仕事3割増、食事3割減

女性のキャリアの方で忙しく仕事をしている方を診ると、「仕事3割増、食事3割減」と言いたくなってしまう。本来忙しくなればなるだけ、休みが必要なのに、休みの日まで予定を入れるから自分の身体の管理が疎かになる。休むことを仕事とせよは何度も言っているが、殆どの方は「仕事3割増、食事3割増」になってしまう。特に女性の場合は心の安心なのか、エネルギー源なのかわからないが、忙しくなって胃腸を休ませることがほとん…

腹筋を鍛えて腰痛悪化

よく整形に行くと、「あなたは腰が悪いのだから腹筋を鍛えなさい。」と指導される。しかし私は40年やっていて腹筋を鍛えて腰が良くなったという方を見たことがない。これは少し言葉が足りないのである。 「お腹の調子が悪くなったりして腹圧が上がると、腹筋が働かなくなる。そうするとその分、腰が頑張るので腰痛が起こる。だから胃腸を治して腹筋がちゃんと働けるようにすることが大事。」 こう言えばいいのに、「腹筋強化」…

正しい機械の使い方

仕事柄、坐骨神経痛の方は多いが自宅で出来る機械をよく紹介している。しかし話を聞くとどうも正しい使われ方をしていない。少し説明したい。 ■お尻は低周波がいい。しかし2点をパットで通電するとどちらかが強く、他方は弱く感じる。例えばお尻に「白」、太腿の裏に「赤」とかけた場合、お尻を強くしたいのに太腿ばかり感じることがある。電極を「白」「赤」変えてもお尻が感じないことがある。これは電極のプラスマイナスの問…

肩こりを治して苦情をもらった話

若い頃ヤクザの治療をしていて、「先生、いくらかかってもいいからこの肩こり治してくれ。」と言われて1回の治療を2時間、週に2-3回治療して少し手こずったがよくなった。こちらは褒められると思ったらヤクザから、「先生、肩がこっていないのに揉んでもらっても気持ちよくない。マッサージは肩がこっているから気持ちがいいと言うことがわかった。」と言われて愕然としてしまった。これは真理だと後で気がついた。お腹が空い…

自分の腸を知る

マラソンをやっている方が試合が近いのでメンテに来た。ハムストリングを診ると以前より硬くいかに練習をしたかが分かった。しかしこの方は腸の調子がいまいちで医者に行っても治らず、治療を諦めてしまった。当院で乳酸菌の指導をしたのだがそれだけでは足りない。良い機会なので、次のような話をした。 「1年かけて自分の腸を調べたらいかがですか?何となくスッキリしないのはどんな時か、何を食べたときか、逆にスッキリする…

常連さんに落とし穴

仕事柄、身体のメンテは勧めているが、時々の常連さんに落とし穴がある。 最近3例あったので紹介したい。 1.乳がんをやった方が、ご主人と喧嘩して免疫を落としたケース 免疫を上げるために食生活の指導や乳酸菌、温熱をしていて経過が良かったが、喧嘩の後免疫指数が極端に下がっていた。この方には、「まだ若いから喧嘩は分かるが、免疫を下げてがんを喜ばせるのはどうかと思う。まずはご主人を受け入れて、がんを喜ばせて…

お腹を揉んで良くなる尾骨痛

以前、尾骨痛に関しては書いた。場所が場所だけに我慢している方は多い。比較的この痛みは鍼がよく効くのだが、それでも長患いの方は鍼を打って楽になってもすぐに戻ってしまう。そういう場合はお腹を揉むと結果が違う。尾骨痛を持っている方は何となく便秘になるとお尻が痛いことを知っている。腹圧が上がったり、重心がずれたり、肛門周辺の神経が興奮したりと尾骨に良いことは何もない。そんな方に按腹をするとよく効く。もちろ…

ようやく頭が働くようになった話

年配の方で数年前から頭が働かないと言って来ていた方がようやく治癒した。乳酸菌、温熱、食事療法、マウスピースにEAT(Bスポット療法)と定番の治療をすべてやって改善はしたものの、治癒までいかなかった。しかしマイコプラズマ・ファーメンタンスを勉強してから、この患者さんも感染しているのではないかと思い、専門の先生に送ったら大当たり。まさにマイコプラズマ・ファーメンタンスの感染で1ヶ月の抗生剤で本人は、「…

病気の2つの原因

長年仕事をしていると親子3代を診ることはよくある。 最高で4代を診ている。 そういう方達を診ていていつも感じることは、病気の原因は2つあるという事だ。 1.先祖からの遺伝子のコピーの問題 2.環境と本人の生き方 先祖の問題は遺伝子が同じだからどうしてもいいものも悪いものも継承してしまう。 色盲やリウマチなどは遺伝病で先祖に同じ病気の方がいて、子孫はそのコピーだからどうしても発症してしまう。 手術や…

病院の中で意見が違う先生に迷っている話

腰の手術をした方が足首が動かなくなり、装具を着けなさいと手術の担当医に言われた。しかし装着して歩行訓練をするとどんどん膝が痛くなってしまい、リハビリの若い先生に訴えた。するとその若い先生は、「本当は着けなくてもいいと僕は思っています。しかし担当医の指示なので僕には逆らえません。ですからつけて下さい。」と言ったという。病院の中で違う意見に患者は悩み、痛くても真面目に着けていて3ヶ月が経ち耐えきれず来…

鬱病の心の変化

当院は鍼灸院なのに鬱病の方が多い。Bi-Digital O-Ring Testで原因を調べることが出来、その対策で何をすればいいかが分かっている。来る方は頭か肩に鍼を刺すと思っているが、そういう治療をする方は少ない。まず免疫の状態を調べ、必要に応じてマウスピースや鼻炎の治療を勧める。腸を治さないと鬱病は良くならないので乳酸菌やフードチェック、お腹の治療、そして首のゆがみや身体の末端の治療へと続いて…

運命を分けた脳梗塞患者の話

病院勤務時代に2人の患者さんが脳梗塞を患った。殆ど同じ時期に発症して程度は同じ、70代ぐらいの男女で年齢もほぼ同じ。違うのは男性はリハビリをしながら、「どうせ数年かけて良くなったとしても、その頃には死んでしまう。やっても無駄。」と言い、女性は、「孫の面倒は私がみなければいけない。良くならないと困る。」と言っていた。男性は薬をもらう為だけに月に一度来院してリハビリは10分程度。女性は毎日、雨の日でも…

子宮筋腫を治したら頻尿と便秘が治った話

子宮筋腫を手術した方が、なぜか頻尿と便秘が楽になったという。我々からしてみると解剖的に当然のことなのだが、患者さんにしてみると不思議にうつるらしい。図は身体を正面から垂直に切って、横から見たところである。左が前で右がお尻である。女性の場合、子宮の前に膀胱、後ろに直腸があるのがわかると思う。子宮が筋腫で大きくなれば、前の膀胱を押すので頻尿になる。後ろを押せば直腸が拡がらなくなるので、便秘になる。言わ…

ドブ理論

日舞をやっている方が毎回膝が痛いという。確かに稽古をやればやるだけ膝に負担がかかるのは分かるのだが、その方に「ドブ理論」の話をした。昔田舎では何処にでもドブがあった。慣れない自転車でドブに落ちないように「ドブやだなぁ、もうちょっとでドブに近づく・・・・」とドブのことばかり考えているとドブに落ちる。ゴルフでも同じで、池ポチャいやだなぁと池ばかり見ていると池に落ちる。頭の中は池ばかりで池以外見ていない…

せんねん灸と膝痛

30年ぐらい前の話だが、骨接ぎに勤務していたときに膝痛で70台のご婦人が通っていた。ある日急に膝が痛くなって、たまたまその日は骨接ぎが休みだったので、自宅にあったせんねん灸をやったらとても効いたと言う。もっと楽になりたくてどんどんやったら、終わったと何は38ヶ所やってしまったという。翌日、骨接ぎに来てビックリ。膝の周辺がくまなく水ぶくれを起こしている。「何でこんなにやったの?」と聞いたら、「初めの…

どうしてお腹を揉むのですか?

常連さんから、「どうしてお腹を揉むのですか?」と言われて少し戸惑ってしまった。 当たり前のことを改めて聞かれると何とも答えにくい。 少し考えて下記のようなことを伝えた。 1.腹圧と言って胃腸などに問題があるとお腹が張るので、張り具合である程度胃腸の働きが分かる。 2.お腹が張ると腰痛や足の浮腫しびれの原因になる。 3.お腹が張ると横隔膜が上に上がり下がらず、呼吸が浅くなる。 4.お腹が張っていると…

五十肩とステロイド

最近、五十肩の方が多い。ある患者さんが、「ステロイドは打てば効くと言うし、打ち過ぎはダメだという。私の場合はどうしたら良いのか?」なるほど、こういう質問はもっともである。こういう場合は私自身、次のような基準を持っている。 レントゲンを撮って石灰沈着と言われ、痛みが強ければ1回はステロイド注射を打つ。 その後痛みがよくなれば良いが、また同じような痛みが出たら、2-3回まで試し、その後は少し注射を考え…

難しい後頭神経痛

以前から後頭神経痛の治療には悩んでいる。定期的に通っている方が殆ど良くならないので、下記の通り治療法や検査の見直しの話をした。 筋肉の問題として捉える-CT・MRI・超音波で検査 炎症として捉える-血液検査 がんを疑う-CT・MRI・血液検査 噛み合わせを疑う-マウスピース 骨格のゆがみ-インソール 無呼吸症候群-入院検査・CPAP 神経痛として捉える-神経ブロック・筋膜リリース(ファシアリリース…

耳下腺の腫れに関して

常連さんが左耳下腺だけ腫れて困るという。医者で調べてもらっても血液に異常が出るわけでもなく、辛ければ抗生剤を出すという。歯医者では左であまり噛むなと言われマウスピースを作ったが良くならない。耳鼻科でも異常はないという。八方塞がりで何かないかという。まず考え方だが、周辺に炎症はないか考える。こういう場合は中咽頭や咽頭扁桃を疑う。中咽頭ならがんを疑うし、咽頭扁桃ならEAT(Bスポット療法)で治療できる…

鞭打ちの治療のコツ

病院勤務時代は救急だったので、交通事故か脳卒中でかなりの数の鞭打ちの治療をした。外来と病棟回りで、ある時に面白い事に気がついた。医者の指示で1-2週間に1度程度の治療をしている方は時々具合が悪いという。外来でほぼ毎日治療している方はあまり言わない。酷くない方の方が症状が出ている。一度治療しても病気の勢いがあるとまた症状が悪化する。1-2週間に1度では症状を押さえ込めない。しかし酷い鞭打ちの方でもほ…