体育会系の常連さんが、「病気や怪我は気合いで治す」とよく言っている。成長期の怪我程度なら良いかもしれないが、それ以降の身体の痛みは気合いだけで治るとは思えない。特に体育会系の方は、「以前ほど辛くない。きっと寝れば治る。まだ我慢できる。自分だけは何とかなる。」と自信ならぬ過信が心の何処かにあり、「まだ大丈夫。もうすこし様子を見る。」と中々病院で調べてもらおうとしない。以前ある社長が腰痛で、「病院でレントゲンとMRIを撮ってきて下さい。」と言っても全く行かない。こちらも知恵を絞って、いつもより効かない治療をして、「社長、今日は効かなかったですね。」と言ったら、「いつもは治療してもらえば楽になるので病院は後回しにしていたが、今日やってもらっても効かないとなると病院は行かないとなぁ・・・。」と言って、調べてもらいその後は適切な治療で良くなった。長年の経験でこちらも腹芸を使う。こうなると病気だけでなく、人の心も治さないといけない。ただ腰だけ診ていればいいというわけではない。やはり病気も人の生き方と考え方に大きく影響を受ける。以前から何度も、「我慢弱い生き方」を書いているが、若い頃に身についた生き方は中々変わらない。経験的に15-20年ぐらい言い続けても変わらない。30年位すると、「先生はよく○○と言っていますよね。」程度である。痛い腰はすぐに治せても、人やその人の考え方を治すのには膨大な時間がかかる。
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