長いこと仕事をしていると5年に1人ぐらい、全く良くならない捻挫の方を診た。何をやってもダメでこちらも根を上げて、足の外科学会に紹介するが、全員が治るわけではない。場合によっては手術になり、まだ手術で治る方はいい。手術の対象にならない方もいる。毎回包帯で固定するしか方法がない。靴も限定的になってしまい、オシャレなど出来ない。人類が二足歩行してからの宿命もあるだろうが、たかが捻挫だが治療方法がないというのはこちらも釈然としない。今は足のクリニックや足底板を専門で作ってくれるところ(フィートインデザイン)があり、最近では下北沢病院によく送っている。昔より選択肢が増えて患者さんには朗報だが、たかが足首ということで諦めている方は多いのではないだろうか。昔に比べてMRIや超音波診断装置などで内部の様子がわかってきたが、やはりそれでも治らない方はいる。そんな時は新潟の岡田洋和先生に送っている。この先生とは数年前にたまたま講義を聞いたことからご縁ができ、話の内容があまりに凄くて、同じ学会に所属しているので、すぐに挨拶に行き、それ以来難しい患者(リスフラン関節)は全て送っている。治療成績が抜群によく、私自身はこの先生が日本の足のトップ医者だと思っている。患者は、「整形なんだから足も診るでしょう」というが、実際は無理である。足の専門家でさえ、治せない病態は沢山ある。
メルマガ購読(10日に一度配信)
最近の投稿
アクセスマップ
訪問者数
- 67今日:
- 871381総計:
- 11434月別:

