身体の寺子屋・真犯人シリーズ-距骨

「距骨 きょこつ」何か聞いたことのない言葉だとは思いますが、人体にとってとても重要な骨です。人体の中でも極めて特異な役割を持つ距骨の働きを5つ解説します。

1.距骨はすねの骨と足の骨をつなぐ中継地点です。立っているとき、全身の体重はすべてこの小さな骨へと集まり、そしてそこから踵や足先へと分散されます。まさに体の全体重を支える免震装置です。
2.距骨には筋肉が1本も付着していません。普通、骨には筋肉がついていますが、この距骨には動かすための筋肉や腱が1本もついていません。周りの靭帯や骨同士の圧力、関節面の滑り運動だけで動く、極めて精密なベアリングのような構造をしています。
3.距骨は上・下・前を別の骨に囲まれており、表面の約7割が軟骨で覆われています。滑らかに動けるのですが、血管が入り込むスペースが殆どなく、そのために強い外傷などで血流が途絶えると壊死を起こしてしまうとても繊細な骨です。
4.距骨と踵の骨で構成される「距骨下関節」の周囲には、足の傾きや地面の凹凸を感知する固有受容感覚が密集しています。何も考えないで、凸凹道を歩けるのも地面の傾きを脳へ瞬時に伝えているからです。
5.距骨には筋肉がついていないので、自分では動けません。ですから一度歪むと元に戻りにくい特徴があります。距骨が内側へ倒れると扁平足や外反母趾を招くだけでなく、すねが内側にねじれ、膝関節痛、骨盤の傾き、股関節のずれ、腰痛や肩こりなど悪影響があります。

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