体は借り物と思えばいい
「体は借り物と思えばいい」この言葉は数日前にある先生から伺った言葉ですが、その先生も何処かの経営者から聞いて覚えていたそうです。聞いた瞬間、あっと思い、今まで患者様に色々とお話をさせて戴いてきた本質の1つがこれだと思いました。というのも考えてみれば、皆さんの体は母親からもらったものです。父親も多少関わっているかもしれませんが、十月十日、母親の子宮の中で受精卵1つから分裂して成長するわけです。でも母…
「体は借り物と思えばいい」この言葉は数日前にある先生から伺った言葉ですが、その先生も何処かの経営者から聞いて覚えていたそうです。聞いた瞬間、あっと思い、今まで患者様に色々とお話をさせて戴いてきた本質の1つがこれだと思いました。というのも考えてみれば、皆さんの体は母親からもらったものです。父親も多少関わっているかもしれませんが、十月十日、母親の子宮の中で受精卵1つから分裂して成長するわけです。でも母…
これは消化器の先生から聞いた話だが、肝臓の悪い方が2週間に1度血液検査に来るという。肝機能を測り、何の数度が上がったとか下がったとか自分で数字の管理をしているという。今週は山に登ったから肝機能が良かったとか、今週は飲み会が続いたのでダメだったとか、座禅を組んだから数字が下がったとか・・・。自分が自分の病気の医者になっているという。もちろんわからないことは医者に聞くとしても、血液検査も慣れてくればあ…
なかなか治らない肩こりの原因の一つにまぶたの筋肉の問題があります。腱膜性眼瞼下垂症と言って加齢や化粧、コンタクトや眼の擦りすぎなどで、まぶたの板とまぶたを挙げる筋肉をつないでいるすじが、瞼板からはずれてゆるんでしまうことによって起こります。結果、眼瞼下垂になります。これを補うために、眼瞼挙筋に付随しているミュラー筋という小さな筋肉を収縮させてまぶたを開けます。ミュラー筋は交感神経支配で緊張すると頭…
50才も超えてくると女性は閉経、男性はお腹が出てきたりして腰痛をよく起こす。医者に行ってレントゲンを撮ってもらうと、「骨が変形していています。これが痛みの原因ですね。」とよく言われる。患者も骨が曲がったり変形しているのでは、痛くても仕方ないと諦めてしまう。しかし長年の経験で骨の変形と痛みはあまり関係がないと思っている。病院に勤務していたときに多くの方のレントゲン写真を見たが変形の程度と痛みのレベル…
色々な方の体を診ていると「この方は体に止めさせられている。」と感じることがあります。スポーツ選手など体を診ると「この方はテレビでは必死にやっているように見えるが体にまだ余裕がある。」とか、逆に「この方の体はもう限界を超えていて、どうやってももう伸びるわけがない。」ということが体に書いてある。昔は何でも根性論で「無理をすれば何とかなる。」といった考え方もあったんでしょうが、私はそうは思いません。明ら…
よく「お客様第一主義-顧客満足主義」というがこれに関して恩師の先生からご指導を頂いた。「お客は満足はしない。欲しいのは安心だ。」これには驚いた。今までどうやって治療で患者様を満足させるかということしか考えてこなかったが、このご指導はまったく視点が違う。 例えば腰痛治療を「満足」でいくと「残り2割の痛みですがもっとやりましょう。完全に治るまで手を緩めません。徹底的にやりますよ。」となるが、「安心」で…
第1話-先生、お酒をやめました ある糖尿病の方の話。 「大分血糖値が高いからお酒はやめた方がいいですね。」 「先生少しぐらいはどうですか・・・」 「あまり薦められません。」 その後、数ヶ月して再検査すると 「あまり血糖値が下がっていないのでお酒は飲み続けているのではないですか?」 「いいえ、日本酒はきっぱりやめて一滴も飲んでいません。今はウィスキーにしています。」 第2話-白米は食べいてません 当…
当院のような鍼灸院で扱う腰痛には特徴があります。「ほおっておいて治るほど軽くはないし、病院でレントゲンを撮ってもらって異常はないと言われたけど治らない。薬が効かない。最近ひどくなってきた。鍼灸でも試してみるか。」ですから脊髄損傷のような難しい方は来ませんし、骨折も来ません(後遺症の方は来ますが)。そうなると坐骨神経痛が多くなります。それも数十年かけて徐々に悪くなった方や、最近冷えた方、交通事故の後…
40才ぐらいの男性には次の話をよくする。「男の38才説」といって、40才前に身体が少しおかしくなる。理由はこうだ。まず30代そこそこの時は10代・20代と何も変わっていないと感じている。確かにアフターファイブも元気だし、多少徹夜してもへこたれない。ゴルフだって絶好調、体のことを考えた事がない。しかし皆さんの体を診ているとそんなことをいっていられるのはおおよそ33才まで。そこから5年で一つの転機がく…
治療も長い人になると25年ほど診ている方が何人かいる。娘時代からお嫁にいき子供を産み、そして子育てと女性の生活の変化は激しい。娘時代に弱かった体が出産と共に強くなるケースはとても多く、冗談で虚弱体質の女性には「旦那はいなくてもいいから、子供だけ2人ぐらい産めばすごく強い体になる可能性が高い。」と言います。女性は合い言葉みたいに「痩せたい!!!」と言いますがこの言葉を聞く度毎にあることを思い出します…
以前から当院におこしの妊婦さんや新米ママには必ずする話がある。それは「子供が親を選ぶ」という話である。私からこの話を聞いた新米ママも多いと思う。20年以上前にこれは教えて頂いた話だが、当時は知識としては理解していだが、その後研究者のチェンバレン博士の資料を見たり、日本で胎内記憶の産婦人科の池川明先生をご紹介頂いたりで、段々興味が湧いてきた。殆どの方は親が子供を作ると考えているが実際は子供がこのパパ…
最近数人、物忘れの治療をしたので書いてみたい。先ずcheckする項目は下記の点だ。 1.海馬(かいば-脳の記憶に関わる場所)の機能-重金属沈着・血行不良・感染・神経伝達物質など 2.アルミ鍋などの調理器具 少しわかりにくいと思うが、「脳の中で記憶に関わっている所にどれだけ重金属が溜まっているのか、血行不良や感染を起こしていないか、またどれだけ神経同士が連絡し合っているか。」を診るのである。 当院で…
先日あるお母さんから、「娘がピアスをしたがって困る。何とか止めさせられないか。」と言われたので、「ではピアスと鬱病の関係の話をします。」といってお嬢さんに説明をした。少し意外かもしれませんが、以前にピアスが原因で頭に血行不良が起こり、鬱病になってしまった患者さんを病院研修の時に診た。耳にツボがあることをご存知の方は多いですが、どこにどのツボがあることはほとんど知られていません。耳のツボを描いていく…
腰痛でも肩こりでもなかなか治らない場合はそこに原因がありません。気持ちとしては腰が痛いときに揉んでもらいたいと思うのはわかりますが、軽い腰痛でしたらいいですが、当院におみえになる方の場合、腰だけ治療してうまくいくケースなど殆どありません。皆とばっちり腰痛です。足が悪くて腰に痛みを感じるとか、お腹の調子が悪くてその痛みが腰に出るとか、生理痛で腰が痛いとか、便秘で腰に響くとか・・・。ほとんど腰は被害者…
解剖を勉強していると内蔵の位置関係が人間関係と似ているなぁと感じる事がある。例えば心臓だが、こぶし大の大きさで縦隔(「じゅうかく」と読む。縦に隔てられたところに入っているという意味。)の中に入っていて、前面は胸骨という骨、左右は肺、後は食道、その後は背骨、下は横隔膜、その下は胃と前後左右上下を囲まれてまるでお嫁さんのようだ。上には伸びられないし、左右に大きくなろうとすると肺が小さくなり困る。後に大…
内転筋とは太腿の内側の筋肉のことである。スポーツ選手は内転筋の重要性を理解しているが、一般的には知られていない。長年人の身体を診ていると老いによって身体の何処がどう変化するのかが見えてくる。特に男性の場合、40代後半ぐらいからお腹は出てくるのに太腿は細くなってくる。太腿が細くなりだした頃から根気がなくなったり、坐骨神経痛で腰が痛くなったり、医者に行くとコレステロールが高いとか言われだす。精力もなく…
最近、数人めまいの患者さんがこられたので治療のコツをお話ししたいと思う。 ほとんどの方はめまいが起こってから血圧や脳・耳を診ていただくが、その時に次のめまい対策まで出来る人はほとんどいないと思う。どういう事かというとめまいにはよく「メリスロン」という薬が出される。良いタイミングで飲めばよく効く。軽い方だと1-2回でめまいが治まってしまう。とても有り難い薬だ。しかしめまいはよく再発するので、この薬の…
全治3ヶ月って完全に治るのに2年かかる? テレビのニュースなどで良く耳にする「全治3ヶ月」という言葉、あれって本当に3ヶ月後に今までと全く同じように回復するということなのでしょうか? 残念ながら答えはノーです。ここにはちょっとしたマジックがあります。それは「医者言葉」という存在です。 私自身、病院で仕事をする中、この「医者言葉」に対しての認識の違いにより、多くの誤解が生じていることを肌で感じ、この…
西洋医学が縦割りの見方をしているので、実際の臨床ではおかしな事がよく起こる。鼻づまりにめまい、片頭痛に鬱病は全て顎関節が関わっている場合が多い。 しかし鼻づまりとめまいは耳鼻科、片頭痛は内科か脳外、鬱病は心療内科と全て受診する科が違う。我々にしてみると顎関節を中心に感染や血行不良が起こっているだけなので全て治療法は同じである。病気の元を見つけるために次々と原因をたどっていくと顎関節が大元だというケ…
最近、うつ病の患者さんが急増している。低年齢化しているのも1つの特徴である。当院は専門が鍼灸や代替医療だから、特別にカウンセリングや精神療法・投薬をするわけではないが、それでも鍼灸で何とかなればという切実な想いであろう。10年ほど前のうつは、「ちょっと精神的に・・・」と小声で言っていたが、最近は「僕はうつです。宜しくお願いいたします。」と元気に院内に入ってくるのを見ると、時代かなぁと感じる。なかな…