何処に行って何をやったらいいか分からない

最近は何故か酷い膝痛の方が多い。
ちゃんと病院で診てもらっても治療がうまくいかず、紹介やブログで来る。
そういう方の場合、殆どが膝の周りの環境が悪い。
太腿や脛が硬かったり、患部に熱を持っていたり、足首が不安定だったり、股関節に負担がかかったり・・・。
そういう場合はまず患部に注射を打っても効かない。
しかし周りの環境を整えた上で、患部に治療をすると実に上手くいく。
治療は、「何処に行って何をやったらいいか」がとても大事である。
先日来た膝痛の方は整形で診てもらってらちがあかず、紹介で来た。
脚のバランスは悪いし、太腿は硬いし、浮腫はあるし、これでは注射は効かない。
うちで出来る事を全てやってその後も患部だけの痛みが強かったので、「この状態なら膝に注射を打ってもらって下さい」と言ったら、「今までもやってもらって駄目だったのです」と言う。気持ちは分かるが、「条件が整ったので、やってみる価値はあります」と伝え、整形に行ったら少々水を抜いてヒアルロン酸を打ってもらった。その後から劇的に痛みが取れ、本人もビックリしてしまった。こちらも驚いたが、やはり「何処に行って何をやったらいいか」で結果が変わってしまう。別の膝痛の方も脚のバランスが悪く2ヶ所医者に行って、「レントゲンやMRIではそんなに悪くはないけど」と言われ、注射を打ってもらったが全く効かない。当院でバランスを整え、オイルマッサージをして最後まで残った痛みの強いところにテーピングをしたら、劇的に痛みが取れたという。これもお膳立てが効いた例である。しかし患者心理として一度整形で治らなかったとなるとその後行っても治らないのではないかと感じている。気持ちは分かるが、行くタイミングが大事なのである。そこを見分けるのは我々の仕事だが、患者心理としては「何処に行って何をやったらいいか分からない」が本音である。その辺は我々の専門なのでまず悩まず聞いて頂きたい。

image_print印刷する