常連さんが身内に嚥下障害(えんげ-食べ物や唾液が食道ではなく空気の通り道である気道に入り込む)で困っている人がいるという。この嚥下だが、お年寄りに多く誤嚥性(ごえんせい)肺炎の原因になるので注意が必要である。聞き慣れない言葉かもしれないが、では何処で診て頂けるのであろう?「内科?」「耳鼻科?」「呼吸器?」と少し迷うのではないだろうか。こんな場合まず我々だと「嚥下外来」を探す。場合によっては「摂食嚥下」や「飲み込み外来」という言葉でもさがす。ではこれは何科で診て頂けるかというと、「喉なので基本は耳鼻咽喉科」「肺炎も絡むので呼吸器」「飲み込みなので消化器」「口の中のことなので口腔外科」「喉や筋肉の訓練なのでリハビリ科」と何となく隙間の症状がゆえに困る。ある程度ネットで専門病院らしきところがわかれば、次にアマゾンで「嚥下」と入れる。そうすると本が沢山出てきて、専門の先生がわかる。次に「嚥下 学会」と入れネットで調べる。当てはまる学会の中の「専門医一覧」を見る。学会の会長などはよく本を書いているので、先程のアマゾンで調べた著者を見つけることがある。そこまで来るとかなり絞り込める。次にこれは我々の場合だが、関係のありそうな先生にメールで聞く。そうすると、「あの先生は昔は良かったけど、最近は○○先生の方が新しいやり方でいい成績を発表していた。」と内部事情まで教えてくれる。そうなるともう2-3人に絞られる。現実問題、嚥下は大問題だが中々指導できる先生にお目にかかれない。日本人の寿命が伸び、今までにはなかった症状が次から次へと出てきて、専門家が追いつかないのが現実である。今後もこういう専門家を探す必要性は高いので、どんな症状の方でもこれと同じ方法で専門家は見つけられる。最近は、「医者を選ぶのも寿命のうち」で、どの先生とご縁があるかで結果が変わってしまう。探す手間は惜しんではならない。
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