症例

正しい医療のための10か条

これはある病院が掲示した「正しい医療のための10か条」である。 1.常識を疑ってかかること。 2.テレビや新聞の言う事は信じないこと。 3.情報やネットや書籍で幅広く収集すること。 4.自分の感覚を大切にして直感を信じること。 5.症状は治るための免疫反応と心得ること。 6.病気は体からのメッセージと心得ること。 7.日本にも世界にも伝統医学があり、高い効果があることを知ること。 8.西洋医学は緊…

M-Testについて

以前、学会でM-Testの話しが出てとても興味を持った。 M-Testとは「身体の動きに伴って引き起こされる様々な症状を指標にして診断および治療を行うメソッドです。」(身体の動きと先人が遺してくれた東洋の知恵を組み合わせることで、簡便でありながら個々人の抱える異常を的確に診断し、治療を効果的に組み立てることが可能です。) ■M-Test http://m-test.org/m-test%E3%81…

中高年男性に家事を勧める理由

以前、メルマガ配信で「還暦を越えた男性は家事がお薦め」を書いた。これには理由があって、中年男子がジムに行って筋トレするときに以前よりウエイトを上げたと言うと何とも格好がいい。「この間までバーベルは60kgだっだが、今は65kgだ。」と言われると頑張っているんだなぁと感じる。「最近はスクワットの回数も増やしてね・・・・。」まさに中年男性のヒーローである。しかし私は職業柄、筋トレで身体をおかしくした方…

今病気で悩むと将来が楽

五十肩の治療で若い方が通っている。 今まで病気をしたことがないので、長引く治療(本来、五十肩の治療は時間がかかる人が多い)にイライラしている。 しかし我々から見ると、若いうちに何か病気をして、病院や治療慣れしていると将来楽をする事が出来る。 というのも若い方だと普段、あまり身体の話が話題にならない。 年をとると身体や孫、お墓の話ばかりだが、若ければ身体のことを考えなくても生きられるからだ。 病院で…

軽い顔面強打で良かった話

保育士さんが園内で転んで顔を大理石の所に強打したという。CT、MRI、レントゲンで異常がなく、少し歯がかけて、多少の腫れや痛みはあるものの2週間で大分回復したという。本人は顔をぶつけたことを後悔していたが、我々から見るとこの程度で良かったと思う。まず顔面強打で顔面神経麻痺が出ると大変である。またずるりと剥けてしまうと皮膚移植になる。頭を打てば硬膜下血腫,首を痛めれば鞭打ちで、どれを取っても治療が大…

四股と古傷

腰と膝がなかなか治らなかった方が、毎週治療に通い最近は少し調子が良いという。以前右膝を治療した時は反対の左脚に負担がかかりすぎていて、まず左脚を治療したあとで、右膝を治療していい結果が出た。その後、スクワットをやったら調子が悪いので、「四股」を勧めて、少しずつ出来るようになりやりながら不思議な体験をしたという。本来、右膝が古傷なのだが、四股を踏みながら以前痛めたところが伸ばされると痛みを感じるとい…

歯列矯正で別人

我々が治療していても歯の治療をされると簡単に効果がなくなってしまう。これは経験的に分かっているので、重症の方はまず歯の治療を終えてから来てもらうようにしている。顔面神経麻痺で通っていた方が、歯列矯正中で以前より頭痛が減ったと言う。歯と頭痛は密接な関係があり、歯を治すだけで頭痛がなくなる可能性は高い。しかし歯列矯正中は色々な問題が起こる。まずはワイヤーでの締めつけの痛み、歯が移動する違和感、そして噛…

パッチワークと咳

2人目を生んだ新米ママが、パッチワークにはまっている。子供が寝てからは自分の時間で、その時に子供服などを作るのが楽しいと言う。ある時子供が風邪を引いてからママに移り、ママがなかなか治らず困っているという。この話を聞いてすぐに「鍋を洗うと再発する鬱病」の話を思い出した。鬱病で退院したあと、自宅に戻り気になっていた鍋を洗った途端、また病状が悪化して再入院の話を書いた。腕と頭の血流が密接に関係していて、…

食生活改善の合言葉「まごわやさしい」

『まごわやさしい』は食品研究家で医学博士の吉村裕之先生が提唱されているバランスの良い食事の覚え方です。 それぞれに特長や高い効果のある食材の組み合わせで、日本には昔からあるおなじみの食材ばかりです。 ま(まめ)=豆類-豆腐・大豆・納豆など。高タンパク質、ビタミン・食物繊維が豊富。 ご(ごま)=種実類-タンパク質・食物繊維・カルシウム・ミネラルなど栄養豊富。 わ(わかめ)=海藻類-タンパク質・ビタミ…

革靴の中に鼻緒?

常連さんに竹踏みと足のアーチの話で草履の話をしていたら、「私の革靴の中に鼻緒があります。」と言う。そんな物は見たことがないので見せてもらったら、中敷きに鼻緒がつけられていた。「楽闊歩」というお店で作ったという。店主が靴職人で偶然そのお店を知ってから、何年も使っていて他の靴は履けないという。世の中にはこうなったらいいなぁと思うことはよくあるが、現実に商品を見せられるとビックリしてしまう。

お薦め商品一覧②

前回、当院のお薦め商品一覧を書いたが、第2弾を紹介したい。 【直貼】寒い季節になるとホカロンが欲しくなる。鼻水が出た時など首の後ろに貼ると気持ちが良い。しかし貼るホカロンの場合、温度が60℃ぐらいになり肌着が薄い時など低温火傷を起こす。酷いケースになると皮膚がむけてしまい皮膚移植が必要になる。厚手の洋服の上からでは中々暖まらないし、温度調整が難しい。温度を上がらないようにして皮膚に貼れればと思って…

頸椎ヘルニアとゴールデンタイム

数年前から頸椎ヘルニアの方が手のシビレで通っている。中々これといって決定打の治療法がなく、仕事が肉体労働なので、その時の主訴をメインに治療している。先日仕事を変え、肉体労働から解放されたら、今までの筋肉痛が嘘のようにない。手のシビレも楽だという。そして仕事の終了時間も早いので、十分睡眠が取れて快調だという。これはチャンスと思い3-6ヶ月ぐらい、このまま今の状態を維持したらどうかと提案した。少し仕事…

副交感神経のスイッチについて

仕事柄、交感神経優位の方ばかり診る。常に戦闘モードでスイッチがオフになっていない。これでは疲れるだろうと思いながら治療している。以前、自分自身の副交感神経のスイッチはどう入れたらいいのか実験したことがある。仕事が終わってまず何を身体が求めるか。まずは美味しい物を食べたい。次にマッサージにかかりたい。次にいい映画が観たい。いい音楽が聴きたい。いい香りを嗅ぎたい。柔らかなものに触れたい。結局五感を満足…

選ぶことが苦痛

30代の新米ママが治療中、コンタクトが痛くて目を擦っている。人は段々年をとるとそんなにはっきり見えなくても不自由がないので、コンタクトで痛がるのは若いうちだけだという話をした。私自身眼は悪いが、車の運転以外はメガネをかけない。書類を読むときに不自由はないし、映画なども何となく分かればいい。白衣のまま外に出て、患者さんから声をかけられることが時々あるが、近づかないとどなただかわからない。デパートに行…

病名がつく安心感

小さい子が歩けなくて通っている。 病状は小児麻痺なのだが、正確な病名がつかないという。 親としては不安で、リハビリをしながら今後どういう治療を続けていくべきか相談にのって欲しいという。 現代医学は先ずはじめに病名をつける。 その病名に基づき治療法が決まる。 病名が決定しないということは、治療方針が決まらないことを意味する。 特に精神的な疾患の場合、病名というのは大きな意味を持つ。 例えば統合失調症…

足の指の痛み

最近はマラソンやトライアスロンをする方が増えていて、よく聞く症状に足の指の痛みがある。足の第1と2趾の間の骨の付け根に痛みが出る。この痛みは定番で軽い方なら鍼を刺すだけで鎮痛する、それでだめな方はお灸が効く。足のアーチが弱いとこの症状が出るので、中敷き、足底板、鼻緒の草履などは有効である。それでもだめならテーピングを使う。それでも走ると痛みが出る方にはアイシングを使う。患部に慢性炎症があると、外反…

膝痛と左右の太腿

仕事柄、膝痛の方はよく来る。左膝が痛い場合、初めのうちは左太腿前面をほぐせばいいが、時間が経つと右の太腿までおかしくなってくる。今まで何度も「身体の中の父ちゃん母ちゃん」の話はしている通りで反対側までチェックしないとなかなか治癒までいかない。膝痛の支配権を大腿四頭筋(太腿の前面)が持っているのて太腿の治療をしない限り、膝は良くならない。交通事故や余程の激しい運動などがない限り、膝の靱帯や半月板を痛…

歯とIHクッキングヒーター

60代の女性が最近眩暈(めまい)がして、血圧が上がったり下がったり、心臓も苦しいという。段々やる気もなくなり外にも出たくないという。耳の病気なのか、循環器なのか、鬱病なのか病院で調べてもらったら、全くどこにも異常がないという。たまたま歯の治療をしていたので、歯医者で診察を受けたら、噛み合わせと感染があるという。まず歯を診てもらいそのあと生活に変化はないかと聞いたら、2年前にIHクッキングヒーターを…

看病について

最近はがんで入院していると聞いても驚かなくなった。 家族の誰かが入院していれば、当然看病という話になるだろうが少し我々の目に映る話をしたい。 病院勤務時代に病棟回りをしていて、患者さんではなく看病している方がヘトヘトになっている光景をよく見た。 患者さんは栄養状態から全て管理されて寝ているだけなので、血色のいい方は結構いる。 しかし家族となると長時間の慣れない看病と落ち着かない病室で中々気が休まら…