按腹について

この時期、食べ過ぎの方も多いと思います。 少し専門的になりますが、按腹(あんぷく)の話をします。 按腹とはお腹のマッサージです。 江戸時代には冷蔵庫はなかったので、お腹を壊した方は多かったと想像されます。 当時のあん摩さんがお腹をよく揉んでいたことがわかる挿し絵が文献で残っています。 我々も治療で按腹をしますが、難しい腰痛の方には必ずおこなっています。 腰や脚を治療して腰痛が楽になる方はいいですが…

風邪の予防に関して

この時期、風邪でこられる方も多い。 咳もこじらすとなかなか抗生剤で止まらない。 出来る限り風邪の初期に手を打ちたいが、具体的に何をしていいかわからないという声を聞く。 手軽に出来る風邪の初期対策や予防の話をしたい。 まずお薦めするのが、乳酸菌である。 乳酸菌と思われるかもしれないが、鼻や喉の粘膜を強くするにはまずは腸を元気にしないとなかなか改善しない。 腸が弱いと風邪も引きやすく、引くと治りにくい…

電磁波について

今まで数百人に電磁波の影響をしゃべってきたので、うちの常連さんには浸透しているだろうと思ってある方に、「電気毛布はもちろん使っていないよね。」という話をしたら、「使っている。」という。 「え、しゃべらなかった?」と聞いたら、ブラジャーのワイヤーと黒い下着は聞いたが、あとは知らないという。 こっちがビックリして多くの方に情報を正確に伝える難しさを痛感した。 てっきりメルマガで送っていると思ったら、電…

治療家とトレーナーの違い

膝が痛くて足の筋肉を鍛えるためにトレーナーに指導をしてもらったが、痛みが取れず当院に来る方がいます。 どうしてそういうことが起こるのでしょうか? 理由は簡単です。 トレーナーは根本の考え方が筋肉をどうやって増やすかしか考えていません。 我々治療家は症状をどうやって取るかしか考えていません。 トレーナーはゼロをプラスに、治療家はマイナスをゼロにする事しか考えていません。 膝が痛いのですから、弱い筋肉…

母なるリハビリについて

最近、アキレス腱や膝の手術をした後、リハビリを十分しないために、坐骨神経痛が起こってしまった患者が続いた。 私が病院勤務の頃は救急指定だと大体、脳卒中か交通事故の患者がほとんどなので、リハビリはかかせない。 しかし最近はリハビリをやっていない病院が増えた。 場所も取る、人手もいる、時間はかかる、保険の点数は高くないと病院の経営にはマイナスだ。 手術をして退院となると治療はそれでおしまいと思ってしま…

病気が不安な理由

考えてみれば子供の頃から病院通いでもしない限り、身体のことを殆ど考えずに育つのではないだろうか。 学生時代は何をしても身体は壊れず、いくら疲れても一晩寝れば元通り、腹一杯食べても少しお腹が苦しいだけで何ともない。 私から見ると羨ましい限りだが、40才近くになると少しは身体のことが気になってくる。 お腹が出たり、医者に行くと高脂血症と言われたり、前日の酒が残ったり、いくら寝ても疲れが取れなかったりと…

冷え性について

前々回、細身の女性の特徴を書いたら、かなりの反響をいただいて同じ悩みを持つ方の多さに驚いた。 今回はこれからの季節を考え、冷え性について書いてみたい。 3年前は寒さのきつい冬で冷え性による坐骨神経痛の方が日に何人も来た。今までは足湯の話をしていたが、水の扱いが大変だったり面倒くさかったりで、薦めてもやる方は殆どいなかった。 そんなあるときpanasonicのスチーム足浴器の話を聞いた。お湯を使わず…

鼻炎と乳酸菌

下記の10症状は38才男性の主訴です。 根本原因はわかりますか? 1.寝起きが悪い 2.風邪を引くと咳が出て2-3週間続く 3.疲れがなかなか取れない 4.夜、いびき・寝言が多い 5.食べても太らない体質 6.抜け毛が多い 7.皮膚が弱い 8.身体が痛い 9.身体がこる 10.眼が疲れやすく、頭痛を伴う バラバラのように見える辛い症状も根本は、「鼻・喉の空気の通り道と腸」の問題です。 こういう方は…

細身の女性の特徴

細身の女性の特徴をいくつかあげます。 「冷え性、甘い物が大好き、喉が弱い、生理痛、左腰痛、皮膚炎、便秘」以上、心当たりのある方は多いと思います。 以前にあまりに細身の女性の症状が似ているのに気がつき、その方達の生活を詳しく聞いてみると大体パターンが同じで、根本的に冷え性で腸の調子が悪く、骨盤の中の血行不良で便秘がち。体力も十分ではなく、ストレスを解消するために甘い物をこのみ、甘い物ばかり食べている…

身体は的確な治療しか求めていない

普段は仕事柄、腰痛を扱う事は多いですが身体の本音を垣間見ることがあります。 原因がわかっている腰痛でしたら治療は楽ですが、長患いだったり、違うところに原因があって、その反射で腰に痛みが出ているときは原因探しをしないとなかなか効果は出ません。 先日も左股関節の痛みでみえた方が私が右の太腿しか治療しないで、「もう終わりました。」と言ったら、「痛いのは左です。」と言われ、「では確かめてみてください。」、…

牛乳について

Bi-Digital O-Ring Testの勉強を始めてから、アトピー性皮膚炎の患者さんが食品を診て欲しいと来るようになり、何となく牛乳は好ましくないなと思っていました。 そんなある日、前立腺がんの術後の方が来て、前立腺がんに悪い食品をみてくれというので調べたら殆ど乳製品でした。 数年前に新谷先生の「病気にならない生き方」を読んだら、「牛乳は牛の飲み物」と書いてありました。 がん予防の勉強をして…

副交感神経が人生の質を決める

ある方から本を薦められた。25万部売れているという。 健康に関する本では大ヒットである。 聞くと良くテレビに出ている先生だという。 「なぜ、「これ」は健康にいいのか?」 小林弘幸順天堂大学医学部教授 サンマーク出版 読み終わって非常に私自身が共感する部分が多かったので、目次の一部を紹介したい。 女性が男性より長生きするのはなぜだろう。 副交感神経の働きを高めることが「最高の健康法」 ジョギングより…

顔面診断

漢方には内蔵の何処かが悪いとその反応が体表に出るという考え方がある。心臓が悪いと左の肩甲骨の下に、食べ過ぎるとすねがだるくなったり、便秘だと左の腰が重くなったりといった具合だ。 逆に体表の特定な点(臓器代表点)を見ればある程度、診断が出来る。 顔にも臓器代表点があるので、今日は顔面診断の話をしたい。 目の疲れや不眠で出る目のくまは腎臓の反応なので、循環器や泌尿器の問題である。 酒さと言って鼻が赤く…

東日本大震災の被災地報告

震災以降一度はこの目で被災地を見たいと、先日行く事が出来ました。 仙台から石巻、気仙沼を通り陸前高田市まで見てきました。 車で海岸に近づくにつれ、屋根にブルーシートがかけてある家が目立ち、こんなに広い範囲で被害があったのだと驚きました。 畑には所々、つぶれた車がひっくり返っていてまだまだ手つかずの状態でした。 海岸線の道は何とか補修されていましたが、何箇所かは通行止めになっていて迂回路で回りました…

どんなに辛いことでも体は2年で回復

長年仕事をしていると会社が倒産したとか、離婚をしたとか、子供を亡くしたとかいろいろなお話を伺います。その都度、体を拝見しているわけですが共通項があります。 それは「どんなに辛いことでも体は2年で回復する」ということです。もちろん心の傷は一生残ることはあるでしょうが、体を拝見していて2年以上長引いたケースは殆どありません。おそらく細胞が新陳代謝して体に残さない仕組みがあるのだと思います。 会社倒産な…

強い形質はバッテンで遺伝する

仕事柄、親子3代の身体を拝見するケースは多い。その中で常に感じていることは、「強い形質はバッテンで遺伝する」ということです。 お父さんの身体の特徴はおばあちゃん(実母)からもらい、その形質は娘にいく。だから娘とおばあちゃんが似ている。たとえば骨格がしっかりしていて、筋肉の質が良く瞬発力に富む、疲れ知らずで回復が早い、こういう強い形質は似やすい。 娘が強い形質を持っていると「貴方、お父さん似でしょう…

身体の中の2人

長年治療をしていると身体の中には2人いると感じます。「本人の気持ち」と「身体の本音」です。何かスポーツをしたあとに身体をすぐ回復させたいという気持ちはわかりますが、それは「本人の気持ち」で「身体の本音」ではありません。 「身体の本音」はこれだけ私に負担をかけたのだから、少しはゆっくり治させてもらいたいと言っています。しかし「本人の気持ち」は、仕事も忙しいし来週は出張もあるし会議も長くなりそうだし、…

高血圧予防

親が高血圧で治療を受けていて、子供も高血圧の場合は予防の話になる。血圧が高いことを意外と簡単に考えている方が多く、医者で薬をもらっているから大丈夫と思っている方は多い。高血圧を予防をする考え方をお話ししてみたい。 1.塩分制限 2.鼻炎の治療 3.心臓の精密検査 4.脳ドック 5.腎機能検査 6.寝室の電磁波環境 7.手足のこり・首のゆがみ まず1の塩分制限はよく言われていることなので説明の必要は…

首のゆがみとネガティブシンキング

首のゆがみとネガティブシンキングの話をしてみたい。ある方が最近全く頭が働かないという。調べてみると肩こりと首のゆがみがかなりひどい。これでは頭へ血が行かないので、物が考えられなくても仕方がない。脳も臓器なので酸素や栄養分がいかないと働けない。胃が消化できるのも、足で走れるのも血液が十分に供給されているからである。脳に血が行かなければものの記憶が出来なくなったり、感情がコントロールできなくなったりす…

患者学

学問として成り立っているのかは知らないが、「患者学」はあると思う。あるC型肝炎の患者が、有名な病院でのインターフェ ロン治療が功を奏して肝炎が治った。が、同時にひどい腰痛持ちだったので、肝臓の先生が同じ病院内の整形外科を紹介してくれて、腰の手術もした。手術前は2m歩くとふくらはぎが辛かったのが、かなり歩けるようになった。しかし腰の痛みは取れていない。整形の先生に聞いても、「手術は成功した。」としか…