年をとると共感で幸せになる

女性同士の話は共感で成り立っている。

「私○○と思うんだけど。」
「わかる、そうそう・・・。」
「やっぱりそうよね。」

話の内容より共感することが目的に見えてならない。
男性同士の話は結論が大事である。

「やっぱり○○はこうあるべき。」
「でも△△の場合は当てはまらないから、□□がベター。」
「なるほど、一理あるが、こういう例外の場合はどうする?」
「そうか、じゃ、○○でやるしかないか。」
「今回は○○で様子を見て、ダメなら再検討しよう。」
「ではそういう結論で・・・。」

これが男性のパターンである。
段々年をとるとこの共感という部分が生活の中で増えてくる。
テレビドラマを見ても、我が儘な子供の話になると体験した親ならすぐに共感してしまう。
会社を苦労して立ち上げた方なら、起業家の話にはすぐに共感してしまう。
病気で病んでいる方なら、ドラマの手術シーンなどは見入ってしまう。
失恋を経験した方なら、ドラマの失恋シーンは胸が苦しくなり見られない。
映画でもドラマでも歌舞伎でも何でも芸術関係はこの共感で成り立っている。
子供の頃に失恋や親心のドラマを見ても何も感じないが、還暦も過ぎてくれば道路でよその子が転んだだけでドキッとしてしまう。
幼稚園の運動会など見ているだけで涙が出てくる。
この共感が人に大いなる幸福感を与えていることは間違いない。
人は年と共に幸福感が増すように作られているようだ。

2019年5月23日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

ほんの少しの甘い物、古傷、筋トレしすぎ

常連のご隠居さんがすこぶる健康的な生活をしている。3食を2食にし、夜は早く寝て、早朝から散歩にジム、水泳と余念がない。しかしどういうわけか右坐骨神経痛が治らないという。以前この方は甘い物取りすぎで腰痛を指摘していたので、甘い物(特に食後のデザート)に関しては大分セーブしている。身体を診ると、ほんの少しだけ甘い物を食べている。左腰を診ると古傷が反応していて、足まで硬い。太腿を診ると筋肉痛がある。「ジムは週2回ですか?」と聞くと、「いや、4回は確実行っているる」と言う。どう見ても軽い筋肉痛で回復が追いつかない。本人はこれ以上健康的な生活はないと思っているのだろうが、我々見ると少しだけこの3つが度を越えている。気持ち甘い物を減らし、古傷をケアし、ジムを週2回にすれば全く問題がない。ほんの少しのオーバーが合わせ技1本で悪いことをしている。これでは気がつくわけがない。時間があり、健康意識が高い方でこのパターンの方は沢山いるのではないだろうか。何でも程々で度を超えれば腰は痛くなる。本人に説明したら、「そんな事が起こっていたとは全く気がつかなかった。」と言っていた。

2019年5月20日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

薬をペンチで砕く話

常連さんの身体を診ていたら、珍しく胃炎の反応があった。どうしたのか聞いたら、「この連休中に歯茎が腫れて酷い目にあった。抗生剤と痛み止めと普段から飲んでいる頭痛薬ですっかり胃を壊してしまった。」と言う。それに困ったことにこの方は錠剤とカプセルが飲めない。錠剤は粉にカプセルは中身を出してしまう。中には硬い薬があって、クラッシャーで粉に出来ない場合はペンチを使うという。薬の中には胃酸や膵液などで溶けないようにコーティングされていて、非常に硬い薬がある。ペンチで思いっきりやらないと割れないという。しかしこれは胃の中で働いてもらいたくないわけだから、成分によっては胃を壊す。ちょっとした胃粘膜保護剤を飲むだけで問題は解決なのに、医者がやっていなかったのでと言う。最近はコンビニでも胃粘膜保護剤は売っている。こんな時も連絡して頂ければここまで胃を壊さずに済んだと思う。よく患者が医者に気を使って辛い症状を言わない方がいる。我々からすると今何が問題なのかわかれば意外と簡単に解決するものは多い。辛い症状は愚痴った方がいい。今当院に数名50才を超えてから歯列矯正をしている方がいる。落ちつくまでには2年かかるというから、その間に色々辛いことが起こる。愚痴れば歯医者もやりようがあるが、我慢してあとで、「こんな症状なら言って貰えれば良かったのに・・・。」ということはよくある。薬はものによっては口で溶けるものや点滴で落とすもの、液体もある。まずは専門家に聞くといい。

2019年5月19日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

ボイストレーニングについて

役者さんがボイトレ(ボイストレーニング)に精を出している。横隔膜を激しく動かすらしい。当然肋骨や筋肉など酷使するという。話しを聞いていたら、「右の肺に空気が入りづらい。」と言う。横隔膜の動きも大事だが、肋骨が自由に動かないと空気は入らない。それを支配しているのは右肩甲骨の動きである。肩関節を柔軟にして肩甲骨の周辺の筋肉を緩めなければならない。特に図に示したように背中の両脇がボイトレでは硬くなる。そこを治療しても肋骨の動きが悪いと感じたら、悪い側の肋骨に沿ってキネシオテーピングが有効である。横隔膜は直接治療できないので周りの環境を良くすることが大事だ。あとは横隔膜にいっている神経は頚の3-5番から出る。何となく首が重く感じたら頚の治療もかかせない。これだけケアしてあげれば声は出しやすくなる。

 

2019年5月16日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

脊髄損傷が治せる時代

病院勤務時代はリハビリをやっていたので、「脊損(せきそん 脊髄損傷)は絶対に回復しない。寝たきりで良くても車椅子。患者さんにはしっかり伝えなさい。」と言われ続けてきた。
先日、NHKスペシャルで、「寝たきりからの復活~密着!驚異の『再生医療』」を見て、まるで夢を見ているようで感動した。
番組の中で、「今までは薬で治そうとしてきたが、これからは細胞で治す時代」というコメントもあり、iPS細胞がノーベル賞を取ってから一気に再生医療への関心が高まってきた。
今回紹介されたのは札幌医大の本望修教授の研究で「間葉系幹細胞」と言って、患者自身の骨髄液を採取、分離、1万倍に増殖培養して点滴で患者に戻す。
間葉系幹細胞は内臓、血管、骨、軟骨、筋肉、さらには神経などに分化できる性質を持っているという。治療は1回の点滴で終了する。作用メカニズムは「神経保護」「血管新生」「神経再生」などを経て活性化するという。
間葉系幹細胞の製剤による脳梗塞の治験も2013年から始まり、今後ALS(筋萎縮性側索硬化症)神経難病や、アルツハイマー病などにも適応拡大できる可能性がある。すでに安全性も有効性も国から認められ、今年から急性期に限ったものではあるが公的医療保険も認められた。
まさに夢が現実のものとなってきている。
番組の中で、「今まで我々は脊損の治し方を知らなかった。」というコメントが心に刺さった。

2019年5月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

肘の反乱

常連さんがすこし時間にゆとりが出来て、ゴルフで根を詰めている。元々腰痛で通っていた方なので、腰に対してのケアは万全だが肘に対しては何もしていない。案の定肘痛を味わったが、調べてみるも酷い状態ではなかった。肘痛は中々ゼロにするのが難しい。長い経験で頑張って肘を治療していても、中々うまくいかないことはよくある。そんな時整形で1本の注射で劇的に良くなる姿を見てしまうと、まずは整形で注射が第1選択と言いたくなってしまう。では実際にゴルフやテニスで肘を痛めた場合の処置はどうしたら良いのだろうか。思いつくまま書いてみたい。

  1. 冷たい湿布をまめに取り替える(出来れば30分おき)
  2. サポーターの使用
  3. テーピングの使用
  4. 自宅で氷を使って冷やす
  5. コールドスプレーの使用(エアーサロンパスやバンテリン)

こんな事しか思い当たらない。この方のケースは腰をかばいすぎてゴルフが手打ちになっていた。それでたまたま肘痛が出ただけなので問題はないが、今後は腰同様肘にも気を使うだろう。たまたま肘が反乱(いつも腰のことばかり気にかけて・・・)を起こしただけである。一番いいのはゴルフの後に自分の身体の何処にどれだけ負担がかかっているかを、揉んでもらって確認する事である。これが習慣ずくと身体の反乱が起こらない。良い経験だったと思う。

2019年5月13日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

妊婦の骨盤治療

仕事柄、妊婦さんは多い。訴えが殆ど、「腰痛」と「足の浮腫」で、ワンパターンである。最近はネットで「妊娠中に骨盤調整をして安産」などと出ているらしい。我々からしてみると妊娠中は体重の変化、重心の変化、腹圧上昇、下肢の浮腫など腰への環境は悪い。そんな時に安全確実に骨盤治療(仙腸関節)ができるかは極めて疑問である。今だから言えるが、20-30年前は時々治療したあとから痛みが出たと、妊婦さんから苦情をもらった。当時はよく理由がわからなかったが、今となって考えれば、とても不安定な時に骨盤(仙腸関節)をいじるのは相当な技量がいる。だから段々骨盤以外、周りから攻めて確実に腰痛を治す方法が身についた。患部を触らなければおかしくなることはない。骨盤治療は出産後から初めても遅くはない。出来れば出産後、3週間ぐらいで来てもらいたいとは思っているが現実来るのは2ヶ月後である。その頃には赤ちゃんが5kgを越え、それが又腰痛の原因になってしまう。本来は母体の中に自然に戻す力があるので、絶対骨盤治療は必要かと言われればそうでもない。しかし妊娠中から腰痛があり、出産後も悩むようならそれ以上悪化させないために治療はした方がいい。いずれにしても妊婦さんには修行時代が続く。

2019年5月11日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

褒められて伸びる患者

常連さんの中に、「先生、怒らないで下さい。私は褒められて伸びるタイプなんです。」という方がいる。例えば胃が悪い場合、「あなたは胃が悪いね。」と私なら言ってしまうが、そういう言い方をしないで、「ほんの少しだけ胃の調子が悪いみたいだが、これはすぐ良くなるから心配はいらない。こういう経験をしておくと将来安心だから大丈夫。」と言えと言う。普段そういう言い方をしたことがないから、言葉を考えているうちに手が止まってしまう。基本的にこの仕事はいかに駄目を見つけるかである。どうやって褒めようかはあまり考えていない。しかし特に女性の場合は、褒められて伸びるタイプが多いらしい。「物は言いよう」とか「人を見て法を解け」とか昔からいうからなるほどなぁと思う。「どうやって悪い所を見逃さないか。」ではなく、「良い所をさがそう。」では全然視点が違う。 そのことを言われてから患者をそういう目で見ると、今まで違った視点でものが見える。 言って頂いて感謝している。

2019年5月7日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

食事指導して感じること

常連さんの尿酸値が高くて食事指導をすることになった。今はスマホで簡単に写真を撮って食事内容がわかる。調べてみるとやたらお茶を飲んでいる。「ごぼう茶」「ドクダミ茶」など、本人は何気なく飲んでいるが、以前から飲み物はチェックして、一番安全なのがクリスタルガイザーと話をしていたが、何となく味がないので、手を出してしまうのであろう。あとはオリーブオイルの使い過ぎ、The Bi-Digital O-Ring Testで調べるとオリーブオイルは少量が良い。バージンオイルなどは勧めているが、尿酸値で引っかかっている人は調べるに越したことはない。あと、食事の考え方だが中年以降になれば炭水化物は少なくていい。タンパク質と繊維があれば問題ない。そして野菜だが甘い野菜は糖分がある。ほうれん草、キャベツ、ネギの白いところすべて甘い。レタス、水菜、セロリはカロリー0である。ちょっとしたところだが、毎食となると差がつく。あとは酢の物は勧めている。写真を見ていたら少し酢の物が少ない。「もう少し食べたら?」と言ったら、「自分でももう少し食べたいと思っていた。しかし1パックなのでこれでいいと思っていた。」と言う。以前から勧めているのは「乳酸菌」と「酢の物」である。その方がたまたま実家(秋田県)に帰り、食事の内容を見たら、見事な繊維食と刺身でタンパク質が多い理想食であった。。そして両親は極めて元気だという。自分がそこで生まれ育ち、親が元気なのに自分だけ東京で痛風ではやはり食生活に問題があると言わざるを得ない。

2019年5月6日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

貧血の薬で左肩こり

常連さんが少し疲れやすいというので調べたら貧血だという。医者に鉄剤をもらった。少し鉄剤は便秘を起こすので、その薬ももらったという。身体を診ると腹圧は高いし、スタマックラインの反応もあり、あまり身体は喜んでいないことがわかった。そして今日は左の肩が気になるという。関係があるのか調べたら、お尻の中殿筋がいつもより硬い。これは足の左右差を意味する。本人が思った以上に胃腸の反応が脚に出て股関節まで影響があり、その流れで左肩こりを感じたことがわかった。貧血と肩こりは結びつかないだろうが、便秘など腸に影響を与える物はどうかと思う。当院ではミキプルーンを勧めている。

2019年5月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

意外と何とかなる

若い頃は病院や骨接ぎに勤めていて、保険治療ということもあり患者は毎日来る。
治療時間はかなり制限されるが、明日も治療できると思うと治療計画が立てやすい。
よく病院の待合で、「今日は○○さん来ないけど、どこが具合でも悪いのでは・・・。」とやっていた。
朝病院に来るのは日課で、来られないのは余程具合が悪いと患者仲間に思われている。
患者同士も毎日見る顔だから、皆顔なじみである。
そんな中、どの世界にも主がいて、新しい患者には、「あなたは知らないだろうが、この病院は・・・。」と指導している。
私はリハビリが専門だから整形や外科から回ってくる患者と毎日和気藹々とやっていた。
そんな時良く感じていたのが、「難しい患者も治療し続けると何とかなる。」ということだ。
リウマチや片足切断、脳出血に交通事故で骨折など、救急だったから色々幅広く治療していたが殆どの方が何とかなっていた。
もちろん治らない病気が沢山あることは事実だが、見ていると何となくそこそこの状態で落ちつく。
最近は難しい感染症やがん、アトピー性皮膚炎の酷い方、耳鳴りに慢性腰痛、ジストニアと昔に比べて難しい患者が多いが定期的に通っていると何とかなっている。
治るわけではないが、治療しながら少し体のバランスが悪ければ指摘するし、風邪の初期などは○○へ行きなさいとか、△△がお薦めとかやっている。
本来ならそこから悪化するのだろうが、持病を抱えながら何となく病気が暴れずにいてくれる感じである。
「継続は力なり」とよく言うが、治療にも当てはまる。
そんな時いつも感じているのは、「意外と何とかなる。」という事である。
この仕事をしているから言うわけではないが、私も年を取り、時間とお金に余裕があれば、月に2度位のメンテ治療は受けたいと思っている。
続けると悪いながらも症状は何とかなるものである。
長年の治療でそれは学んだ。

2019年5月4日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

難しい妊婦の腰痛

仕事柄、妊婦さんは多い。訴えの殆どは、「腰痛」か「足の浮腫」である。以前は臨月ギリギリまで治療をやっていたが、最近は予定日より2週間ぐらい早いのが当たり前になっているから、臨月に入ったら治療は断っている。腰痛もお腹が大きくなったことによる重心の変化や足への負担なら治療は楽であるが、時々難しい方が来る。特に尻もちをついて尾てい骨痛や仙腸関節の問題などは、注意してやらないと治療後痛みが酷くなってしまうことがある。今日来た方も仙腸関節がらみでお尻の横が痛いという。患部に鍼を刺して様子を見たが、殆ど改善しない。下半身を調べると胃炎の反応があちこちに出ている。話を聞いてみたら、昔煙草を吸っていてすっかり胃を壊したという。胃がスッキリしたことがないという。脚の硬さから7-8年の歴史なので聞いたら、胃の調子の悪いのがここ10年だという。今回は第2子の出産だが、第1子の時も坐骨神経痛が出たという。その時も胃が関係したであろう。痛みが強いと鍼が難しいので治療をお灸に変え、現在様子を見ている。出産後授乳が終わってからでないと投薬など胃の本格的治療は出来ない。今胃と腰痛を治しておけば、閉経してから坐骨神経痛に悩まされることはない。妊婦さんで慢性胃炎で腰痛持ちは多いのではないだろうか。

2019年5月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

頭痛を我慢しておかしくなってしまった身体

よくメンテをしている常連さんが珍しく左のこめかみが痛いという。調べてみると左腕で異常に硬く、何をしたのか聞いてみたら何もしていないという。左肩も酷く、ヤダモン君まで反応している。前回(10日ほど前)から短期間できついことがあったのか聞いたら、何もないという。特にヤダモン君が気になって、「頭痛の時は薬は飲まないのか?」と聞いたら、「昔はよく頭痛があったが、メンテし始めてから殆どない、しかしここ数日の頭痛はきつかった。」と言う。もしかしたらこれは久しぶりの頭痛を我慢したのを、身体が嫌がったかもしれないと首や肩甲骨を調べてみると、殆ど異常がない。結局、薬を飲む飲まないは本人の判断だが、久しぶりの頭痛が本人が思っている以上に身体にはきつかったとわかった。こんなに身体が拒否するのなら、薬を飲んだほうがいい。私も滅多に頭痛は起こらないが、起こっても薬を飲む習慣がない。だから大騒ぎする。この世の終わりでもう自分の人生が終わったように感じる。おそらくそういう時はヤダモン君が反応しているのであろう。我慢も程々がいい。

2019年5月2日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

勝ち癖、負け癖

役者さんを治療しながら、「あなたは昔から治療しているから、ちょっと悪い所があれば毎回何とかなっている。これは幸運なことで、例えば今回の足の痛みが治らなかったとする。病院を何件か回っても良くならない。そうすると殆どの方は諦めてしまう。そして別の症状が起こっても治らなかったとする。そんな事が数回続けば、患者は『おれは昔から症状が出ると治らなかった。あの時も、この時も・・・・。その連続で落ち込みこういう精神状態になってしまった。今から考えるとあの負け癖が精神をおかしくした。あれさえなかったら・・・。』と言う。全員がそう言うわけではないが、精神疾患の方からはよく聞かれる言葉だ。だから毎回身体がおかしくなっても何とかなっているのは、とても幸運なことだ。」「は、そういうものですか。」「こちらも神様ではないのですべての症状には対応出来ないが、患者さんを見ていると明確に勝ち癖の方と負け癖の方はいる。何が運命を分けているのかはわからないが事実である。」そんな話をした。

2019年4月30日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

「無理はしなくていい」ということ

どんな症状の患者さんにも、職業的に「無理はしなくていい。」と言ってしまう。しかし本音の部分では、「出来ることまでサボるということではない。」「多少の無理はして欲しい。」「サボり癖がつくと困る。」と思っている。例えば骨折の患者に、「痛みがあるうちは無理はしなくてもいい。」とは言うが、あまり安静を続けて筋肉が廃用性萎縮(はいようせいいしゅく-使わないことにより、筋肉が衰えること)を起こしては何もならない。痛みがあるうちは安静でいいが、少し楽になれば筋力回復のため、筋トレはして欲しい。以前病院勤務時代に病棟の患者が一日中寝ていて、足が痛いとよく整形の先生に訴えていた。先生もやりようがないから、話もろくに聞かず看護師に「湿布を出しておいて。」と言っていた。ぎっくり腰も初期は安静は大事だが、比べてみると動かせる範囲で動いていた方が治癒は早い。これは足に限らず内臓でも脳でも同じである。昔、「生かさず殺さず」と言う言葉があったが、リハビリにはピッタリの言葉である。色々な方を見ていて安静にしすぎて出る症状は、中々治療では良くならない。少し筋トレをして痛くなった足は治療は楽である。どうしても言葉遊びになってしまうので、少し数字で言うと、出来る無理は110-120%と思えば良い。150-200%やれば壊れるだろうが、1-2割りなら壊れない。この辺のさじ加減が難しい。

2019年4月30日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

便秘の治療で眩暈が治らない話

眩暈の常連さんがいつもはメリスロンで良くなるのが今回は中々良くならないという。身体を診ると寝違いが少しあり、それが原因かと思って色々と話を聞いていたら、便秘のために無理して水を1l飲んでいたという。こんなことをすれば心臓と耳が悪くなるだけである。それで便秘に効果はあったのかと聞いたら、「なかった。」と言う。眩暈や耳を治すときは水抜き剤を使う。漢方では五苓散が有名だが、本人は便秘には水を飲まないと治らないと思っていたという。耳には悪いことをしていたわけだ。これで眩暈の治りにくい理由がわかった。ちょっとしたことだが1つの臓器のためにやったことが、他の臓器に悪影響を及ぼすことがある。すべてのバランスを見ながら治療は決めていく。

2019年4月28日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

万全が良いとは限らない

マラソンをやっている方が坐骨神経痛や股関節痛があるのに、記録を伸ばしている。仕事柄、関節に問題のある方を診るが、万全だからといっていい成績が出るとは限らないようである。多少何処かに問題を抱え、それをかばいながら、工夫しながら、頑張らなくてはと言うぐらいの方がいい成績が出ているように思う。万全と言われれば、人間は安心してしまう。しかし何処かに問題があるとなれば緊張もするし、気も配る。そういう時に思わぬ能力が発揮されるのではないだろうか。人の人生を見ていても同じである。何の問題のない方より、大きな問題を抱えながら生きている方の方が元気である。そうなると問題があることは問題ではなく、自分の隠れた能力を発揮できない方が問題である。自分の力を発揮できないことは後悔する。問題を抱えていたおかげで出来る事は沢山ある。

2019年4月24日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

電磁波と乳がん

以前右乳がんを手術した方が1年ぶりに左側に再発した。気になって再発した反対側に何か原因があるのではないかと思い、自宅を拝見したら左側に電磁波ヒーターが置いてあり、1日中電磁波を浴びせていたと言う。また別の患者さんはご自宅をオール電化にした途端、2年後にがんの気配すらなかったのが、乳がんが発症したと言う。以前より電磁波と乳がんの関係は言われているが、特に家庭の中ではIHヒーターを長時間使うことにより、大腸がん子宮がんまた乳がんを発症した例はいくつか経験している。もちろんIHヒーターだけで乳がんになるとは言わないが、これだけIHヒーターを使っている患者ががん化すると疑いたくなる。だんだん文化が進み生活が便利になり、インターネットの発達や車もガソリンからハイブリットに変化し、新幹線もリニアモーターカーされていく中で、電磁波の影響はますますがんの患者を増やすだろうと予想している。現段階で発症していない方も電磁波とがんの関係については興味を持ってほしい。ある論文では細胞に電磁波を浴びせると、がん化するスピードが24倍になると言う。ちなみに私の師匠はご自宅を購入の際に付いていたIHヒーターを外し、ガスに変えた。多少の不便があっても昔の生活が安全である。

2019年4月24日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

患者の感覚

今日来た患者は以前から眩暈があり、メリスロン(眩暈の薬)を普段から持っている。ここ数ヶ月は調子が良かったが、最近又眩暈が出始めたという。こちらにしてみると、「メリスロン飲んだ?」と言いたくなるが、医者に行ったら作用の弱い薬しか出ず、飲んでも眩暈が治まらないという。なぜ飲まないのか聞いてみたら、「まだいいかなぁと思って・・・。メリスロンは持っています。」と言う。この言葉は患者さんがよく聞く。我々から見ると悪化させると大変だから早めの処置と思うが、患者は「まだまだ大丈夫。」と思っている。この方は医者から頭のMRIを撮りなさいと言われていたみたいだが、「きっと大丈夫に違いない。」と思い、2度も医者から言われているのにいまだに撮っていない。「眩暈はそんなに酷くないし、時々だから・・・。薬で治まるし・・・。」と思っている。MRIを撮って問題なければこのままの治療を続ければ良いが、何か出てきたら(脳腫瘍や脳梗塞など)どうするのだろうか。何となく問題はないだろうという患者の気持ちは分からないでもないが、ほおっておいて、「こんな事になるとは思っても来なかった。」という状況になっては遅い。ほんの少しだけ、「悪い状況があるかも知れないから調べてもらおう。」という気持ちになって戴きたい。

2019年4月23日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

女性の鼠径の痛み

50・60代の女性で鼠径の痛みを訴えてくる方は時々いる。主な原因は鼠径ヘルニアで鼠径の靱帯が緩み、腸の一部が飛び出る病気である。それで確定診断が出れば、手術で患部を開けてメッシュを入れれば治る。しかしヘルニアが出ていなくて痛みを訴える方もいる。MRIを撮り原因がわかれば良いが、わからないケースも多い。そうなると「大腿(太腿の前面)神経痛」位としか病名のつけようがない。坐骨神経痛なら何となく腰から脚が痛いと皆さんが知っているが、大腿神経痛と言われてもピンとこない。治療法は鎮痛剤で良くなればいいが、痙攣発作みたいに出るケースは痙攣止めを使う。それでもだめなら神経ブロックで対応する。しかし患者としてはこれで治るのかが不安になる。これはあくまで鎮痛だけなので治る保証はない。MRIで何ともないと言われると、患者心理としては原因追及したくなるが医者としても答えようがない。こんな事をしながら段々患部の辛さが消えていくのが常である。

2019年4月23日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

足が疲れたら肩で歩く話

学会では先輩から色々とご指導を頂く。先日も、「俺も大分年を取ってきて最近患者に言うことがまるで坊さんみたいになってきた。お前も酒井雄哉大阿闍梨の本を読め。」と言われて読んでみた。酒井雄哉大阿闍梨は比叡山で2度、千日回峰行を達成した方で、長い歴史の中で3人ぐらいしかいないという。どんな内容なのか興味深く読んでいったら、「足が疲れたら肩で歩けば良い」と書いてあった。昔は歩くしか手段がないから、長距離歩く場合は足が痛くなる。右足が痛ければ左足、交互に使えば良い。いよいよ両足くたびれたら腰、そのあとは背中、肩と意識して歩けばその間に他が休めると書いてあった。しんどいところは休ませて、違うところに意識を持っていけば、案外何とかなるというわけだ。これには驚いた。トライアスロンをやっている方に良くこの話をしていた。右膝が痛ければそこに負担をかけず、反対で使い、腰にくれば骨盤で支え・・・。生き方もそうかもしれない。辛い所ばかり目を向けるのではなく、少し休ませて順繰りに使えば人生楽しくなりそうである。

2019年4月22日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

二十歳より10kgほど太った女性達へ

以前男の38才説は書いた。男性の場合、33才ぐらいから身体が変化するが、気持ちは学生時代のまま5年過ぎる。40才を前にして、「俺も人生半分か。」などと言い、今までは薬局にいっても滋養強壮剤など見向きもしなかったのが、少し気になる。我々のような鍼灸・マッサージも自分の腰が良くならず、行ってみようかなぁと気になり始める。それが男の38才説だが、女性の場合は明確に38才に反応しない。理由はいくつかあるが、1つは子育てである。丁度子供が小学生、中学生なので、母親は早朝からてんてこ舞いである。のんびり38才などと言っていられない。後は女性の場合29才と30才で気分が違うらしい。20代最後ということでやたら赤い服を着るという。30才超えるとそれはそれで受け入れるらしい。仕事を持っている女性は役職や責任も出てきて、40才手前がどうのと言っていられない。そんな理由で男の38才は目立つが、女性はそのまま過ぎる。この頃一番注意しなくてはならないのは体重の変化である。20才より10kg程太った方は殆ど腰痛、坐骨神経痛を訴えてくる。これは男女関係ない。特に女性の場合は話を聞いていると皆同じことをする。今までのMサイズスカートがはまりにくくなってきて、Lサイズを買うかどうか悩む。中々踏み切れず、ゴムのスカートを買ったりする。しかし冠婚葬祭などがあると、迷わずLサイズを買ってしまう。これがきっかけとなり、普段のスカートもLを買う。そのあとは巻きスカートを買い、それでもだめだと縦縞のストライプを買う。細く見えるらしい。色は殆ど黒、膨張色の白は買わない。太る理由は単に甘い物の食べ過ぎである。仕事で頑張って甘い物をご褒美にするのは結構だが、やがて1日が終わっただけでご褒美となる。何でもご褒美である。これでは痩せない。耳が痛い女性は多いのではないだろうか。当院では減量指導もしているのでいつでもどうぞ。

2019年4月22日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

人間万事塞翁が馬

学会では先輩から色々とアドバイスを頂く。特にお酒が入った懇親会では、「田中、少し俺の話を聞け。」となる。以前頂いたアドバイスで、
「例えば患者が肩が痛くて注射を打って楽になったとする。君はどうする?」
患者に、「よかったですね、嬉しいですよ。」と言います。
「ではその後痛みが出たら、この間の満面の笑みが消え、悲しい顔をするわけ?」
「え、まあ・・・・・。」
「例えばがんの患者で血液データを医者が黙って暗い顔をして1分間黙って眺めていたらどう思う?」
「なんか悪いのだろうと思っちゃいます。」
「そうだろう。だから患者心理は微妙で医者の顔色で色々と感じている。言葉より顔色を見ている。痛みがなくなって喜ぶのはいいが、どうせそのあとまた痛くなるんだから、そう言う場合はなんと言ったらいいかわかるか?」
「わかりません。」
「何よりですと言えばいい。日本語にはなんとも曖昧な表現がある。喜び合った後の落ち込みはきつい。だからよくなっても踊らず、悪くなっても落ち込まず、人間万事塞翁が馬でいる事が大事。わかったか?」
「ありがとうございます。」
当分先輩からのご指導は続きそうである。

2019年4月21日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

5つの夢

常連さんで激務をこなしている人が、耳下腺炎になった。耳下腺が悪いというよりは「過酷な生き方」と「休みがないことで身体が緊張しっぱなし」が原因である。交感神経優位で身体がリセットされないのである。耳下腺なので薬の準備など耳鼻科や歯科で出来ることやわれわれができることを説明した。あと大切なのは次の5つの夢を叶えることだという話をした。この方は仕事でボランティアの部分もかなりあると言う。

1.報酬を3割上げること(上げてもお客は減らないという)
2.月に一度は一泊の国内旅行
3.うちに今までの倍、月2回来ること
4.月に一度のエステ
5.月に一度のフレンチ

こんな話をしたら、「まあ無理でしょうね、夢の又夢の話。」と言う。「2ヶ月に1度の国内旅行でも良いではないですか。3ヶ月に1度のフレンチでも1割の報酬アップでも良いじゃないですか。」と言ったら、「それならすこしできるかも。」と言う。よく考えるとそんなにとてつもないことを言っているわけではない。それほど激務だと言う事である。人は激務過ぎると全く夢を描けなくなる。そこが問題なのである。

2019年4月21日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中

2年間止まらない咳

今日来た患者さんは2年間咳が止まらないという。何箇所も耳鼻科や内科、呼吸器科に行き、色々な薬が処方されたが全く効かないという。さすがに焦り、断食にアロマとやってもダメだという。ネットで調べ尽くし、上咽頭炎が当てはまることがわかり、EAT(Bスポット療法)を受けているという。そして、「上咽頭」「鍼」で検索されて当院に来られた。話を聞きながら知識の深さに驚いてしまった。何種類か効果のありそうな、「鼻うがい」「ミサトール」などはもうやって知っているという。まるで学会で耳鼻科の先生と話をしているようだ。こうなるとこちらもありったけの知識を絞り出す。患者さんには次の4つのことを話した。

1.咳は長引くと抗生剤の使い過ぎで菌が耐性を持つとカビが繁殖する。真菌剤が効くことがある。
2.鼻うがいがいいと言うことなので、EAT(Bスポット療法)の医者から塩化亜鉛を分けてもらい、それで鼻うがいを日に数回やってみる。
3.理由はほからないがインドのニーム茶が効く人がいた。少し試してみる。
4.異常がダメならマイコプラズマ・ファーメンタンスを疑い、専門の先生を訪ねる。

我々のやっている鍼は多少でも楽になるなら続けるといいと思う。今日鍼を刺してわかったことは喘息のツボに入れたときに抵抗感である。抵抗感で患っている期間がわかる。さすが長患いだけあって、何とも言えない粘っこい硬さであった。後は乳酸菌やマウスピース、健康食品をThe Bi-Digital O-Ring Testで調べ、それでもだめなら自宅チェックである。ここまでやってダメだと又こっちも勉強しなければならないが、何とかなるのではないかと思っている。

2019年4月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中