改装工事を見ながら感じたこと

5月末から院内耐震工事が始まり、皆様にはご不自由をおかけしてしまいました。
現場の大工さんの話を聞きながら感じたことがあります。
耐震工事では構造的に弱い窓ガラスを外し、新たに柱を建て、耐力壁で補強をします。
窓ガラスを外してみたら、経年劣化と雨漏り、シロアリで一部柱に弱いところがありました。
それを見ながら、「いまやって本当に良かった」と思いました。
外からは中の状態が分かりません。
開けてみて初めて分かるのです。
当院は築も古いですから、多少の雨漏りなどは覚悟していましたが、現実弱っている柱を見ると、「人の身体の中もこうなんだろうなぁ」と感じてしまいました。
外からは見えませんが、確実に経年劣化が進んでいる。
家みたいに古くなれば新しい物に取り替えられれば良いですが、現状では人工関節ぐらいで身体を全て取り替えることは出来ません。
柱のように身体を支える大事な部分が一ヶ所支えられなくなるだけで、家全体が崩れてしまう。まさに人の身体と一緒です。
では人の身体の柱は何でしょうか?
背骨?勿論そうですが、私は「精神」と「胃腸機能」と感じています。
じゃ心臓は良いのかと言われればもちろん大事ですが、仕事柄いつも感じているのはこの2つです。「精神」は解説の必要はないと思っていますが、「胃腸機能」は案外見落とされがちです。仕事柄、腰や膝、関節に問題を抱えている方を良く診ますが、明確に胃腸機能が弱い人は治りが悪いです。以前ブログで、「胃から崩れる」と書きましたが、人の身体を維持するのにいかに食べてちゃんと出すことが大事かをいつも感じています。
今回の耐震工事を見ながら、「家で柱に相当するのは身体だとかなりの部分、胃腸が関わっているなぁ」と感じました。
仕事柄、何を見ても身体と関連づけてしまうことをお許しください。

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