医療連携は必須

以前からブログで、難病は鼻炎が治らないと難しいとか、難治性の痛みにはモヤモヤ血管が関わっているとか、神経ブロックではなくファシアハイドロリリースなど、さまざまな角度から治らない病気の話を書いている。その都度感じているのは、「医療連携は必須」ということである。
患者が頭痛持ちで、頭痛外来で良くならない場合は、必ずEAT(Bスポット療法)を勧める。そんな時、耳鼻科の先生を知らなければ紹介ができない。患者から「どこへ行けばいいですか?」と聞かれ、「どこでもいいです」とは言えない。
私自身、耳鼻科学会に入れてもらっているので、耳鼻科医の知り合いは多い。
「この症状なら○○先生に行きなさい」と簡単に言える。何かあれば先生に直接連絡をして、「今度□□で△△さんが行きますので、よろしくお願いします」で終わり。
そちらの治療が終われば、また戻ってきて「今度はここが痛い」となる。
首のつらい症状ひとつ取っても、整形に依頼する場合、骨の問題なら整体やカイロの先生、顎関節なら歯医者、鼻炎なら耳鼻科、筋膜の問題が疑わしいときは麻酔科、精神面の場合は心療内科と、どこに患者を正確に送るかで患者の運命が決まってしまう。
これだけ首の症状は原因が多岐にわたるので、これをすべて一人の先生で治療できるということはあり得ない。
おかげさまで当院は開業してから長いので、いろいろな先生とつながりがあり、その点は困らない。
単純に首が痛くなっただけなら、こんなに複雑な話はしなくてもいいのだが、こじらせた方はこのくらい診ないと治らない。
医療連携の必要性は、年々強く感じるようになってきた。

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