ぎっくり腰の苦い思い出
これはもう20年以上前の話だが、この南品川に拠点を移した時、この店舗がクリーニング屋さんだったので、内装工事の後、何も考えずにベッド3台を入れた。それから少し経ってから酷いぎっくり腰を患い動けないので、スタッフに来てもらい鍼を打ってもらった。「先生、片脚だけ異常に硬いですよ。これが原因ですよ。普段お世話になっているので、太い鍼を一杯打っておきます・・・」「え、そんなに太くなくてもいいよ。本数も程々…
これはもう20年以上前の話だが、この南品川に拠点を移した時、この店舗がクリーニング屋さんだったので、内装工事の後、何も考えずにベッド3台を入れた。それから少し経ってから酷いぎっくり腰を患い動けないので、スタッフに来てもらい鍼を打ってもらった。「先生、片脚だけ異常に硬いですよ。これが原因ですよ。普段お世話になっているので、太い鍼を一杯打っておきます・・・」「え、そんなに太くなくてもいいよ。本数も程々…
以前から、「痛いところは被害者の可能性がある、加害者を治すと痛いところはいじらなくても良くなる」という話をしている。昨日来た患者も、「何もしていないのに左肩が痛む」と言う。調べてみると、特別にテニスやゴルフをしたわけではない。では何故何もしていないのに左肩に痛みが出るのであろうか。それは左肩に負担がかかったのではなく、他の場所の問題を訴えているだけである。ではその『他の場所』とは何処であろうか。こ…
年配の方は戦争を経験しているから、多少のことでは驚かない。 何処かの国に原爆が落ちても、「昔日本にも落ちた」で終わり。 がんの末期と言われても、「もう十分長生きした、知り合いはみなあっちにいる」と言うだろう。 例え騙されて資産をなくしたとしても、「明日から漬け物と味噌汁で暮らす、昔みたいに・・・」で終わり。 知り合いが亡くなっても、「思いのほか早かった。私ももう少し。」と言うだろう。 事件や事故に…
常連さんが腰が痛いという。近医で調べてもらったら、「腰椎椎間板ヘルニア」でレントゲン画像を見せてもらったが、我々から見ると特別ひどくない。「これなら我々の治療や医者から出る薬が効くと思います。心配ならMRIまで撮れば安心ですね。」と伝え、普通に腰椎椎間板ヘルニアの治療をしたが、「全く効かない」と言う。ではMRIを取りましょうという話になり、医師の診察を終えた後に患者に来てもらったのだが、患者が腰が…
患者さんとの会話で、「その痛みに対して○○というやり方はあります」と言うと、「昔、その治療やったけど効かなかったから・・・」と言われることがある。気持ちは分かるが、我々からすると人の身体は毎日変化していて、過去の常識がそのまま通用しないことはよく体験する。「昔はそうだったかもしれませんが、今の状態を見ると、やる価値はありますよ」と言うと、余りいい顔をされない。薬でもそうだが、体調と時期があり、一度…
これはある方から聞いた話だが、昔からなじみの中華屋があるという。子供の頃からしょっちゅう行っているので、厨房の中の様子まで手に取るようにわかるという。そこは夫婦でやっていて、夫婦仲が悪いと大将が勢いよく塩胡椒をするので、チャーハンが塩っぱくて、喉が渇くからビールをもう一本頼んでしまうと言う。そしてキャベツの切り方も雑でいつもの野菜炒めと違うという。常連客もそんな事は慣れていて、「明日か明後日のチャ…
以前から、『「不眠症」「寝違い」「喉の痛み(喘息)」の反応点は同じ場所』と言っている。首の後ろにこりがあると不眠症何だか、寝違い何だか、喉の痛みだかわからない。今日来た患者は人生で最大級の首の痛みを味わったという。経過を聞いたら、咳が長引き、そのあと仕事が忙しく腕を使ったという。腕は以前から、「使い過ぎ」か「ストレス」でしか硬くならない。また自覚も出ないし、咳を止めるときに腕のツボを使う。結局、腕…
昨日来た常連さんの太腿が少しおかしい。太腿は階段を駆け上がったり、自転車をこいだりすると硬くなるが、それ以外の理由は胃腸の問題である。お正月の後だったので、「食べすぎましたね」と言ったら、「いえ、先生の注意されていたので、そんな事はありません」と言う。確かにいつも言っているスタマックラインは硬くないので、食べ過ぎによる胃炎はなさそうである。ではどうして硬くなったのか。 話を聞いたら、「お正月はいつ…
今日来た少し症状が難しい若い患者さんが、「自分の辛い症状の原因を追求して・・・」という話をしていた。気持ちは分かるが、これには少し違和感を感じてしまう。理由はいくつかあって、「難しい症状は原因追求したってわかるわけがない」「原因らしきものを見つけても本当にそれが正しいかがわからない」と言いたい。捻挫や打撲なら原因と何が起こっているかがはっきりしているので全く悩まない。しかし頭の違和感とか、耳鳴りと…
すこし難しい言葉だが、わかりやすく言えば「身体の中で何が起こっているのか?」ということである。膝痛一つ取っても「炎症性」「腱の問題」「半月板の問題」「筋肉の問題」「骨の問題」「血管の問題」では治療法が全く変わってしまう。今は昔に比べて関節の中が手に取るようにわかるので、いくつもの原因を考える必要はないが、では画像で痛みが把握できるかというと、実はそうではない。画像に問題がなくても痛がったり、骨など…
常連の社長が年末に相当根を詰めて仕事をして、全身の筋肉が硬い。その中でも自覚の出ない腕がひどい。以前から何度も言っているが、この腕に自覚が出ないことによって、自分の身体がどれだけやられているかがわからないので、これは本当に困った問題である。 年末でもあるし、その社長には断食を指導した。昨日全身を診たら、今までのこりがウソのように消えている。「断食だけでこんな事が起こるかなぁ?」と疑問に思い本人に聞…
今日紹介で来た40代男性は身体を触った途端、「あなた、男兄弟がいないでしょう。お姉さんか妹がいるでしよう。」と言ったら、「はい、5つ上の姉がいます。」というので、「そうでしようね。5才上ということは、お姉さんが小学校6年生の時に、あなたは1年生でしょう。お姉さんから見たら、いつも『この子』と思っていて、一生その感覚は抜けない。いろいろな場面でお姉さんに押さえられて生きてきたでしょう。逆らえないんじ…
常連さんがインフルにかかり、40度の熱が出たという。医者で吸入してすぐに熱は下がったが、喉が痛いという。こういう場合、我々はよく腕を治療する。孔最(こうさい)・尺沢(しゃくたく)は咳止めで、合谷(ごうこく)は鼻炎、鞭打ちの後遺症は首を緩めるために使う。全てツボが、肘より下にある。喉の痛みだけなら駆風解毒湯が効くが、発熱や咳、鼻炎で首も硬いとなると色々なツボの刺激がいい。我々は慣れているので、呼吸器…
以前ブログで、「心臓と嫁の関係」を書いた。心臓を嫁に例え、「死ぬまで休むことをゆるされず、前は骨、後ろは食道、横は肺、下は横隔膜、狭いなかで働きづめ、しかし晩年人大きく(心肥大)なる」と書いた。今日来た方も普段は下半身のコリなのだが、あまりに下半身ばかりやっていると上半身がすねると思い、腕を診たらかなり硬い。本人に聞いたら、「最近は首の調子が悪く後ろを向けない」と言う。これはいいタイミングで腕を診…
以前から、耳鳴りに関しては中々治らないので、色々と書いている。先日、Bi-Digital O-Ring Test医学会の国際学会があり、いい機会なので耳鳴りの論文を1本書いた。最近は簡単に論文検索ができるので、時間さえあれば何とか形にはすることが出来る。調べてわかったことは、「耳鳴りの原因で検索すると20-30も出てきて、結局は本当のことは誰も分かっていない。そして治療法も同じく存在していて、成績…
常連さんがいつも飲んでいるアロエを飲み忘れ、少し便秘で足まで硬くなった。この話を聞きながら、「僕はバイクが趣味でそのの最大の面白さは予想です。前を走っている車が急に止まったら…とか、車線を変更したら…とか常に予想しています。だから今のところ事故はありません。バイク事故のほとんどは、『車がこんな動きをするとは思わなかった』です。私から見ると予想が足りないのです。身体も一緒で、アロエをやめたら何が起こ…
仕事柄、色々な病気を持った人を専門病院に送っている。耳鼻科なら神尾記念病院、甲状腺なら伊藤病院、目なら井上眼科病院、肝臓なら虎ノ門病院、がんならがん研有明病院、婦人科なら愛育病院、と大体定番がある。では何故定番かというと、数ある病院の中でも、「あそこが何と言った」が最終診断になってしまう。がんなら「がん研が何と言ってる?」甲状腺なら、「伊藤先生は何と言ってる?」でほぼ決まってしまう。勿論人間のやる…
以前ブログで、人からもらった薬で具合が悪くなった人の話を書いた。内容はあるおばあちゃんが医者から、「これを飲むとよく寝られる」と言われ、実際効いたので、不眠で困っている友達に親切心であげたら、それをもらった友達が飲んだ後、具合が悪くなってしまった。薬を調べたら、睡眠薬ではなく、血圧を下げる薬だったという話である。今日来た新米ママは少し不眠やイライラがあり、母親から、「私が飲んで効果のある漢方薬をあ…
若い頃は出張仕事もしていたので、港区や渋谷区の地理には詳しい。元麻布や松濤などの高級住宅地は基本的に交通の便が悪い。電車の駅はないし、車生活になってしまう。何故もっと便のいいところに引っ越さないのか疑問を持っていたが、仕事をしながら住んでいる人の声を聞くうちに理由が分かってきた。それは交通の便が悪い方が多くの人と触れることなく安全なのである。よくこんな細い道の奥に家があるのと思うことがあるが、門か…
普段は夜の8時まで仕事をしているので、夕方の5時や6時ぐらいから酒を飲むことはないが、定休日に新橋とか行くと、午後の6時なのにもうサラリーマンが顔を真っ赤にして出来上がっている。聞くとはなしに耳を傾けると、「バカ社長」「バカ部長」の話ばかりで、建設的な議論は余り聞こえてこない。そういう方達を見ていると、この世でこんな幸せな事はないと思ってしまう。このバカ部長だがもし組織が優秀な人ばかりだと自分が劣…