キーワード トライアスロン

シンスプリントとダッシュ

トライアスロンにはまっている方が、「ダッシュ15秒を5回、週に一度」やっているという。数ヶ月前から何となくいつもと違う感覚が足にあり、最近は腰まで痛くなってきたという。話を聞いた途端、「身体はスイッチ論」を思い出した。例え15秒を5回、週に一度でも体は嫌がる。そんな時は大抵、シンスプリント(足の使いすぎでランニングやダッシュを過度に行った場合に起こる。脛の下、内側後方を中心に広い範囲で痛みが起こる…

治りにくい太腿

常連さんがトライアスロンのレースに出ようと久しぶりに自転車の練習をした。そのあと身体を診たら、思いの他、大腿四頭筋(太腿)が硬い。我々から見ると相当気合いを入れて練習をしたことが、筋肉の硬さと深さから想像がつく。実際治療しても中々すぐにほぐれない。この大腿四頭筋であるが、下記のポイントが少し治療を難しくしている。 大腿四頭筋は自覚症状が出ない。悪くなってもわからないので、治療を受けようという気にな…

身体の責任の取り方

踊りをやっている人が、何もしていないのに首が辛いという。 詳しく調べてみると最近日舞で足の痛みが続いているという。 以前からトラブルはあったが、段々悪化して足の専門家を紹介することにした。 足に関しては「足の外科学会」があって、以前から何人も紹介している。 十数年前からアメリカなどで糖尿病で足の切断を予防するために、足の研究が進み、そこで勉強した先生が原宿に「足のクリニック」を開いた。これは有り難…

ゴルフにはまる理由

仕事柄、ゴルフにはまる方は多い。テニスやトライアスロンもそうだが、お仲間との関係が大きく影響している。 ゴルフを始めた頃は周りがよく褒める。 「初心者にしては球が真っ直ぐ飛ぶ。このまま練習すれば、シングルまでいくのでは・・・。」 「ドライバーもクラブを変えれば30ヤードぐらいはすぐ伸びる。」 「今度我々と一緒にプレーしませんか。」 ゴルフづきあいが始まり、本人は寝ても覚めてもゴルフが気になってしま…

足が疲れたら肩で歩く話

学会では先輩から色々とご指導を頂く。先日も、「俺も大分年を取ってきて最近患者に言うことがまるで坊さんみたいになってきた。お前も酒井雄哉大阿闍梨の本を読め。」と言われて読んでみた。酒井雄哉大阿闍梨は比叡山で2度、千日回峰行を達成した方で、長い歴史の中で3人ぐらいしかいないという。どんな内容なのか興味深く読んでいったら、「足が疲れたら肩で歩けば良い」と書いてあった。昔は歩くしか手段がないから、長距離歩…

運動したら食べるな

トライアスロンをやっている方が試合のあとも真面目に練習をしている。頑張って走り込んでいるので、本人はすっかり筋肉痛で腰が重いと思ってきたが、調べたら腸の反応しか出ていない。明らかに過食である。それも3週間位経っている。まさかと思って聞いてみた。「練習の後普段よりご飯が美味しいので過食になっていませんよね。腰には筋肉痛の反応が全くありません。3週間の過食により腸の反応しかありません。」「え、まあ・・…

治療法のない足の指の痛み

トライアスロンをやっている方の足の指の痛みがなかなか治まらない。何とかレースは出ているのだが、あまりに長いので何とかならないかという。以前は足底板で改善したが、段々マラソンなどのスピードも上がり欲が出てくる。考え方として下記のような提案をした。 ■関節にてを加える方法 レーザー治療 関節を開けてみる-MRIを撮り、専門の先生に手術して戴き、中を様子を探る 痛む関節周辺にお灸をすえる ホットパックで…

整形外科で静かな革命

トライアスロンをやっている常連さんが、医者に紹介されて整形の専門病院に行ったという。詳しく調べていただいて問題はなかったのだが、股関節のMRIを見ながら、「これは一般の医者に言っても知らない。普通ならCD-ROMを渡すのだが、見てもわからないから、紹介元の先生にはメールをしておく。そしてあなたの場合は上双子筋(じょうそうしきん)を刺激しなさい。」と言われたという。この常連さんは治療にかなりのお金を…

風邪と身体の器

トライアスロンをやっている方が風邪を引いた。少し長引いていて、久しぶりに自転車に乗ったら背中や腕、膝腰とやたらに痛いという。そんなに激しい運動をしていないのにおかしいという。身体を調べたら呼吸器の反応点がしっかり残っている。風邪が全然治っていないのである。身体に感染があると神経は興奮する。ちょっとのことですぐに痛くなる。皆さんは風邪を引いて少し体調が悪い時は、普段の7掛けと思っているが、実際は2-…

走っていないのに坐骨神経痛が出る?

トライアスロンの競技によく出ている方が、「最近走っていないのに、坐骨神経痛が出る。全く理由がわからない。」と言う。調べてみたら、坐骨神経痛ではなく胃炎による坐骨神経痛である。お尻のある場所は胃炎で反応する。小野寺臀点と言って非常によく反応の出る所である。お尻は3箇所の反応があり、真横が股関節の反応点、これは脚の左右差を意味する。胃腸の反応点は小野寺臀点と言って、胃炎で反応する。脚に近いところは本来…

自転車と前立腺

最近はトライアスロンなどで自転車に乗っている方が多い。自転車もバイクと言うらしく、普段我々が乗っているママチャリとは全然違う。サドルもあんなに小さくて硬くて問題は起こらないのかなぁと思っていたら、前立腺炎を起こしやすいという。よくジムなどでも自転車を漕いでいる方で、股が痛くなりタオルなどを当てている方がいるが、物理的に肛門周辺への刺激で前立腺炎は起こる。症状はまず発熱する。次に尿が出にくくなり、酷…

足の指の痛み

最近はマラソンやトライアスロンをする方が増えていて、よく聞く症状に足の指の痛みがある。足の第1と2趾の間の骨の付け根に痛みが出る。この痛みは定番で軽い方なら鍼を刺すだけで鎮痛する、それでだめな方はお灸が効く。足のアーチが弱いとこの症状が出るので、中敷き、足底板、鼻緒の草履などは有効である。それでもだめならテーピングを使う。それでも走ると痛みが出る方にはアイシングを使う。患部に慢性炎症があると、外反…

外国育ち

トライアスロンをやっている方が、仲間にすごい人がいるという。外国育ちで血は純粋日本人なのだが、体格や体力は外人そのものだという。血が日本人なのだから、外国で育っても日本人の形質が出るはずなのに、彼女は全然違うという。実はこの話はよく聞く。私は遺伝子の情報より、その後の環境因子の方が強いと思っている。例えば食べ物一つとっても、外国のその土地の野菜などを当然食べている。成長期にその土地の土壌菌で作った…

胃腸を鍛える

トライアスロンをやっている方や企業のオーナーで、胃腸さえ強ければもっと色々と出来るのにと思ってしまう方が結構いる。 慢性腰痛で胃が原因の場合は多く、中々整形外科で胃腸の問題を指摘しないので、治らず困っている方がよく来る。 そういう場合、胃を治すと嘘みたいに腰の痛みがなくなるので東洋医学にはまる。 しかし胃を治しても少し無理をすればまたおかしくなる。 マイナスの胃をゼロにしただけで、負担をかければま…

内転筋の話

内転筋とは太腿の内側の筋肉のことである。スポーツ選手は内転筋の重要性を理解しているが、一般的には知られていない。長年人の身体を診ていると老いによって身体の何処がどう変化するのかが見えてくる。特に男性の場合、40代後半ぐらいからお腹は出てくるのに太腿は細くなってくる。太腿が細くなりだした頃から根気がなくなったり、坐骨神経痛で腰が痛くなったり、医者に行くとコレステロールが高いとか言われだす。精力もなく…