視点の違い

最近がんで手術をしたとか、これからするとかいう方が多い。 患者さんの関心は手術だろうが、我々からしてみると少し視点が違う。 まずは早期発見して頂けたのなら、見つけてくれた医者に感謝である。 次に手術は特別に問題がなければ順調に進むだろうから、無事を祈るしかない。 我々が気にするのはそこからである。 体質や遺伝もあるだろうが、今までの生活習慣で患った部分は大きいだろうから、手術のあとそれをどうやって…

生活を楽しむ

胎内記憶で有名な池川明先生の講義を久しぶりに聞いた。 以前から婦人科の患者さんで困ると相談にのって戴いていたが、今回の話しの中に今までとは違う内容の話があった。 それは人は死ぬと魂になって生まれ変わるが、どうもあの世は暇らしい。 この世には興味津々で皆来たくて来るという。 丁度子供が少し変わったもの、面白いものを見たがるのと同じ心理だという。 ということはこの世を楽しむために来ているのである。 以…

前立腺がんと乳製品

以前地方から前立腺がんの手術をした後、身体にいい食べ物を判定して欲しいと来た方がいる。 話を聞くと3人兄弟で自分だけ前立腺がんをやって、他は大丈夫だという。 持ってきた食品が50品目ぐらいだったので、まずはABCに分けた。 Aは前立腺がんに対して抑制的に働く食べ物-ひじき、のり、ごぼう、納豆など Bは前立腺がんに対して全く影響のない食べ物-そば、うどん、パンなど Cは前立腺がんに対して促進的に働く…

男性と女性の違い

何十年も治らない女性で腰痛持ちの方が、お腹を少し触っただけで全然結果が違うと毎週通っている。 通院しているうちにお兄さんやご主人の話になり、2人とも問題があるので治療を勧めたが全く取り合わないという。 お兄さんは医者で治すといって、手術待ちの状態だという。 妹としては切った貼ったではなく、良くなって欲しいが人の話を聞かなくて困っているという。 これは長年やっていると分かるのだが、女性は物事を直感で…

完治しない場合の対応法

長年治療しているとなかなか完治しないことを体験する。 特に肩関節は我が儘な関節で100点以外認めないという性格を持っている。 桶と同じでたった1枚壊れているだけで水が漏ってしまうのと同じで、肩関節は99点でも痛みを強く出す。 ではどうするかというといくつか方法があるのでお話ししたいと思う。 1.9割以上良くなっているのなら、準卒業して気になる時だけ治療する。 2.何が何でも100点を目指し、痛くな…

肩もみと出世

これは松下幸之助先生のお話である。 あるとき、幸之助は、ある青年とこんな話をかわした。 「君、按摩ようするか」 「いいえ、しません」 「お父さんやお母さんの肩、もんであげへんのか」 「ええ、あまりもみません」 「それじゃあ、君は、あんまり出世できんな」 「按摩と出世と、いったいどんな関係があるんですか」 「太閤秀吉はね、若いころ按摩がうまく、それが気に入られて出世の道が開けたという。ほんとかうそか…

臓器に似ている食品

以前にある研修会でパーキンソン氏病の患者さんに、どんな食品が効くのか調べたことがある。 その時は数ある食品の中でクルミが1番だった。 あとで調べたらナッツ類はオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、葉酸、ビタミンE、ビタミンB6などが多く、脳に効く食べ物である事がわかった。 その時師匠が、「これはきっと神様が弱い臓器の形に似たものを食べれば、強くなるように作られているのではないか。クルミと脳はそっくりだ。…

腸のスイッチ

70代男性で後片付けをしたいが頭が働かないから治療して欲しいという方が通っている。 頭の治療は基本的に頭に鍼を打ったり、首のゆがみを治したり、顎関節を改善するためにマウスピースを作ったり、鼻炎をチェックするのが定番である。 次に腸の治療である。 フードチェックや乳酸菌はもちろんだが、按腹や温熱(ホットパックや温灸器)はかかせない。 そしてそれでもだめなら断食である。 出来なければ減食だけでも違う。…

膝の熱に関して

以前病院のリハビリで30代の方の膝を治療をしていたが、中々改善せず困ったことがあった。 怪我の内容は軽い靭帯損傷だったと思うが、固定やリハビリなどで2ヶ月もしないぐらいで回復するのが常である。 しかし3-4ヶ月通院されていてこちらも焦り、担当の外科部長に相談しても、「痛ければ注射はするけど・・・。」で、なすすべがない感じである。 こちらはリハビリで毎日顔を合わせるので、色々と治療法を変えてみたが効…

健康のためにテニスを始めて逆効果

これは大分古い話しだが、若い方が健康のためと週に一度テニスを始めた。 多少の心得はあったと見えて、週末が待ち遠しいという。 日曜日に必ず治療をしていたが、ある時治療しながら、 「何時になったら、マッサージをしなくても良くなるのか?健康のためにやっているので、もうそろそろかからなくてもいいと思うのだが・・・。」 というので答えた。 「テニスをしている限り、治療は必要ですよ。テニスをやめればかからなく…

腎虚(じんきょ)に関して

漢方では腎虚(じんきょ)と言って虚弱体質の方を表現することがある。 腎虚と言っても腎臓の機能だけを差すわけではなく、内分泌系や免疫機能低下によっておこる症状を言う。 男性に当てはめれば精力減退といった所だろうが、頻尿、耳鳴り、身体のだるさ、手足のむくみいわゆる「生気」がない状態をいう。 タイプで言えば当然小鳥タイプであるが、細身で冷え性、婦人科疾患の方は当てはまる。 そういう方は殆どが耳の病気を持…

胃を治す

去年から風邪の影響もあり、胃を壊した方は多い。 よく考えてみると、小鳥タイプの方の胃は深刻である。 ライオンタイプならフードチェックや食事指導、鍼灸で何とかなるが、小鳥タイプの胃は一筋縄ではいかない。 胃が壊れると腸もやられ免疫は下がるし、粘膜は弱くなるし、腰は痛いし、足は冷える。 頭痛や耳の病気、風邪のひきやすいし、生理不順と良いことは何もない。 筋トレをしても太れないから、体力がつかない。 今…

言葉の力

少し読書の時間があったので、「薬は恐い! 病院は危ない! 病気はこうしてつくられる! 医薬業界が死んでも語らない本当のこと」宇多川 久美子 (著), 船瀬 俊介 (著)を読んでいたら、面白いものを見つけた。 それは病名である。 「がん」と言われると「がーん」としてしまい不治の病という感じで、患者のストレスが大きい。 「がん」を「ポン」か「ピョン」にしろというのである。 何となく可愛くて、乳ピョン、…

最強の健康法

長い治療経験の中、今までの肩こりが嘘のように良くなってしまうことがある。 何かいいことをしたに違いないと思って聞くが、特別にはしていないという。 こういう場合は心のスイッチが大きく影響している。 以前、病院勤務の時に交通事故の後遺症で通っていた床屋さんが、治療しても中々良くならず、こちらも困っていたが800万円(当時としては高額)で示談が成立した途端、首の痛みがなくなってしまった。 漫画みたいな話…

子供の心理

子供の治療には時として神経を使う。 それは結果を白黒で求めるからである。 以前に、「先生、僕の腰を治せますか?治せないのならよそへ行きます。治せるのなら通います。」と言われて、返答に困ってしまった。 気持ちも分からないわけではないが、怪我をして治るということは子供にしてみれば、「100%完治」を意味しているので、少しでも違う状況になると不安を感じてしまう。 「先生あの時、この骨折は問題ない、大丈夫…

顧客満足と安心

仕事柄、会社の社長は多い。 色々な話が出る中で、「顧客満足」という言葉は何度聞いたかわからない。 確かに大事なことだが、これに関して師匠から、 「顧客は満足しない。どんな商品だってもっと良いものが欲しくなる。だから安心を与えるようにしなさい。」 と指導を受けた。 この言葉の重みが年々深くなってきた。 例えば我々が腰を治療する場合、顧客満足で考えると、「いかに早く、きちんと治すか。」ということになる…

人生3つの坂

大分前にある先生から、「人生3つの坂」の話を聞いた。 「上り坂」「下り坂」あとは「まさか」。 この話には唸ってしまった。 仕事柄体を壊している人を診るが、人生まで狂ってしまう方がいる。 こんな事が起こるとは思わなかった。 全くの想定外。 何で私にこんな事が起こるの? 皆、「まさか」を体験した方達の言葉である。 ではどうしたらいいか。 こんな事が起こるとは思わなかったまで想定して、健康管理をするしか…

新しい自分を出す

以前、師匠から「新生」という話を伺った。 今までとは違う自分を出していく。 新しい自分を出していく。 例えば仕事場で灰皿が気になっていた場合、今までは何もせず、そのままにしていたものを率先して片付ける。 そうすることにより自分の価値を高めていく。 それを「新生」という言葉で教わった。 マラソンをやっている方も、今までと同じ訓練法でなく、体の要求をよく聞き、十分休息を取ったあとで違う訓練法に取り組む…

一言足りない

以前に年配の男性が、「100mも歩けない。」と言う。 「休むと回復するが、近くの駅まで何回も休まなくては着かないので不便だ。」と言う。 お話を伺いながら、もしかしたら血管の病気かもしれないと思い「当院で出来る治療を3回します。効果がなければ血管の可能性があるので、その時は血管外来へ行って下さい。」と説明した。 3回目の治療が終わっても全く楽にならないという。 約束通り血管外来へ行ったら、両側の血管…

耳鳴りについて

長年仕事をしていると耳鳴りの方が時々くる。 Bi-Digital O-Ring Testを専門にやっている関係も大きいだろうが、殆ど来る方は難治性である。 当院が4ヶ所・7ヶ所・11ヶ所・14ヶ所目と手強い方が多い。 現代医学でも耳鳴りは苦手で、注射で組織を破壊する方法や別の音を聞かせてやる方法など、次々と新しい方法が開発はされているがどうもしっくりこない。 耳鼻科の先生に相談すると、「まず諦めさ…