数ヶ月前にNHKの「ためしてガッテン」で筋膜リリース(ファシアリリース)の話しが出た。
「がんこな肩コリ」の原因は、筋肉を覆う「筋膜」にできた「シワ」だった。
筋膜にシワがあると、せっかくほぐした筋肉も、シワに引っ張られるように収縮して再びコリをつくってしまうという。
超音波診断装置を使って筋膜のしわ(癒着している部分)を目視し 生理食塩水を注入することで、癒着をはがして、肩コリを治療する。
私自身、キネシオテーピングを開発した加瀬建造先生から良く、
「筋膜に答えがある。」
とよく聞かされていたので、とても興味を持った。
丁度そんな時、私自身の肩が五十肩になったので、これ幸いと治療を受けてみた。
五十肩は腕を上に挙げると痛みが出て、痛い方の肩を下にして寝られない。
筋膜性疼痛症候群研究会代表の木村裕明先生の病院まで行き、研究会に入らせていただいた旨と、私自身治療を体験したい旨をお話した。
先生は超音波診断装置で肩の周辺を丹念にご覧になりながら、
「典型的な五十肩ですね。何箇所か筋膜に問題がありますから、全て筋膜を剥がしてみましょう。」
と言われ、細い鍼で何箇所も注射された。
私自身、鍼灸師なのでツボのことは良くわかっているつもりだが、普段我々が使わないツボに注射をされたので、すぐに質問したら、
「ここはよく筋膜が問題を起こすところで、これはみそですね。」
時間にして数分、打ったのは7-8ヶ所だったが治療が終わって、確かめてみたらあら見事、かなり可動域が拡がったことを確認。
こういう治療があるんだと嬉しくなり、先生と名刺交換して勉強したい旨を伝えた。
Bi-Digital O-Ring Testと出会ったときもそうだったが、何か身体の中に衝撃が走った。
これがやがて標準治療になるという確信が湧いた。
患者が「先生の所は超音波診断装置で診て鍼を打っていただけますか?」という時代が来る。
診断技術の進歩と共に、今までわからなかったところにメスが入る。
先人の方達が、「筋膜に答えがある。」とわかっていても中々詳細がわからなかった時代、今は画像を診ながら的確に治療ができる。
今まで中々肩こりが治らなかった方に福音である。
■木村ペインクリニック
木村裕明院長先生
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