腰痛重要

痛み止めで脊柱管狭窄症が悪循環

久しぶりに来た方が腰が治らず整形で診てもらったら脊柱管狭窄症と言われたという。手術するほどでもないので、痛み止めがいくつか出て試しているという。薬を飲んで腰が治れば良いのだが、飲むと楽だがまた痛くなると言う。結局痛み止めで胃までおかしくなってしまった。こうなると痛み止めを使うことにより腰痛が悪循環にはまってしまう。痛み止めで胃腸がやられ、腹筋が弱くなる。その腹筋を補おうと腰に負担がかかり、腰痛が良…

治療で変わる運命

仕事が駆け出しの頃は実力も信用もなく、良かれと思っていたアドバイスも中々聞いてもらえない時期が長かった。 少し経験を積んで仕事で紹介が出るようになると、我々の一言で人が動く。 難しい病気の方なら専門の医者を紹介すると九州でも飛んでいく。 段々とこちらの一言が重くなってきて、言葉を選ぶようになる。 ライオンタイプの元気な方ならいいが、小鳥タイプの方は自分の症状を診てもらうのに何処に行って何をしたらい…

坐骨神経痛とぽっこりお腹

若い女性で坐骨神経痛の方が来た。色々と調べてみると胃腸がほとんど機能していない。腹圧が高くそれが原因で、坐骨神経痛を起こしていた。本人は食事に気をつけているつもりだが、内容を聞いてみると、「健康のために野菜と果物、納豆。腸のためにオリゴ糖。」という。以前から野菜は胃腸に負担をかける事を書いているが、野菜で健康になると思っている方は多い。野菜の繊維は消化できないので、腸の掃除にはいいが、胃が楽に消化…

腰痛や首の痛みの原因が胃炎

長年仕事をしていると難しい患者さんが増える。何年も腰が治らなかったり、少し治療すると楽だがまた必ず悪くなる。結局治らないということは治療のピントがずれていると考えてまちがいない。腰痛でいくら腰のレントゲン写真を撮って調べても、骨、筋肉だけが原因ではない。神経や血管は写らない。まして内蔵からくる腰痛は整形外科では扱わない。症状が長引いている方はまちがいなく、的確に治療していないのである。だからすこし…

左肩甲骨の動きの悪さ

肩甲骨の動きというのはとても大事で、腰痛や首のゆがみにも影響があります。色々な方を診ているとと左肩甲骨だけ動きの悪い方がいます。この理由は殆どが、心臓、胃、膵臓、腸です。これらの臓器は全て左側に反応が出るので、長年悩みがあって(心臓に反応が出ます)、便秘(左腰に反応が出ます)なんて言うと左背中、特に肩甲骨が動かなくなります。右の肩甲骨の動きと比べて差があればあるほど、治療用期間を意味しますから長年…

ハッサクと左側の肩腰の痛み

常連さんが愛媛のハッサクにはまっているという。甘くて美味しいという。食べ過ぎて中性脂肪(糖分の取り過ぎで上がる)が上がってしまったという。そんな生活を続けたら何も無理をしていないのに、左肩と腰が痛いという。これは以前から「甘い物で左腰痛、刺激物で右腰痛」の反応である。 この時期、どうしても甘くて冷たいものは食べてしまう。そうすると膵臓の後ろ(左腰の少し上)が硬くなる。それにつられ左腰まで違和感を感…

大腸がんと腰の手術

似たような患者さんが続くことは以前から書いているが、どうも腰と大腸がんは切り離せない。お腹を開けるということは腹筋力が弱まったり、癒着などの問題をはらむ。どう考えても腰に対して負担がかかる。大腸がんの執刀医が、「お腹を開けると腰が悪くなる。腹筋強化や乳酸菌を補っておくと例え痛くなっても楽に過ごせるから頑張りなさい。」と一言言って頂けると、我々リハビリをやっている人間は少し楽ができる。担当医に、「が…

座り心地の悪い椅子がお薦め

この季節、夏の定番の症状の方が多い。 「冷たい物取り過ぎ」「エアコン」「足の冷えと浮腫」「左腰痛」「喉を痛める」 腰痛も酷くなるとぎっくり腰で来る。 ぎっくり腰は軽ければ足の治療で良くなる。 次はお腹を揉む。 次は患部を氷で冷やす。 次は鍼。 それでもダメなら骨盤ベルト。 最終的にはさらしで固定。 段々と治療のレベルが上がってくる。 特に中年男性のぎっくり腰の場合は、原因が皆同じである。 朝起きて…

酷い腰痛で悩める喜び

以前にがんの患者さんから、「最近腰が痛くて嬉しい。」と聞いた。 聞き間違いかと思ったら、本当に嬉しいという。 がんを患うとどうしても生き死にの問題になる。 どれだけあと寿命があるのだろうか。 再発はするのだろうか。 残された家族はちゃんとやっていけるのだろうか。 寝ても覚めてもがんが頭から離れないという。 そんな時腰が痛くなると、腰痛では死なないと思ってしまうと言う。 ひどく痛みを感じるということ…

患者さんの訴えと病気の本質

病院勤務時代から、よく患者さんの訴えは聞いていた。 腰が痛いと言われれば腰を診て、膝が痛いと言われれば膝を診て・・・・。 しかし結論から言うとあまり治らない。 当時は理由が分からず困っていたが、段々経験を積むうちに理由が分かってきた。 それは辛い所と悪い所が別である。 そこに気がついた。 例えば腰痛、誰もが腰が悪いと思っている。 だから腰を揉んだり鍼をしてくれとなるのだが、これが間違っている。 腰…

引越と草むしり

昔から年を取ってから引越をすると寿命を縮めると言われるが、本当にその通りである。 以前70代の方が引越をして小さい荷物は業者に頼まず、自分で色々とやったものだから、身体が回復するのに2ヶ月以上かかった。 その間週に1~2回治療を受けていたので、かなり高いものについたと思う。 これなら業者に任せた方が良かったのではないだろうか。 口は出すが一切手を出さない。 箸一つ持たないぐらいの気持ちでやらないと…

違う場所の痛みを増強

いつもの腰痛の方が今までと同じ治療をしても良くならない。 痛み方が今までと違うわけでもないのに、よい結果が出ないことがあります。 そんな時は身体のどこかに炎症があります。 例えば転んで足首を捻ったり、膝が悪くなったりした場合は、腰でも肩でも治療効果が下がります。 もしくは筋肉が硬くないのに痛がります。 初めの頃は理由はわかりませんでしたが、最近は神経の感受性が高くなっていることに気がつきました。 …

いつまでも残る古傷

年配の方を治療していると古傷をこちらが発見することがある。 5年ぐらい前までは35年前の古傷を治療していた人が一番だった。 20才の時にアキレス腱を痛めて55才で坐骨神経痛の治療をしていた。 ところがあるおばちゃんがあっさりその記録を抜いた。 85才で通院していたおばあちゃんは、20才で農家に嫁にいき腰を痛めた。 当時のことだから舅・姑の目もあり治療など十分受けられない。 腰を痛めたまま時間だけ過…

患者学

学問として成り立っているのかは知らないが、「患者学」はあると思う。あるC型肝炎の患者が、有名な病院でのインターフェ ロン治療が功を奏して肝炎が治った。が、同時にひどい腰痛持ちだったので、肝臓の先生が同じ病院内の整形外科を紹介してくれて、腰の手術もした。手術前は2m歩くとふくらはぎが辛かったのが、かなり歩けるようになった。しかし腰の痛みは取れていない。整形の先生に聞いても、「手術は成功した。」としか…

体の中の父ちゃん母ちゃん

右膝を怪我した場合は右脚に体重がかけられませんから、左脚に負担がかかります。その状態が続くと支えている左脚が根を上げて腰に痛みを出します。ですから右膝痛で腰痛が出た場合は左脚の負担を取ってあげれば治ります。言われれば当たり前の話ですが、右膝痛の場合にどうしても右膝を治療して欲しいという要求が強く、右膝の治療は必要ないといっても少しでいいから治療してほしいと言われてしまいます。気持ちとしてはわかりま…

骨の変形は悪者?

50才も超えてくると女性は閉経、男性はお腹が出てきたりして腰痛をよく起こす。医者に行ってレントゲンを撮ってもらうと、「骨が変形していています。これが痛みの原因ですね。」とよく言われる。患者も骨が曲がったり変形しているのでは、痛くても仕方ないと諦めてしまう。しかし長年の経験で骨の変形と痛みはあまり関係がないと思っている。病院に勤務していたときに多くの方のレントゲン写真を見たが変形の程度と痛みのレベル…

子供不良理論

腰痛でも肩こりでもなかなか治らない場合はそこに原因がありません。気持ちとしては腰が痛いときに揉んでもらいたいと思うのはわかりますが、軽い腰痛でしたらいいですが、当院におみえになる方の場合、腰だけ治療してうまくいくケースなど殆どありません。皆とばっちり腰痛です。足が悪くて腰に痛みを感じるとか、お腹の調子が悪くてその痛みが腰に出るとか、生理痛で腰が痛いとか、便秘で腰に響くとか・・・。ほとんど腰は被害者…

内転筋の話

内転筋とは太腿の内側の筋肉のことである。スポーツ選手は内転筋の重要性を理解しているが、一般的には知られていない。長年人の身体を診ていると老いによって身体の何処がどう変化するのかが見えてくる。特に男性の場合、40代後半ぐらいからお腹は出てくるのに太腿は細くなってくる。太腿が細くなりだした頃から根気がなくなったり、坐骨神経痛で腰が痛くなったり、医者に行くとコレステロールが高いとか言われだす。精力もなく…

坐骨神経痛

目安は8回 カルテを調べると多くの方が8回以内で終わっている。治療経過の中で良くなったり、悪化したりがあるので、こ ちらとしては長い道のりに感じるが、統計を取るとほとんどの方が、その範囲内でおさまっているので驚いた。だから最近は坐骨神経痛の方には、8回の治療で ほぼおさまる旨を初めに伝えている。8回と言っても週に1度治療して2ヶ月かかる。8日間続けてやれば治るのかと聞かれるが、1回治療して体の反応…