膝痛と生理痛
常連さんがいつもの膝痛を訴えてきた。また少し無理をしたのだろうと思って大腿四頭筋(太腿)を治療したが全然ほぐれない。大腿四頭筋は自覚は出ないし、この筋肉が固くなると膝や腰痛が出る事は以前から書いてる。これはおかしいと思って、反対側の大腿四頭筋を触ったら同じように堅い。長年仕事をしていると筋肉君と会話できるようになり、筋肉君にほぐれる気持ちがないことがすぐにわかった。これはハムストリング(太腿の裏)…
常連さんがいつもの膝痛を訴えてきた。また少し無理をしたのだろうと思って大腿四頭筋(太腿)を治療したが全然ほぐれない。大腿四頭筋は自覚は出ないし、この筋肉が固くなると膝や腰痛が出る事は以前から書いてる。これはおかしいと思って、反対側の大腿四頭筋を触ったら同じように堅い。長年仕事をしていると筋肉君と会話できるようになり、筋肉君にほぐれる気持ちがないことがすぐにわかった。これはハムストリング(太腿の裏)…
孫子の兵法に「戦わずして勝つ」とあるのは有名である。これを病気に当てはめたら、「症状を出さずに封じ込める」であろう。 では本当にそんな事が出来るのであろうか?もちろん全員に出来るわけではないが、かなりの確率で出来ると言いたい。一番わかりやすいのは、慢性腰痛患者の場合である。 仕事柄、患者さんの身体には驚くほどの情報が隠されている事を知っている。年数を重ねるたびに、体の反応が何を意味しているのかがわ…
今日来た常連さんは、「膝にグルコサミンやコンドロイチンは効くの?」と聞いてきたので、「どう考えてもその成分が膝にいくとは考えにくいです。まず胃酸で分解されちゃうし、患部に注射で打てばいいかもしれませんが・・・。」と言ったら、「え、分解?そうなの」と少し驚いた顔をしていた。続けて、「あういうサプリはまず値段から決めるのです。大体3000円なのです。ではテレビで大々的にコンドロイチン、780円と言って…
最近は減ったが、昔はよく「俺は若い頃は本当に人の2-3倍働いた」と自慢していた社長は多かった。そんな時には必ず、「だからこんな体になったのですよ」と言う。社長は怪訝な顔をするが事実である。以前から、「病気は仰山にしろ」「我慢弱い」「すぐに根をあげろ」「御身大切」と言い続けている。なぜこんなにこだわるかというと、若い頃に無理をして、年を取ってどうにもならなくなった方ばかり診てきたからである。若い頃に…
常連さんがお腹の手術をした。今は昔と違って派手に開けない腹腔鏡手術だから、退院までの日数が短くてすむ。術後1ヶ月して、腰が痛いといって来たので、てっきり腹筋が弱ったせいで腰に痛みを感じているのだろうと想像したら、全く違った。痛がっているのは右腰で右腕のこりがひどい。普通退院後は、「100日はおとなしくしなさい」と指導しているが、この方は退院後2週間で、衣替えでかなり無理をしてしまった。本人にしてみ…
常連さんが、右鼠径の痛みを止めようと思ってロキソニンを飲んだら、激しい胃炎を起こしてしまったという。話を聞いたら、胃粘膜保護剤をほとんど飲まず日に2-3回ロキソニンを飲み続けたと言う。一般的に鎮痛剤は胃を痛める。必ず粘膜保護剤と一緒に飲んでいただきたい。話はそれで終わらず、胃がやられれば当然、スタマックラインに反応は出て左の太ももが硬くなる。右鼠径を支えているのは左脚なので、左脚が堅くなると右鼠径…
これはある番組を見ていたら、「ある経営者は新人を採用するときに世間話をする。例えば野球、もちろん新人全員が野球に詳しいわけがない。野球を詳しくは知りませんという人は多いが、伸びる人は必ずこちらに聞いてくるという。『どうしてそこまで野球に興味を持たれたのですか?』と、しかし伸びないやつは『僕は知りません』で終わり。結局、一事が万事で、知らないとすべての思考が止まり、何もやらないという。ものをみる深さ…
最近、股関節に関して手術成績が良いので、いくつかブログを書いている。病院勤務時代には確か15年程度しか持たなかった人工股関節も最近では40年、場合によっては100年もつといわれている。日進月歩でどんどん変わる。以前、両股関節手術は出来る病院が殆どなかったが、知り合いの専門医に聞いたら、「今は4人に1人が両股関節手術」と言っていた。一昔前とは隔世の感がある。 こういう情報を知らずに、患者から、「股関…
仕事柄、ネバーギブアップと言う患者は多い。以前から、私はブログ「病気は仰山にしろ-我慢弱い」ですぐに根を上げろと言っている。しかし日本人の遺伝子にしみ込んだ、「我慢は美徳」という感覚はそう簡単には変わらない。以前から、ブログで人の身体の中には「本人の気持ち」と「身体の本音」という2つがあると言っている。ここで大事なのは、「本人の気持ち」は心の問題なので無限だが、「身体の本音」には限界があるので、そ…
肩の脱臼癖のある患者が、また痛めたという。当然、レントゲンを撮ったが、そんなに悪くないという。しかし経過が良くない。こうなるとMRIで内部をちゃんと診て戴かないとどうなっているのかわからない。MRIの結果は「関節唇損傷-関節唇とは関節のまわりに唇のように付着している軟骨で、関節の安定に不可欠な組織の事」とのことで、レントゲンではわからない情報が掴めた。しかし基本的に関節唇は自然治癒することはなく、…
常連さんがテニスを始めてから、色々と症状が出てきた。足や膝腰が痛いのはわかるのだが、身体を診ていたら左腰に腸の反応点が強く出ている。これはおかしいと思って話を聞いたら、「テニスを始めてから何故か下痢をする」と言う。これには理由がある。テニスで下半身の筋肉を酷使すると、交感神経優位になる。痛みに対しても敏感になり、神経は興奮する。本来消化管(胃や腸)が動くのは、交感神経優位ではなく、副交感神経優位の…
いつもは右腰痛で通っている常連さんが、「私も年だし、今年は少し長めの夏休みを取りたい」という事で、例年は2週間の所を今年は3週間休みを取ったという。しかし休みを取りながらも、何故かいつもと違う左腰が痛くなったという。身体を診たら、完全にクーラー病である。仕事は少し動き回るので、多少クーラーが効いていても何とかなる。しかし夏休みで身体を休ませなくてはと思い、外出もせず3週間居たら、身体が完全にやられ…
先日、陸上の為末大選手のセミナーを聞いていたら、「100m走で今まで日本人はずっと10秒を切れなかった。しかし桐生選手が9.98秒を出したら、その後数人9秒台の選手が出た。これは皆がなんかやれば出来るのではないかと思ったからが大きいのではないだろうか。」と言っていた。この話を聞きながら、病院勤務時代を思い出した。 朝から晩まで、リハビリで日に多いと40人ほど治療する。腰痛や膝痛は一杯来る。狭い部屋…
昨日来た常連さんは、先日治療したばかりなのにまた痛いという。詳しく調べてみると、前回は背中を治療して今回は肩が辛いという。こちらとしたら、背中を治療した時にそこそこ肩の治療もしてあるのに、そんなに辛さが出るかなぁと思ってしまう。しかしこれはよく起こることでそんな時は必ず、「身体は駄駄っ子」という話をしている。これは兄弟に例えるとわかりやすい。普段子供が饅頭一個で満足するとする。お兄ちゃんと弟に一つ…
現代医学は細分化しすぎていて、「木を見て森を見ず」とよく言われる。 先日も日本病巣疾患研究会、EAT(Bスポット療法)の学会で、堀田理事長が「うちは木を見て森も見る」と挨拶され、「病気の所だけ見ても原因がない。身体全体を診ないと答えが出ない」と力説されていだが、実に同感である。 堀田理事長は本来、腎内(腎臓内科)の医者だが、腎臓を治すのに鼻の治療は必須と言っていて、泌尿器学会で「泌尿器の医者が何が…
今まで留学して鬱病になってしまった人を何人も診た。身体を診るとほぼ同じ原因である。それはメンタルがやられる部分は分かるのだが、それ以外に大きな影響があるのが、「硬いパン」である。日本ではそんなに硬いパンは売っていないが、本場のフランスやドイツのパンは相当硬い。硬いパンに慣れていない日本人が硬いパンの生活をすると大抵、一側でしか嚙まず、煎餅と違い硬いパンは引きちぎるような事をしなければならないので、…
私自身、そんなに太っている方ではないが、患者さんと色々と話をしているうちにある事に気がついた。それは、食事が終わって使った食器を洗うときに洗剤を使わない生活は太らないという事だ。私自身、昼はそば、夜は落花生とウィスキー、サラダ(ドレッシングなし)と手料理1-2品程度しか食べていないので、食器を洗う時に洗剤がいらない。昔の食生活はご飯、味噌汁、納豆、海苔、卵、鮭、ひじき、豆腐程度。鮭は少し洗剤を使わ…
40代の常連さんが、「自分は少し年を取る事に恐怖心がある。気力低下や頭の働きが鈍くなるなど不安だ。」と言う。 気持ちは分からないでもないが、私自身この職業のお陰だが人が老いると身体と心がどうなるかを沢山診てきているので、少し違う感覚を持っている。それは、「人は年をとると幸福になる」と思っている。 今になって思い返してみると若い頃は、金の心配しかしていなかったように思う。 セミナーに出たくても出られ…
患者さんの中にはお年寄りも多い。そういう方達から出る話はやはり昔話ばかりである。「昔は台所に棚をつけたいと思い、大工さんに言うとすぐに取り付けてくれて、見積もりなどなかった。金額もこちらが思っていた額とそんなに変わらないから、安心して何でも頼めた。畳屋さんも年末の大掃除にはきてくれて、まだ取り替えなくても大丈夫とか、来年は張り替えた方がいいと言って、勝手にやってくれた。酒屋さんも勝手に入ってきて、…
年をとると関節の痛みなど治ったと思っても、また痛くなる事はよくある。若い時みたいに中々完治はしない。そんな時によく言うのが、「大波が来たら鼻を摘まんで深く潜っていろ」である。痛い時はおとなしくしていたほうがいい言う意味である。年配者は痛い時と楽な時が交互にくる。治ったと思ってもまた痛むので気持ちはめげるが、普段から痛い時のために薬を準備するとか、温めたらどうなるかとか、揉んだらどうなるかなど色々試…