以前、膝痛の苦い思い出で書いたが、膝治療の最終手段の一つにタルクを使っている。普通の生活ではこの治療で問題ないのだが、何かスポーツをやったり、山に登ったりする場合はこの治療に落とし穴が出来る。タルクだけで治療をすると深いところの筋肉に刺激が行かない。特に太腿の前面(大腿四頭筋)は注意が必要だ。この筋肉は浅いところに大腿直筋と深いところに中間広筋がある。この深いところにある筋肉にはタルクでは刺激が行きにくい。そしてここに疲労がたまると途端に症状が出やすくなる。こちらはタルクをやっているから大丈夫と思っているが、実際は簡単に膝痛が出る。そういうときにタルクではなく普通に治療をすると、この深いところの筋肉がガチガチになっている。これでは症状が出ても仕方がない。やはり一つの治療で万全というのはなく、治療の現界である。常にあらゆる角度から身体を診ていかないとこういう落とし穴にはまる。最終治療であっても少し振り返り、戻ることが大事である。
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