きながら少し気になるところがあった。以前に心臓の弁膜症を指摘されてその後辛くないので、検査をしていないという。しかし何となく胸と背中は違和感を感じるという。以前、石原裕次郎や加藤茶が大動脈解離で話題になったが、特に加藤茶の場合の主訴は背中の痛みであった。我々のような鍼灸院も背中や腰が痛いと言われても、大きな病気が隠れている可能性を考えておかないといけない。そしてこの方は膝が伸びない。痛みが全くなく、レントゲンは撮っていないという。腰にしてみれば弁膜症がどういう状況かはわからないが、胸と背中は心臓の反応点なので、上からの悪影響、下からは膝の悪影響で文句を言いたくなるだろう。まずは循環器をチェックして膝も診て頂き、結果が出てから本格的に腰痛治療が始まると説明した。患者さんは、「そういう事があるんですね。」と言っていたが納得された様子。時々は身体の総点検をお薦めしたい。

2017年10月9日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

身体は軽く、心は重く

最近はどういうわけか懐かしい方をよく治療する。1番長い方で35年近くになるので、昔の身体と今の身体をどうしても比べてしまう。「昔は社長、あんなに元気だったのに、この腰は全然筋肉が回復しませんね。」「20年ぐらい前はゴルフであんなにやっていたのに、今では想像も出来ませんね。」「5年前のぎっくり腰の時は1回の鍼で治ったのに、今回はあと2-3回やらないと治らないでしょうね。」仕事柄嘘をつくわけにはいかないので、こちらは事実だけをしゃべっているとどうしてもこういう会話になってしまう。常連さんも心得ていて、「先生の所に来ると身体は楽になるが、そう言われると心が重くなっちゃうよ。年取ったもんなぁ・・・・・。」やはり30年の重みを感じる。人がどう老いていくかというのを日々感じているが、やはり年相応の身体の使い方はあると思う。隠居生活をしろとは言わないが、程々の60点生活が1番いいのではないだろうか。すぐに根を上げることをお薦めしたい。

2017年10月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

食生活を変える難しさ

私の師匠が消化器の医者なのでどうしてもがんの患者の話ばかりを聞く。
必ず患者には、「あなたは今までそういう過酷な生活をしてがんになった部分もあるのだから、病気だけ治してまた仕事に復帰というようなことを考えないで、生活をスローライフに変えなさい。」と指導している。
前立腺がんをやった方を10年ぐらい診ているが、身体を診ていていつも感じることは全く習慣を変えていないということだ。
仕事はどうしても仕方がない部分はあるだろうが、せめて食生活は変えて欲しい。

外食したら高蛋白、高脂肪は当たり前。
食後のデザートは当たり前。
ご褒美にケーキは当たり前。
お酒は満足するまで飲むのは当たり前。
3時のおやつは当たり前。
旅館に泊まって豪華なフルコース料理を食べるのは当たり前。

昔の日本はこんなに豊ではなかったので、今はいい時代だとは思うが食事が変わったせいでがんは増えているのは間違いはない。
またこの食生活はその方の「食文化」となっている。
食文化を変えるのは至難の業である。
不味い物を食べなさいと言っているわけではないが、生活を落とすみたいでなかなかできない。
こういう話を書く度毎に「砂糖は麻薬」と頭に浮かぶ。

2017年10月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

減量しか指導しなかった腰椎椎間板ヘルニア治療

私と同じ年の方が、紹介されて腰が痛いと言ってきた。医者では腰椎椎間板ヘルニアと言われ、今年の初めから痛むという。薬が効いて楽になったこともあったが、また辛いという。その間減量すると楽になり太ると痛いという。身体を診てこの方は腰が本来悪い方ではないことがすぐに分かった。長年治療をしていると本質的に腰が悪い方とそうでない方がすぐに分かる。ただ単に太って腰痛が起こっただけである。本人はあまり体重と腰痛の関係を理解していなかったので、減量の話をした。まずお酒についてまずビールを飲み、次に焼酎、調子が良ければ日本酒を飲むという。下記のように指導をした。

  1. ビールは週に一度
  2. 焼酎はシソ焼酎がお薦め
  3. 日本酒はイベント(誕生日、記念日など)でしか飲まない

次に減量のポンイトは、「白米」「醤油」「ソース」禁止と伝えた。現実すべて実行するのは大変なので、気をつけて減らして欲しいと伝えた。この3つはすべて食欲増進効果がある。そんな話をしたら、「白米大好き、何でも醤油たっぷり、ソースもひたたるほどつけないと気が済まない。」と言う。これでは痩せない。次に減量は月に2kg以上落とすとうまくいかない。10kg落とすなら半年ぐらいかけるといい。月に4kgも減ったら食べてもらいたい。結局腰の治療は何もせず、食事指導だけで終わったしまった。この患者さんはこれだけで治る。

2017年10月3日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

一発で治す治療と刻むやり方

まぶたがピクピク動く眼瞼痙攣の患者がボトックス注射を受けた。このボトックスとは神経毒で神経の異常な興奮を鎮めることにより痙攣を治す。以前から何人も患者さんを専門の先生に送ったが、概して成績はいい。しかし今回治療を受けた患者さんは、治療後まぶたが閉じなくなってしまったという。これは多少あることで、仕方がない部分はあるのだが、殆ど数週間から数ヶ月で自然回復する。我々はある程度そういう知識を持っているが、患者さんにしてみるとそういう説明はされたかも知れないがビックリしてしまうのではないだろうか。今までピクピクしていたまぶたが痙攣は治まったものの、目が開いたままでは困る。心配した嫁が相談に来て、これは薬の量を間違えたのではないだろうかと言う。現場にいないので何とも言い様はないが、患者の体質に合わなかったか、少し量が多かった可能性はある。その嫁にはこういう話をした。「もしかしてその先生若くなかった?私達もそうだが若い頃は一発で治療したくて、どうしても限界の量で刺激をしてしまう。うまく行けばいいのだが、やり過ぎとなって何度も失敗をしている。そういう経験を積むと一発で治療をするのではなく、刻んで治療することを考える。若い頃は年配の先生方の治療を見て、まどろっこしいと思っていたが、今から思うと失敗を出来ない立場にいたことがわかる。私などもこれだけご紹介で治療をしていると、一人失敗しただけでその噂が何十人にも拡がる。感覚としては1万回に1度もミスできないという感覚を持っている。それを実現するためには刻むしかない。」こんな話をしたら納得されていた。

2017年10月3日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

話し方のコツ

常連さんの奥さんが、ご主人の仕事関係でえらい方と食事をしなければならず、気を使い本当に疲れたという。気持ちは分かるがこれには少しコツがある。まず話題に困ったときは下記のことを聞くといい。

  1. 出身地
  2. 夫婦のなれそめ
  3. 学生時代

これだけのことが頭にたるだけで、会話が楽になる。ご主人が経済人でお相手も同業となると、下手に世界経済のことなど言ってもすぐにぼろが出る。それならいっそ聞き手に回った方がいい。知らないことを教えて頂けばいい。昔から聞き上手と言うが、その方が余程、場がもつ。そして、「ご出身はどちらですか?」「ご夫婦のなれそめを聞かせて下さい。」「どんな学生時代を過ごされたのですか?」などと言えば、えらい方達は必ず教えてくれる。普段は聞けない恋愛裏話なども聞けるかも知れない。そうなれば妻としての格が上がる。「お宅の奥さんはいい人だ。」となる。奥さんから聞かれれば相手もしゃべりやすい。これだけ分かっていればあとは場数である。数をこなすほど慣れる。私なども患者とかなりしゃべる仕事だが、長年やっているので今ではどんな方とでも会話が出来る。これは数である。新米の奥さんにはそんな話をした。

2017年10月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

左首ばかり腫れる

少し熱が出たり首が腫れるときはいつも左側だけなので、病気ではないかという方が来た。気持ちは分かるがリンパ節は左右非対称である。下半身やお腹の問題は左側の鎖骨の下のリンパ節に合流する。右腕の問題は右に集まる。我々から見るとそういう構造なので、左だけ腫れるのは正しい。病気ではない。本来身体は非対称なので、色々な場面で右や左だけと症状が出る。この方は自分がずーっと病気だと思っていて言えなかったので、今日の話を聞いて心から安心したという。ちょっと知るだけで人は悩みから解放される。

2017年10月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

還暦でシングルプレーヤー

50代の常連さんが、「還暦でゴルフシングルを目指したい。」と言い出した。我々は仕事柄、ゴルフで体を壊した方ばかり診るので下記のことをアドバイスした。

  1. 還暦までは数年あるが必ず腰痛で2回ぐらい落ち込む
  2. その時に「ゴルフシングル」と「腰痛」を天秤にかけ、どっちを選ぶか迷う
  3. やがては「腰椎椎間板ヘルニア」か「脊柱管狭窄症」と言われることを覚悟したほうがいい

こんな話をしたら、「え、ほんと?」と言っていた。20代30代からゴルフを続けている方ならいいが、50代で突然シングルを目指すと殆どの方はこうなる。脅すわけではないが、そういう方ばかり診る。ある程度年をとると多少の犠牲はつきものである。

 

2017年10月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

最短で治った鬱病

先週、鬱病で来ていた方が劇的に良くなった。The Bi-Digital O-Ring Testで身体の免疫やストレス度合い、胃腸機能、脳の神経伝達物質などすべてがいい。こちらでは乳酸菌と荏胡麻程度しか指導していないので、こんなにすぐに良くなるわけはないと何があったのか聞いたら、「あるに本で泣くとよくなると書いてあった。」と言う。以前私も泣く効果に関して書いたことがある。理由は分からないが、心がリセットされて何とも爽快感が残る。この患者さんは泣くために昨日映画を観たという。「きみの膵臓をたべたい」という映画が泣けるらしい。内容はともかく、こんなに効果があるなら毎日泣くといいという話をした。心と身体がいかに連動しているかが分かる。心と身体のスイッチが入った途端、ここまで良くなるのだということを久しぶりに体験した。

2017年9月30日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

体力は下り坂ではなく階段を降りるように落ちる

以前、治療効果は階段的変化である程度頑張っても良くならないときがある、しかしその後突然ジャンプするみたいに改善するという話を書いた。体力が落ちるときもそれと似ていて下り坂のように落ちるのではなく、突然ガクッと落ちる。60代の男性で普段はゴルフ、冬はスキーを楽しんでいる方が、突然太腿が悪化した。理由を聞いたら特別なことはやっていないという。ただし、3日続けてゴルフをしたが、2日目はカートで回ったので、負担にはそんなにならないはずだという。この方はいつもは2日連続のゴルフはあったが、3日続けてのゴルフはしたことがない。身体全体を見て、ゴルフによる筋肉痛は間違いがないので、本人が思って感じているよりも体が根を上げたと説明をした。本人は話を聞いても納得せず、「だって2日目はカートで全然身体に負担はかけていない。すこし初日に頑張っただけだ。」と言う。我々からすると何と言われても身体が間違うことはないので、3日間連続ゴルフが本人の体力・回復力を上回り、身体が拒否をしたと結論づけた。中々体力の衰えを認めたくない気持ちは分かるが、そこを間違えると今後身体を痛めるばかりでスポーツを楽しめない。私も還暦が近くなり、仕事柄そういう方達を診ているので、「○○はどうせできっこない」と思って活動するようにしている。しかしやってみて出来たら、「何だ出来るんだ、ではもう少し。」と思って、多少追加するようにしている。これは皆様の壊れた身体を診させて頂いて学んだ知恵である。だから突然○○が出来なくなっても、「階段変化だもん、仕方がない。」と思って落ち込まない。いつまでも頑張りたい気持ちは分かるが、自分の身体の現状は知らないと大変なことになる。こういう経験からも何事も程々である。昔から道楽七分という。

2017年9月27日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

一代で終わらないがん治療

The Bi-Digital O-Ring Testを20年もやっていると鍼灸院なのに、がんの患者さんが来る。
発病前に見つけたり、手術後の症状を緩和したり、食事指導をしたり、末期の方だとお話を伺ったりと病院の治療が画一的でどうも不満を持っている方が多い。
長年やっていると何人も見送ることになるが、その後残された家族の方がよく通っている。

「肺がんだったお父さんもう七回忌?早いね。」
「子宮がんだったおばあちゃん、もうあれから10年?」

こんな会話はよくしている。
仕事柄どうしても残された家族の方々のがんが気になってしまう。

「あなたのお父さんは65才で大腸がんになったから50才過ぎたら検査はちゃんと受けてね。」
「あなたのお母さんは閉経後すぐに卵巣がんやったから、40才ぐらいから毎年2ヶ所の医者で診てもらってね。」

がんが完全に遺伝するわけではないが、生活、特に食事の影響を受けやすいので、親ががんをやっている方は子供達もがんになるのではないかという眼で見てしまう。
そういう方には早い時期からや食事療法や乳酸菌摂取などを指導している。
先日も40代で乳がんをやった方に下記のような話をした。

「あなたが乳がんをやってしまったのは仕方がないが、今食生活を変えないとその影響が娘にいく。がんの最大の問題は食生活だから、将来娘の乳がんを見なくて済むようにちゃんと食生活を正しなさい。」

最近は愛犬のがんの治療もしている。
乳酸菌を合わせる程度だが、愛犬のがん治療のおかげで家族も少しずつ食生活を見直し始め、勉強するきっかけになっている。
家族に一人がんの方がいると子供や孫にまでその影響は大きい。
祖父母や両親のがんに向き合い、その体験のおかげで子孫が救われたとなれば先祖も喜べる。
がんの治療は一代で終わらない。

2017年9月24日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

乳がん予防がすべて裏目

数年前に少し胸の異常を指摘してその後頑張って予防をしてきたが、うまくいっているか判定して欲しいという方が来た。この方は常連さんの奥さんでThe Bi-Digital O-Ring Testを使ってほんの少しだけ左胸に異常を見つけた。数種類の健康食品を持参したが診ると、「○○はテレビで評判。」「○○は○○で金賞を取った。」「○○は更年期にいいと雑誌に書いてあった。」「○○は友達の間で流行っている。」というものばかりである。どうも女性はこういう誘い文句に弱いらしい。家内もよく、「テレビショッピングで膝にいいと言っている。これどう?」と聞いてきて、The Bi-Digital O-Ring Testで調べるといい物とそうでないものは半々ぐらいである。たまたま持参した物を調べると殆どが身体に悪い物と判定した。少し貧血があると言ってプルーンを調べるとマイナス。イソフラボンがいいと言って調べるとマイナス。プロテインがいいと言って調べるとマイナス。10種類ぐらい持参したが良いものが2つしかない。これでは病気を悪化させているようなものである。これを見て、「自分なりに調べて色々とやったことがマイナスということですね。」「そうなりますね。努力はされたんでしょうが、マイナスはマイナスです。」「これなら何もしないで普通の生活をしていた方が良かったと言うことですね。」「そうです。」実はこの会話はよく患者さんとしている。頑張るとおかしなものを選んでしまう。何もしない方がいい方は多い。そして半年ぐらい経ってまた調べるとおかしなものを選んでくる。選ぶ理由が全く以前と同じで、テレビでいいと言っていたと言ってくる。中々懲りないご婦人が多く困っている。

2017年9月21日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

腹筋の筋トレと炭酸水

常連さんが腹筋の筋トレをした後でゲップが続くのでどうしたら良いかと言う。これだけの話だと何が原因だかわからない。自律神経が絡むのか、腹圧なのか、胃が動くのか、ある程度の想像は出来るが原因の確定が出来ない。しかし対策はある。この患者さんには炭酸水を飲みなさいと指導した。理由は簡単で、炭酸水には胃をよくする作用がある。日本のある場所で湧き水の中に炭酸が入っている地域の胃病の発症率は低いという。食べ過ぎた後など、コーラを飲み、ゲップをすると胃が楽になることを経験した方も多いと思う。炭酸が胃壁を刺激する。害もない安全な治療である。これで良くならなければ制酸剤や試せる物はいくつかある。まずは腹筋の前に飲んでどうか、次に運動後飲んでどうかなど実験するように話をした。こんな小さなアドバイスも本人にしてみると解決すれば大きい。生活の中で些細な症状も知恵を使えば乗り切れる。

2017年9月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

手術の不思議

常連さんのお母さんが脊柱管狭窄症の手術を受けた。相談をされ少し不安材料を減らそうと思い、セコンドオピニオンなどの話をしたが、色々難しいことを医者から言われるのはいやだったみたいで早くスッキリしたいから、手術の同意書にサインしたという。手術は大成功で胸をなで下ろしたが、こういう仕事をしていると手術でうまくいかなかった方達のリハをするので、色々と考えることがある。まず昔は手術の成功率は半分ぐらいだった。腰椎椎間板ヘルニアで手術後、痛みが取れてもシビレが取れず、医者に言っても、「手術は成功しましたから・・・。」と言われるだけで、らちがあかない。そして高名な先生がちゃんと手術をしても痛みが取れない患者がどうしても出る。そうなるとリハビリをしながら、患者から苦情をもらう。「あの先生は名医らしいが、痛みが取れない。他の方は取れたみたいだが、私はダメだ。」こうなるとその噂が病院や外部まで、すぐに広まる。世間でよく、「あの病院はダメだ。」という噂だけが広まっているが、そういう噂は早い。しかし我々からすると、レントゲンを診ても担当の先生から聞いても、手術に全く問題がなく。こんなにいい治療をしていただいたのになぜ痛みが取れないのか全く分からない。患者さんの運がかかわるのかどうかはわからないが、そういうことが現実に起こる。やってみないと分からない世界だ。毎回こういう思いをしていると、何とも手術の不思議さを感じる。

2017年9月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

病気と全体像と医者の腹づもり

常連さんが右下腹部が痛いという。この場所は普通、盲腸か憩室炎ぐらいしか反応が出ないから、お腹を押して離したときに痛いかどうか、超音波で診てもらうか、採血などで調べればすぐ分かるという話をした。そうしたらもう既に内科で診てもらっていて、そちらでも同じ事を言われたという。医者で抗生剤を出してもらい、乳酸菌と共に5日間様子を見なさいといわれた。もし治まらなければ採血をするのでまた来なさいと言われたという。本人は悪化したら手術を覚悟していたので、何とか揉んだり鍼で楽にならないかということらしい。手術を避けたい気持ちが伝わってきたで、「昔はよく盲腸の手術という話を聞いたと思いますが、今は殆どありません。手術になるのは余程のことでそれは昔日本人が過酷な生き方をしてきたからです。世界的に有名な安保徹先生からそう教わりました。今からきつい肉体労働でもすれば分かりませんが、普通は絶食をして抗生剤の点滴で回復すると思います。」「え、手術しないんですか?」「最近は聞いたことないでしょう。」「それを聞いて安心しました。」結局この話は病気の時に何を調べて悪化した場合、どこまでやらないといけないのかが、患者に知識がなかったわけである。病気の全体像を描けず、医者がどういうつもりでいるかがわかれば不安は減ったと思う。医学知識が必要なので、少し勉強しないといけないが、診察時に問診で、「この私の症状は悪化するとどういう検査をして、どういう治療をするのでしょうか教えて下さい。」と言えばいい。それが分かるだけでも安心材料である。

2017年9月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

胃を元気にする方法

専門が東洋医学なので腰痛や肩こりに鍼治療ばかりやっていると思っている方が多いが、現実は殆どの方のお腹を診ます。
理由は腰痛の原因がお腹の不調だったりするからです。
実際お腹を診ると言っても、体表から触って腹圧の程度や硬いところ、またその深さを診ます。
長年やっているのでThe Bi-Digital O-Ring Testを使い、かなりの精度でどんな検査をしたら良いかを指導できるようになっています。
現実は胃腸炎が一番多く、具体的に下記のような対策を取ります。
まず胃炎は、「何をどう食べるか」と「ストレス」が原因です。

 

1.痛みが酷ければ内視鏡を勧める
2.食事の時間帯、量、中身を聞き、問題があれば正す
3.歯医者で歯周病やマウスピース(噛み合わせ)の治療をしてもらう
4.よく噛むことを習慣づける
5.飲酒や刺激物、糖分、脂分の制限
6.消化剤、粘膜保護剤、民間・漢方薬(センブリ、百草丸、陀羅尼助、恵命我神散等)の選択
7.断食も含め、胃腸を休める
8.糖質を減らし、蛋白質と食物繊維摂取の勧め
9.ストレスを減らす
10.自宅での温灸

 

日本人は諸外国に比べると年をとるほど胃酸が減ると言われています。
最近は胃酸抑制剤の長期使用に問題があると言われています。
経験上、胃が急激に良くなってもまた再発します。
食生活の見直しなど本格的に取り組んでいき、地道な努力の上にご褒美として胃炎から解放されます。

2017年9月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

幸せな膝痛

日舞をやっていて膝痛の方に、「あなたの膝痛は幸福ですね。」という話をした。この方は日常生活では膝痛は出ない。稽古をすると無理した分だけ出る。治療をすると楽になる。また稽古で痛くなる。この繰り返しである。最近は筋トレを始めて、少し器が拡がればもっと膝は楽になるだろう。こういう方の膝痛は楽である。我々の感覚で膝痛という方はまず熱を持っている。その熱がかなり冷やしても取れない。運動や安静時、何時痛くなるかわからない。だから安静にしたら良いのか動かしたら良いのか的確に指導できない。そして夜間にうずく。坐骨神経痛を持った方に多い症状である。体重を落とせと医者に言われているが、全然落ちない。食事が唯一の救いだと思っている。特に甘い物がやめられない。ダイエットはもう諦めている。医者で注射をしても楽になるときとそうでない時がある。だから注射を続ければ良いのか迷っている。サポーターも必ず楽になるわけではない。出ている症状がバラバラだと治療方針が決めにくい。こういう方が我々の膝痛のイメージである。現実は一つずつ詳細を聞いて対応するしかないが、日舞の方みたいに単純なら幸せな膝痛と呼んでいいと思う。

2017年9月7日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中