リハビリをしないことがリハビリ

交通事故で骨折をした方が、足首の調子が悪いという。この足首だが少し治療の考え方がある。この足関節は、身体全体を支え、バランスを取るという「固定-安定」の働きと、相反する「可動性」が求められる。肩関節なら殆ど動きなので、どんどんリハをすればいいが、足首は動かしすぎてしまうと、「固定-安定」が損なわれてしまう。車で言えば、「この車、エンジンが凄いんです。ブレーキを踏んでも止まらないんです。」と言われれば、怖くてそんな車は乗れない。可動性よりも固定・安定の方が大事である。足首はある程度、時間をかければ必ず良くなる。6ヶ月程度で本人が気にならなくなることが多い。焦ってむりやり足首の柔軟性を持たせないことも治療になる。「リハビリをしないことがリハビリ」になる。身体の関節には、色々と都合がある。都合に合わせてこちらは考えている。

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