花粉症と日舞

日舞をやっている方が最近花粉症がひどいという。稽古はいつも通りやっているそうだが、足の緊張が強い。調べてみると殆ど腸の反応点ばかりである。これは花粉症のせいで粘膜がやられ、腸が過敏に反応したからである。本人は稽古がさほどきつくないのに足が辛いのは不思議と思っていたろうが、原因が違うところにある。花粉症を患っているときは神経も興奮しがちで、稽古は少し軽めがいいとおもう。花粉症のために乳酸菌の治療をする理由がわかれば理解していただけると思う。

2019年3月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

腰から足に痛みが移れば改善

知り合いの先生がヘルニアで腰が悪く、最新の治療でアメリカで特許も取っているというDST法という治療を受けた。「術後はどうですか?」と聞いたら、「劇的に良くなった感じはないが、痛みは腰の真ん中からお尻と足に移った。しかし今度はそこが痛くて歩けない。 痛み止めも効かず 夜もうずいて寝られない。」という。一人では杖なしでは歩けず、助手に手伝ってもらって椅子に坐らなければならない。こういう場合、我々から見ると背骨の所(身体の真ん中)から痛みが末端に移動したというのは改善とみる。治療経験のある方は知っているが、痛みが腰から足に向かって移動すればするだけ治療しやすい。こうなると我々は直接患部にお灸を沢山すえるしか方法がない。鍼は殆ど効かない。坐薬でも使って頂ければ少しは楽になるだろうが、持っていないという。まずベッドに横になれないので、立ったまま壁にもたれかかりながら患部にお灸。かなり熱いのを我慢して戴き、40-50壮ぐらいはすえたと思う。これで痛みはどうですかと聞いたら、あまり変わらないという。そして足が浮腫んで困るから、利尿剤でも使おうかと思っているという。気になり足を診たら、悪い方の足だけ浮腫んでいる。これは足を地に着いていない証拠である。こうなると反対側の脛に負担がかかっているはずだからと診たらかなり酷い。両方治療して椅子から立ったり座ったりしてもらったら自分で出来る。あれっと思って、「先生外を歩いてみましょうか。」と言って歩いたら杖なしで歩ける。これにはこちらも驚いた。このことからわかることはDST治療はヘルニアに対して効いていたということである。症状に出ていたのは坐骨神経痛で、だからお灸で治療できたのである。最近は椎間板に直接治療する方法がいくつか開発されているが、一昔前では考えられなかった。病気に対しての根本治療がどんどん開発されている。益々楽しくなってきた。

2019年3月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

老いと寺子屋

最近仕事をしていてつくづく思うことは、「自分のやっていることは寺子屋だなぁ。」ということである。
何を教えているかと言えば、「老い」である。
長いこと仕事をしてきてわかったことは、「人の老いは皆同じパターン」ということである。
20歳までの成長期は殆ど病気もせず元気でいいが、33歳ぐらいから明確に身体は変化し始める。
まず問題なのが体重増加、酷い方だと20歳より15kg増える。
そうなると坐骨神経痛が出てくる。
宴会と外食、不規則な生活が続き、久しぶりの同窓会では、「面影はあるけどね・・・。」と言われる。
その後胃腸を壊し、免疫が下がり、高血糖、高血圧になり、がんを患う方も多い。
皆身体の壊れ方が同じである。
だから身体を拝見して何が問題で、今後どうなる可能性が高く、何をすればいいのかを話している。
この話を聞きながら患者は勉強している。
最近では強者も現れて自分の症状がすっかり良くなり、他人の病気を見つけてはアドバイスをしている。
「そんなのはすぐに専門の所に行って診てもらわないと駄目。」
「その腰痛はお腹を治さないと良くならない。乳酸菌を摂りなさい。」
何処かで聞いた台詞を繰り返している。
そして答えられなくなるとすぐに飛んできて、
「○○と言われたんだけど、なんて答えれば良いの?」
「あ、それなら○○と言えばいいですよ。」
答えを聞くとすぐに飛んで帰り、相手に伝えているのであろう。
一人一人時間をかけているので何とも効率は悪いが、最近はこの寺子屋方式が威力を発揮している。
それは毎回色々な話をしている中で、ちょっとした患者さんの考え違いを修正できることである。
治療も長い方だと30数年目だが、こちらの意図する内容を正確に理解している。
考え方の核になるものがわかっているから、多少の応用問題にもちゃんと対応出来る。
昔聞いた話だがお坊さんが師匠から同じ話を700回聞いて、ようやく一言一句正確に伝えられるようになったという。
うちの患者さんも数えてみると月に2回の方は年間24回、10年で240回、20年で480回とお坊さんと同じとはいかないまてもなかなかの回数である。
やがてその方たちは年々友達から病気の相談が増え、自分は特別に何かやっているわけでもないのに、あまりに周りが病人ばかりになるだろうからその時に、寺子屋の効果と感じて戴ければ望外の喜びである。

2019年3月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

忘れていた小麦アレルギー

数年前に胃炎が全く治らず調べてもわからなかった方が、ようやく小麦アレルギーとわかり一件落着した。数年してから外国でちょっとした食事の中に小麦が入っていて高熱と共に具合が悪くなった。こういうケースもあるので先生に処方して戴いて抗アレルギー剤をいつも持っていた。今回、イタリア旅行で何かお祭りがあったらしく頂いた物の中に小麦が入っていた。イタリアでの全食事は日本から白米持参だったのに、ちょっとした油断で体調を壊した。本人も体調が悪い理由がわからず、何かおかしいと言っていたが、話を聞く内に小麦とわかった。旅先での好奇心や環境の変化、ちょっとした油断はあるだろうが、身体は正直でちゃんと反応する。抗アレルギー剤は持っていたと言うから皮肉である。旅先でこういう体験をする方は多いだろうからご注意頂きたい。

2019年3月11日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

鬱病と思想

男性の鬱病患者で何とか現状を打開しようといろいろな本を読み、ある特定の思想にはまる方が時々いる。「今の日本はダメで、○○主義、思想を目指すべきだ。」「自分がこういう状態になったのは○○体制のせいである。時代の被害者である。」思想自体をどうこう言うつもりはないが、その方の現状を見ていると、親に世話になっていたり、奥さんが働いていたりととても自立しているとは思えない。「今の政治を変えなければならない。」と大きな事をいうのは結構だが、もう少し足元を見て欲しいと思ってしまう。本当に実力があって、政治家になったり、NPOでも立ち上げられれば鬱病は治ったも同然である。思想的、考え方は傾倒しながら、それだけしか考えないのはどうかと思う。そういう考えも持ちながら生活をちゃんとするというのが本筋だと思うが、思想だけで生きてしまうと危険だと感じる。何度かそういう患者が来て、「あなたの言いたいことはわかりました、でもはっきり言いますが、本音で今の現状を変えたくないという気持ちがある限り、病気の治癒は難しいと思いますよ。バイトでもいいから何でも額に汗水垂らして働けば夜はぐっすり眠れるし、ご飯は美味しいし、生活は安定するし、いいこと尽くめですよ。」何度かこういう話をしてその後患者は来なくなったが、現状を変えたくないという甘い気持ちにはいつも手を焼いている。

2019年3月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

ウェラー・ザン・ウェル

Weller Than Wellとは誰言うとなく伝えられてきた言葉で、直訳すれば、「健康なときより、いっそう健康」という意味である。
元NHKでがん患者の川竹文夫さんがNPO法人ガンの患者学研究所を立ち上げた。
そして川竹さんがこの言葉を次の様に解釈すると言っている。
「自助努力によってガンを治した人は、ガンになる以前にも増して、心身共に、はるかに健康で幸せな人生を送ることができる」
この患者会は治癒率はとても高く、徹底した食事療法、生活改善、医者との向き合い方、心の持ち方、「ありがとう」の連呼などとても具体的に免疫をあげる対策が取られていて、成果を上げている。
資料を読むと所々に感謝という言葉が出てくる。
「この程度で良かった。」
「専門の先生に診て頂けて良かった。」
「生きることに感謝、家族に感謝、命に感謝。」
「自分は軽くて良かった。」
他の患者さんを診ていても、
「どうして私がこんな目に逢わなくてはならないのか・・・。」
「どうせダメに違いない。」
と不平ばかり言っている方より治りが悪いように感じる。
大事なことは感謝して「気がつくこと」だと思う。
太陽や水、空気があるのは当たり前でない。
朝目が覚めることは当たり前ではない。
当たり前に見えることに感謝を持ってよく見てみると、特に日本での生活はどれだけ恵まれているかわからない。
「難あって有り難し」だが、病気を体験するということはその気づきによって、心が変わり、それが最大の予防策となる。
病気の体験によって、まさに「ウェラー・ザン・ウェル」である。

2019年3月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

「一切れのパン」と心のよりどころ

たしか中学校の国語の教科書に「一切れのパン」という話が載っていた。

第二次世界大戦中、ハンガリーの首都ブダペストで主人公は二十歳くらいのルーマニア人男性。彼には妻がいて、ドナウ川を往来する船で働いている。国際情勢が変化しての話。当時ハンガリーはドイツについていたが、彼の祖国ルーマニアは反ドイツのソ連についたため、彼は敵国人として捕らわれ、運搬列車に押し込まれてしまう。その貨車の中でユダヤ人の老人ラビと出会う。しかしルーマニア人として捕らわれている。主人公と数人の捕虜たちは、列車の床板を外して脱走することになった。ラビは主人公に自分も一緒に行きたいと言ったが、主人公はやめたほうがいいと忠告した。ラビはユダヤ人なので脱走して捕まったら酷いことになる。このままルーマニア人捕虜としている方がいいと説得した。ラビはその意見を聞き入れ、主人公にハンカチの包みを手渡した。「この中には一切れのパンが入っている。但し、すぐ食べてはいけない。パン一切れ持っていると思うと我慢強くなれる」とラビは言った。包みを受け取った主人公はラビを残して貨車から脱走。その間、主人公は何度も空腹に襲われたが、ラビの忠告を守ってハンカチの包みを開けることはなかった。それが実って、主人公は無事に妻が待つ我が家に辿り着いた。そしてその時、包みを開けると、中から出て来た物はパンではなく木片だった。

当時とても印象深く残っているが、こういう仕事をしていると、困ったときのよりどころと重なる。身体の問題にしても心の問題にしても会社の問題にしても困ったときに頼れるところがあることがどれだけ有り難いことか。昔は私自身、師匠がいなかったから、難しい患者には本当に悩んだ。今は師匠がいるので難しければ先生に診てもらおうで終わりである。患者さんの悩みもこの症状はどこへ行ったらいいかわからないのが悩みとなっている。うちに来ていただければ、「これはすぐに病院に行ってレントゲン。」とか、「少し鍼だけで様子を診れば良い。」とか指導している。心のよりどころの有り難さは年を取れば取るほど身にしみる。

2019年3月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

今までの整形外科では扱えない痛み

仕事柄、普通の整形外科であまりうまくいかない患者さんが多い。レントゲン、CT、MRI、超音波診断、血液で問題がなく、あまり痛がればステロイドの注射しかないと言われ、それでもダメなら開ける(手術)と言われる。症状によっては開けなければどうにもならない方はいるが、開けずに何とか方法を探している患者は多い。そうなると試しに鍼灸でもとなる。我々の扱える範囲内であればいいが、当然手に追えない方もいる。そうなると当院では「筋膜リリース(ファッシアリリースと言っている)」か「モヤモヤ血管」を勧めている。どちらもレントゲンやCT、MRIに映らない。結局今までの整形外科は写真に写るものばかりを対象にやってきたが、その痛みの原因が映らないものにあるとお手上げになってしまう。ファッシアリリースは高精細な超音波診断装置を使うし、モヤモヤ血管は造影剤を入れないとわからない。ここまでやってみて痛みが取れなければ、ミオパチーのような自己免疫疾患を疑う。それでもだめとなると神頼みになってしまう。時代の変化と共に医療機器が高精細になり、今までははっきり映らなかったものが写り、開ける前に正確に診断できるようになっては来たが、やはり何処に問題があるのか明確にしないと、痛みは取れない。段々と本当のことがわかってきた。いい時代になったと感じる。

2019年2月28日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

膝痛で来て血圧が下がった話

ある職人さんが遠方から膝痛で通っている。診ると変形はあるし、殆ど階段の上り下りが出来ないという。医者からはもっと酷くなったら人工関節と言われていて、本人は何とか避けたいという。まず中敷きを作って、脚の筋肉をほぐし、必要なところに鍼をやったが、中々痛みが良くならない。何か全身から治療のヒントがないかと思った診たら、甘い物取りすぎ(膵臓の反応点が硬い)を見つけた。話を聞いたら、職人さんがお客さんのお宅で、朝の10時と午後3時に甘いお菓子を頂くという。折角出して戴くので断れずもうそういう生活を30年続けているという。膝痛が左なのでできればこの膵臓の左の反応はない方がいいので、甘い物を控えて下さいと言ったら、素直に実践され、お腹は引っ込み、血圧が下がってきたという。循環器の先生がこれでは下がりすぎなので、薬を1/4にしようと言ったという。怪我の功名ではないが、思わぬ副産物があった。

2019年2月25日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

講演会と高血圧

これは以前、免疫で有名な安保徹教授から教えて戴いた話したが、「私などはしゃべる機会が多いが、どうも坐ってしゃべると話に迫力が出ない。立ってしゃべると気迫というか迫力が出る。その時の血圧がどれくらいか測ってみたら、最高血圧が180mmHgだった。やはり交感神経興奮というか、アドレナリンというか、このくらいの血圧がないと生徒に伝わらない。」
以前、テレビで歌舞伎役者の血圧の話を聞いたことがあった。有名な演目の1番いい場面では血圧も脈も200ぐらいになるという。これでは歌舞伎役者は短命である。過酷な舞台をこなし、身体に大きな負担が来ている。
医者でも弁護士でも教授でも起業家でも、色々な場面でしゃべることはよくあると思う。そういう学会やセミナー、講演会の時に高血圧は身体が交感神経優位にしてくれているのである。しかし講演会などが終わり、日々の生活の時の高血圧は病気である。あまり交感神経優位を続けると身体がボロボロになるのでお薦めはしないが、常にリラックスの副交感神経優位でもアレルギーが起こってしまう。ゴムもそうだが伸ばしたり縮めたり適度が1番長持ちする。

2019年2月23日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

悩み方にはコツがある

こういう仕事をしていると普段では中々逢えない方を治療することがある。
これは大分昔に起業家で有名な方から直接教えて戴いた話したが、「社員の話を聞いているとこいつは悩み方を知らないと思ってしまう。悩んでもどうにもならないものは悩むだけ無駄、悩むべき大事な事に気持ちを集中させれば良いのにポイントがずれている。悩み方にはコツがある。」
例えば私に置き換えると日本の政治をよくするとか、資本主義をどうするとか悩んでも何も出来ない。
しかしそこにかかわる方の体を治すのは簡単である。
高いレベルの治療をしてその方が能力を十分発揮するようにする事は出来る。
そのための治療で悩むのは悩むべき所であり、政治経済で悩んでも答えが出るわけがない。
中々若い時は何を悩むのかポイントが掴めない方が多い。
ある程度の経験がものを言うが、患者さんの話を聞いているとこのことは良く感じる。
「あなたが今そこを悩んで何とか出来るの?」
「出来ません。」
「じゃ、悩むの止めて○○に集中したら?」
「でも気になって。」
「それが解決しないと次に進めないのでは?」
「そうなんです。」
「じゃ、少しだけその問題を脇に置いたら?何か問題ある?」
「ないです。」
「まず悩むべき所から取りかからない?」
「そうですね。」
世の中には悩むのが上手な方と下手な方がいる。

2019年2月23日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

騒がれても困るし騒がれなくても・・・

これは以前有名な女優さんから聞いた話したが、マウイ島に別荘を買ったときに、日本にいるとどのレストランに行っても「あ、○○さんだ。」と言われ気を使ったが、さすがにマウイ島ではそれがなく気が楽だと言う。しかしマウイ島に来るお客さんは数が限られ、時期も正月、ゴールデンウィーク、お盆だけでお店がつぶれてしまうと言う。それが残念だという話をしてくれた。オアフ島ならやはり、「あ、○○さんだ。」と言われてしまうだろう。しかし人の心はすこし難しいところがあって、何年もそう言われ続けているとたまに言われない時は寂しいという。少しテレビに出なくなり、私のこと知らないのかしらと思ってしまう。結局、騒がれても困るし、騒がれなくても困る。中々人の心は加減が難しい。こうなると騒がれても良し、騒がれなくてもどちらでも良しという考え方を持たなくてはならない。結局、人の心が自分の幸不幸を決める。

2019年2月23日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

腫瘍マーカーが上がってがんになったら治療しましょう

The Bi-Digital O-Ring Testをやっていると早期のがんの発見から、腫瘍マーカー(がんになると血液中に出てくる物質を測る)を下げ、がんを暴れさせない工夫が沢山ある。しかし現実問題、病院での診察で、「少し腫瘍マーカーが上がり始めていますが、少し様子を診ましょう。がん化すれば手術します。」と言われると、「いえいえ、先生腫瘍マーカーを抑えるにはどうしたら良いかを教えて下さい。手術は避けたいです。上がってからは嫌です。」と本音では思っているのではないだろうか。ここが現代医学の弱いところで、病気は何とかするが、病気の手前は待つという考え方である。こういう時は東洋医学や統合医療、代替医療が強い。The Bi-Digital O-Ring Testでは乳酸菌の大量療法、漢方薬、フコイダンやプロポリス、温熱に食事・生活指導と盛りだくさんにメニューがある。私の師匠が久留米の病院で成果を上げておられるが、そういう治療を知っている方はまだまだ一部で、腫瘍マーカーとにらめっこの方は多いのではないだろうか。以前、セミナーで、「がんを患った方の92%は病院以外の治療を受けている。」と聞いたが患者心理になれば予防で解決したいと思うのは当然である。昔よりは統合医療、代替医療を勉強している医者は増えたが、まだまだこのがんになるまで待つという考え方はある。何もしないで待ってがんになるのは何とも言えない恐怖である。

2019年2月21日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

合わせ技1本

踊りをやっている方がきつい稽古で肩と脚を痛めた。いつものことなので鍼を打って2-3回の治療で良くなるだろうと思って診たら、劇的に良くなっている。何があったのか聞いたら、何もしていないという。そんなはずはないので前回の治療を思い出し、その後どういう生活をしたか聞いたら、前回の時に首のゆがみがあったので、マウスピースを調整したほうがいいという話と少し胃炎だったので、じゃ又薬をもらってという話をしたことを思い出した。今回の治療の間に歯医者も胃薬も両方やったという。首を診るとゆがみがない。胃を触るとかつてないぐらい柔らかい。薬がなくなり飲めなかったのが、久しぶりの胃薬が効いたみたいだ。前回肩もひどかったが、少し重点的に治療したのが効いているようだ。結局、マウスピース、胃薬、肩の集中治療の合わせ技1本が効いたようだ。医療の世界では一つ一つはそんなに特別効果がなくても合わせ技1本の話はよくある。これから医療連携が進む中、こういう話は増えると思う。

2019年2月20日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

瞬間的に脚の筋肉痛を取る方法

常連さんが毎週末スキーで脚が硬くなっている。大会があるので瞬間的に脚の疲れを取る方法はないかという話になった。少し知恵を絞ってみたい。

1.ビタミンB1・12などを飲むか点滴
2.ビタミンCやEを使う
3.漢方薬の八味地黄丸 (下半身の血流剤)、芍薬甘草湯(痙攣止め) を使う
4.発汗
5.大量の細い鍼を使うか電気を流す
6.ステロイドを使う(医者に相談)
7.筋弛緩剤を使う(飲み薬でミオナールなどがある、医者に相談)
8.安定剤を使う(デパスなどが効くことがある、医者に相談)
9.クエン酸(疲労回復)、お酢を使う(沖縄のもろみ酢などはお薦め)
10.カッサ療法(皮膚を擦って軽くミミズ腫れを起こし、回復を待つ)
11.EPA(エパデール、ロトリガ)を使う(抗ウィルス剤として使う)
12.馬油・タイガーバームなどの皮膚からの刺激

結局、筋肉疲労物質を出すか減らすか中和させるか、血を呼び込むかである。どれが効くかは何とも言いがたいが、普段から実験しておくといざという時に役に立つ。

2019年2月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

リワークについて

仕事柄、鬱病の方は多い。その方達がある程度良くなっても社会復帰が難しい場合がある。リワークとは聞き慣れない言葉かもしれないが、鬱病の人が社会復帰するため、復職に向けたウォーミングアップを行うことをいう。 いきなり職場へ戻って働きはじめるのではなく、専門の公的機関や医療機関などに通い、オフィスに似た環境で実施されるさまざまな復職支援プログラムを通じて再発リスクを軽減させるのが目的。

http://www.utsu-rework.org/rework/

リワークに関しては患者さんから教わりました。肉体的にはほぼ治った患者さんがいざ会社に復帰するにはまだまだで、色々と探した結果リワークの存在を知ったそうです。
話を聞いているうちに
「行政で相談出来る」
「リワークは医療機関」
「併設で病院もある」
「かかりつけ医に相談する」
「数ヶ所行ってみて自分に合うところを探すことが大事」
「必ず自分の目で確かめることが大事」
「場所によっては厳しいところがある」
「少人数より大勢(10-15人程度)で意見の多様性を学ぶことが大事」
「治癒率は9割、リワークを使わないと6割」
と通っている方からいろいろと教えてもらった。案外知られていないのではないだろうか。治癒率が9割というのは見事なプログラムが組まれているに違いない。話を聞いたら、患者の状態に合わせて柔軟なプログラムが組まれているそうである。社会復帰出来ない方には朗報である。

2019年2月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

治療目的の違い

最近若い先生から、「治療技術や考え方などを指導して欲しい。」と言われしゃべっているうちに、ある事に気がついた。
それは「治療目的の違い」である。
わかりやすく言うと、腰が痛い患者に「痛みだけ取ればいいでしょう。」という考え方と、「今後腰も痛くならず病気を避けて、快適に過ごすにはどうしたらいいか。」という考え方である。
痛みだけ取ればいい場合は治療の目的は鎮痛なので、最終的に薬を使えば何とかなる。
しかし今後快適に暮らそうとすれば、食生活や姿勢、胃腸の具合い、脚のバランスから体重の推移、がんの予防や糖尿病、高血圧などと色々指導をしなくてはならない。
そして病気にならないために知恵もあるから色々と勉強して頂かないといけない。
手間はかかるがこうなるとその患者さんを一生診るという事になる。
この考え方で仕事をしているとネタは尽きず、毎回予防など話をしている。
今まで8人に、「先生やめちゃだめだよ。末永くかかるから私が逝くまでは診てね。」と言われ、あと残り3人になった。
1番長い方で38年目間治療している。
治療中は昔話ばかりしている。
「奥様、おばあちゃんが亡くなってからもう10年ぐらい経ちましたか?」
「何言っているの、この間13回忌を済ませたわよ。」
「え、そんなに経ちますか。お孫さんはまだ中学生ぐらいですか?」
「何言っているの、もう来年二十歳よ。」
「え、そんなに経つのですか・・・。」

この治療目的の違いだけで、患者さんとは一生の長いお付き合いになる。
若い先生方にはこの考え方が少し足りないかもしれない。

2019年2月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

今回はなぜか効かない眩暈

常連さんが数年ぶりに眩暈が酷いという。カルテをみたら2年前にも起こしていて、定番薬メリスロンで治まっている。メリスロンに関しては眩暈が起こってすぐ飲むと効くので、常に持っていると安心だと言っている。ハンドバッグはよく女性は変えてしまうので、小銭入れか財布に入れなさいといつも言っている。今回は飲まなかったのかと聞いたら、「日に3回3日間飲んで効かない。」と言う。身体のメンテは月に1度度定期定期に行っていたが、ここ3ヶ月、田舎で法事やその他で忙しく来られなかったという。肩や頚を診たら最近で1番悪い。これでは薬が効かないわけだと思って、薬の情報を見たら、1回に2錠まで飲める。本人は1錠以上飲んでいけないと思っていた。効かない量を真面目に飲んでいたわけだ。このメリスロンはかなりの眩暈でも対応出来る。余程の病気でない限り、3日間も飲めば大抵良くなる。それが効かないのは量の問題だけである。耳鳴りは難治性が多いが、眩暈はそんなに困ったことはない。薬がなければ売薬でトラベルミンがよく効く。漢方薬の利尿剤を使う方法もあるが、メリスロンだけで大抵治まるものである。ちょっとした勘違いと知識不足で悩んでしまった。そんな解説をしながら肩の治療をしたら、帰りには眩暈が起こらないという。患者は効かない場合に何をして良いか悩む。悩んだに聞いて欲しい。電話1本で済む。効かなかった3日間は長かったと思う。ちょっとしたところに不安材料と安心材料が混在している。悩んだときのために我々がいる。

2019年2月7日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

老人性掻痒(そうよう)症

何となく難しそうな言葉だが「掻痒 そうよう」とは痒いということである。今日紹介で来た方は蕁麻疹が治らず、痒くて仕方がないという。近くの皮膚科の薬も効かず、健康食品や塗り薬をどうしたら良いかという。まず過去の薬を見ると、高血圧、心臓不整脈、糖尿病、前立腺肥大症、呼吸器疾患に不眠症と色々ある。投薬を一つずつ聞いていったら、去年の春はひどい咳で2ヶ月ほど苦しみ主治医ではない先生に漢方薬を出してもらったという。こうなると少し複雑である。まず老人性掻痒症の場合は原因がさしてあるわけでもなく、治りにくいことが多い。まして糖尿病があると難しくなる。よく内分泌の先生が、「老人の糖尿病で掻痒症は現代医学で中々治せない。漢方で効くのが少しあるが、いつも手を焼いている。」と言っている。本来であれば心臓や糖尿病を診てくれている先生が掻痒の薬を出してくれれば良いが、何の脈絡もなく近くの皮膚科に行っても中々いい結果は出ない。 出来れば普段診ていてくれる先生が漢方薬を出してくれれば1番いいが、聞く話では漢方をやらないという。そうなると呼吸器の先生は去年漢方を出してくれたのでそちらで聞くしかない。それでもだめならBスポット療法や歯周病、腸と診ていくしかない。単に痒みなのだが、糖尿病が入ると少しややこしくなる。話をしながら「そんなに色々と絡んでいるのか、ただ塗ってね駄目なわけだ。」と患者が感想を言っていた。

2019年2月5日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

インフルエンザと体調

常連さんがインフルエンザにかかり、治療を受けて熱は治まったが体調が戻らないという。何が戻らないのか聞いたら、朝は目覚めはいいが、何となく胃腸が動いていない。どこだかわからないが身体がだるいと言う。本人は、「熱が下がったということはウィルスがなくなったわけでしょう。どうして身体が元に戻らないのかわからない。」と言う。正確に言うとウィルスは減るだけだが、確かに熱の原因はウィルス感染、しかし熱が下がったというのはウィルスが発熱させていないだけで、自律神経失までちゃんと働いているわけではない。まして朝目覚めがよく、胃腸が動いていないという症状は交感神経優位丸出しである。こういう時は身体の末端が硬くなり、胃腸は動かない。解熱ですべて解決するわけではなく、自律神経が整うまではダメである。こういう時は少し欲望のまま生きて、発汗などはお薦めである。個人的には「お嬢様生活」と言っている。食べたいときに食べ、寝たいときに寝る、やりたくないことはしない・・・。そうすると副交感神経優位になり、胃腸が動き出す。我々の治療は副交感神経優位にさせるのが目的である。だから治療が終わった後に、トイレで用を足し、お腹が空き、眠くなればそれが1番良い治療効果である。体調が戻り、本人が自覚出来るまでにはもう少し時間がかかりそうである。

2019年2月5日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

上半身のすれ違い

常連さんが、「先生が葛根湯は上半身の血流剤(肩こり、頭痛、風邪、喉の痛み、耳の症状に効く)と言っていたので、胃と心臓にもいいですよね。」と言う。「え、そこには葛根湯は使わない。」と言うと、「でもへそから上は上半身ですよね。どうして駄目なんですか?」と聞いてきた。
これには理由があって葛根湯が上半身の血流剤という場合は心臟より上を指す。よく下半身の血流剤ということで八味地黄丸を使うがそれに対抗しての上半身である。
まず心臓は頭とか自分の高さより上に血液を送るときは、血管を収縮させて圧を上げないと血液を送れない。下半身には重力で行くが、動脈と伴行と言って静脈を抱き合わせることにより、動脈が拍動したときに静脈を押して、静脈弁おかげで血液が上に行く仕組みがある。だから基本は足に血液が行けば心臓までちゃんと戻ってくるはずである。しかし静脈の弁が壊れると静脈瘤と言って、足の血行不良が起こってしまう。そんな時は下半身の血流剤を使う。
血流剤がどうしても心臓を中心に考えるので、へそを基準に上半身ではないのです。
だから具体的に言うと「肩より上」になります。
こういうことは患者さんから言われないと気が付きません。同じ言葉でもすれ違いが起こった例でした。

2019年2月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

蜂窩織炎と点滴

紹介で膝痛が来た。脚を診ると普通の膝痛では熱を持たないところが熱い。すぐにこれは感染で蜂窩織炎を疑った。「医者に行って抗生剤をもっらてください。」と伝えたが、蜂窩織炎の詳しい説明はしなかった。その次に来たときに、「医者には行けなかった。」と言う。こういう場合は患部に鍼を打ったり、揉むと大変なことになるので、仕方がないので痛くない方だけ治療して、「必ずもらって下さい。出してもらえないときは氷で冷やして、熱がなくならないと治療出来ません。」と伝えた。今日来たときに、抗生剤が出されただけでなく、点滴も指示されて打ってきたという。これには驚いて、「昔はよく病院で点滴は打ってくれたが、最近はやってくれるところが少ない。抗生剤を出されて終わり。本当は点滴をある程度続けて、熱がなくなるまでやらないといけない。普通は数日から場合によっては2週間かかる。なんてラッキーなところへ行ったことか。あなたは強運です。」と言ったら、「何で点滴を打たれたかはわかりませんでしたが、理由を聞いて分かりました。帰りがけに少し続けなさいと言われたが簡単に考えていた。先生が何を言わんとしたかったか良くわかったので、ちゃんと続けます。」で一件落着。こちらはどうせ病院に行っても点滴はやってもらえないだろうと考えていた。だからせめて薬だけもらいなさいという話をしたのだが、担当の先生の見立で一番良い形になった。治療には背景がある。すべていつも話しているわけではないが、時には話さないと通じないことがある。今回は良い経験をした。

2019年2月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

複雑にした右肩痛

常連さんがインフルエンザにかかり、咳が止まらず困ったが、少し楽になってきたという。右肩を診るとガチガチで殆どほぐれない。そして最近マラソンをしているという。脛を診ると異常に硬いので、「月に100kmぐらい走っているのでは?」と聞いたらそうだという。あまりに脛が硬いのでこれは少しやり過ぎで、毎日寒い中大変だと思ったら、ジムに行ってトレッドミルというランニングマシンで走っているという。このトレッドミル昔からいい思い出がない。脛は異常に硬くなるし、膝には負担がかかる、坐骨神経痛は起こすし、足首にも悪い。患者の足を診ただけで、「今日は外で走ったでしょう。」とか「今日はトレッドミルですね。」と言えるぐらいすぐわかる。そしてこのトレッドミルで膝の後ろの痛みと坐骨神経痛を誘発していて、肩に悪いことをしている。だから咳だけではなく、トレッドミルがかなりの部分を占めている。本人に伝えたら、「何で関係があるのですか?」と言っていたが、こういう場合は足から治さないと肩は良くならない。良かれと思ったことで肩を複雑にしていた。こういうケースはとても多い、注意して戴きたい。

2019年1月28日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

「老モルハウス」と「クマサカガイ」

先日休みの日に「東京ドイツ村」に初めて行った。気温が低く外のアトラクションは楽しめず、夜のイルミネーションまで時間があったので、少し園内を見ていたら小さな動物園があった。入ってすぐの所に「老モルハウス」と書いてある。今まで仕事をして年老いたモルモットに余生を穏やかに過ごしてもらうための家だそうで、何か郷愁を誘った。横に餌のキャベツがあったので、思わず買ってあげていると現役ではないかと思うぐらい皆元気である。還暦ぐらいになると普通に花が綺麗とか、イルミネーションが綺麗なのは結構だが、中々それだけでは心が動かない。

以前、沖縄のちゅら海水族館に行ったときも亀か何かが背中に色々なものをしょっていないと落ち着かないという。背中にしょっている物を取るとまたしょうという。奇特な亀がいるものである。

そんな話をしていたら患者が「クマサカガイ」がそれに当たるという。色々な貝を自分の背中につけるという。どうも同じ種類の貝をつけたがる。2枚貝をつけるときは内側を見せながらつけるという。巻き貝しかつけないのもいるという。

まだまた知らないことばかりで最近は少しひねくれたことに興味が出てきた。

2019年1月28日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

踵の痛み

踵骨痛(しょうこつつう)の方が来た。踵骨とはかかとのことである。この踵骨痛、病院時代に何人も苦労した。ある程度の年になるとトゲ(踵骨棘-しょうこつきょく)が出来てしまい、中々痛みが取れない。足底腱膜炎なども起こす。酷い方だと数年ほったらかしで、どうにも歩けなくなってくる方もいる。病院時代は救急だったので、交通事故で踵骨骨折が来る。いずれにしても踵骨痛の治療は楽ではない。荷重がかかる分、安静に出来ないし、痛みもズキンときつい。痛めていない方の足に負担がかかり、坐骨神経痛や腰痛をよく起こす。そんな苦い経験があるので、初期の段階から足底板や専用靴の作成、アキレス腱伸ばし、左右差の解消などと、ここまでやらなくてもと思うぐらい手を打つ癖がついている。このまま悪化したらどうなるかが、レントゲンでもわかるくらい棘が出てきてしまう。尾骨痛もそうだが、初期に治療すれば何の問題もないのに、こじらせた方は必ず言う。「こんなになるとは思わなかった。」踵骨痛は甘く見ないで欲しい。

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2019年1月28日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中