考えてみれば子供の頃から病院通いでもしない限り、身体のことを殆ど考えずに育つのではないだろうか。
学生時代は何をしても身体は壊れず、いくら疲れても一晩寝れば元通り、腹一杯食べても少しお腹が苦しいだけで何ともない。
私から見ると羨ましい限りだが、40才近くになると少しは身体のことが気になってくる。
お腹が出たり、医者に行くと高脂血症と言われたり、前日の酒が残ったり、いくら寝ても疲れが取れなかったりと誰でも経験することである。
友達にも病人が出て、がんだとか高血圧とか心臓が悪いとか、身体のことが話題にのぼる。
仕事柄、皆さんの不安心理をよく聞いているとみると、どうも敵が見えない不安が殆どだ。
最近はがんの方も多く、西洋医学以外で東洋医学的に何かアプローチはないかと来る人もいる。
皆さんが抱えているのは漠然とした不安で、何に悩んでいるのかすらはっきりしないことがある。
「何が不安なんですか?」
「がんですから・・・」
「ではがんの何が不安なのですか?痛みですか?再発ですか?治療法ですか?寿命ですか?」
「全部です・・・・・・。」
確かに医者からがんの宣告を受ければ、穏やかな精神状態ではいられない。
しかし、ひとつずつ対策を立てて病気の実態がわかると、俄然力が出てくる。
「私のがんは半年に一度、婦人科でcheckすれば大丈夫なのです。再発しても治療法はあるのですね。普段から予防は○○をやっていればいいのですね。あとは天に任せて・・・。」
見えない病気という敵に対して、場合分けをして、こうなったらこうする、このケースではこの方法と対策があれば戦う力が出てくる。
病気が不安なのは相手が見えないからである。
たとえ見えなくても、この世に治療法があれば救われる。
当院では東洋医学やオーリングテストを使い、眼に見えない身体の中の情報を表に可視化し、対策を立てるべく努力しています。
病気は見えれば怖くありません。
敵が見えなかったり、治療法がないから不安なのです。