症例

ヨーロッパでの国際学会

一昨年、スロベニアの元首相で、EU対ガン議員連盟代表のAlojz Peterle氏が日本バイ・ディジタルO-リングテスト医学会副会長の下津浦康裕先生を尋ねられた。 ヨーロッパでは3人に1人ががんにかかり、患者が増え続けてその医療費は莫大で、今までのやり方では経済的に持たないという。 何か別のやり方でがん治療が出来ないかということで、尋ねてこられた。 Bi-Digital O-Ring Testは本…

酷い腰痛で悩める喜び

以前にがんの患者さんから、「最近腰が痛くて嬉しい。」と聞いた。 聞き間違いかと思ったら、本当に嬉しいという。 がんを患うとどうしても生き死にの問題になる。 どれだけあと寿命があるのだろうか。 再発はするのだろうか。 残された家族はちゃんとやっていけるのだろうか。 寝ても覚めてもがんが頭から離れないという。 そんな時腰が痛くなると、腰痛では死なないと思ってしまうと言う。 ひどく痛みを感じるということ…

腹のくくり方と身体の関係

仕事柄芸能関係の方を治療することがある。 舞台やコンサートを見に行くと、私が治療した所ばかり気になり、内容などは殆ど覚えていない。 この間治療した膝は大丈夫だろうか? 坐骨神経痛は悪化していないだろうか? 胃炎は治まっているのだろうか? 楽器はちゃんと演奏できるのであろうか? そんな所ばかり見てしまうのは職業病であろう。 海外も含め、地方公演の後など、「今回の地方公演は大変でした。移動が大変でスケ…

ハーバード大学の図書館にある20個の落書

言わずと知れたハーバード大学の図書館に書かれているとされる20個の落書きが、4年前に世界中で話題になった。 2年前日本でも出回ったので知っている人も多いだろうが、感動するほどグッとくる言葉が並んでいる。 ちなみにこの件でハーバード大学に問合せが殺到し、ハーバード大学側は否定しているという。 今眠る者は夢を見る。今勉強する者は夢を叶える。 君が無駄にした今日は、多くの人が願っても叶わなかった明日であ…

気のゆるみと先を見据えての治療

この時期、気候が温暖になり何となく気が緩む。 風邪を引く人が多かったり、坐骨神経痛や冷え性で悩んだりは、病気に対して無防備になっている証拠である。 寒ければ寒いほど人は気を締めるので風邪を引かないものだ。 冬の間、お腹を暖める治療をしていた方も、もういいかなぁと止めてしまうと途端に胃腸障害が起こる。 そして風邪を引き、下痢をする。 同じパターンの人が日に数人来るから、またかと思ってしまう。 昔から…

便移植

腸に関しては乳酸菌を始め、食品チェック、排便、腹圧の話など色々としてきました。 「便移植」と聞くとちょっと気持ち悪いと感じるかもしれませんが、健康な人の腸内細菌を患者に移植し、腸内細菌の勢力を塗り替えてしまおうとする治療法があります。 抗生剤などの多用で耐性菌を持った腸や潰瘍性大腸炎など中々効果的な治療方がない患者さんに有効と分かりました。 治療に際しては必要な菌だけ選別するといいのでしょうが、実…

患者さんの訴えと病気の本質

病院勤務時代から、よく患者さんの訴えは聞いていた。 腰が痛いと言われれば腰を診て、膝が痛いと言われれば膝を診て・・・・。 しかし結論から言うとあまり治らない。 当時は理由が分からず困っていたが、段々経験を積むうちに理由が分かってきた。 それは辛い所と悪い所が別である。 そこに気がついた。 例えば腰痛、誰もが腰が悪いと思っている。 だから腰を揉んだり鍼をしてくれとなるのだが、これが間違っている。 腰…

顔面神経麻痺の治療

最近、顔面神経麻痺の患者さんが多い。 顔面神経麻痺には2種類あって一つはラムゼイハント症候群、これは3割ぐらいしか治らないと言われている。 もう一つはベル麻痺、これは7割の治癒する。 病院での治療は2週間のステロイドと抗生剤、酷ければ入院で点滴、あとはビタミンか血流改善剤での治療が定番である。 入院しても2週間で出されるから、患者さんは少し不安を抱えている。 軽い方ならステロイドの治療中に、眼や顔…

切れた方の身体

ある社長が役人との交渉で切れた。 酷いいじめを受けたという。 普段から温厚な方で、仕事柄感情を表に出せない立場でもあるので切れたというのは余程のことだと想像した。 治療を受けながら、「今日は今までで一番酷いと思う。」と言っているが、身体を調べたがこりがどこにもない。 逆に今までで一番いいぐらいである。 「そんなはずはない。」と本人は納得していないが、まったくと言っていいぐらいこりがない。 以前にも…

夢の描き方

40代以降でマラソンにはまる方は多い。 先日、マラソンの宗茂先生と話す機会があって、60代でもフルマラソンを2時間40分代という信じられないスピードで走る人がいるという。 そういう人達は昔陸上部だったとか、学生駅伝をやっていたとかという人ではなく、経験のない方達の中に伸びる人がいるという。 昔やっていた人達は伸びないそうである。 全く予想外のことだったので、「宗先生、そういうものですかぁ?」と言っ…

「ま、いいか」「それがどうした」「人それぞれ」

この言葉は「課長島耕作」でおなじみの漫画家・弘兼憲史さんの言葉だということを患者さんから教えて頂きました。 弘兼さんは、人を動かすのに2通りの方法があると言います。 (1)あえて厳しく叱り反発させて「なにくそ!」と沸き上がってくる気持ちを利用して前進させる方法。 (2)8割ダメなところがあっても2割の良いところを褒め、やる気を引き出し、8割部分のボトムアップ。 現代では(2)の、褒めて伸ばす方が有…

身体は「空だ」

納税額日本一で有名な斎藤一人さんの話を聞いていたら、身体は空だと言っていた。 空なのだから何も感じないのが正しい。 何か感じるのはおかしいという。 この話はその通りだと思う。 一番健康な方は朝起きてから寝るまでに身体のことを何も感じない。 しかし前回のメルマガでも書いたとおり、不健康な方は朝起きて、まず腰が痛い、歯を磨いて気持ち悪い、ご飯を食べてお腹が苦しい、昼寝をして首が痛い、歩いて膝が痛い、坐…

自分だけ変わらない

定期的にメンテをしている方は多い。 殆どの方は過去にひどい腰痛などを味わって懲りた方達である。 しかしメンテをしているからといって、スーパーマンになる訳ではない。 どういうことが起こるかというと、段々年を重ねる毎に回りの方がどんどん具合が悪くなっていく。 自分は何も変わっていないのに、周りが変化するので相対的に自分の元気はメンテが影響しているとわかる。 その時に時間とお金と手間をかけて良かったと、…

年配者の時事ネタ

仕事柄、年配の方を治療することは多い。 いくつになっても元気な方に一つの特徴がある。 それは時事ネタに興味を持っているということだ。 仕事が大体1時間だから、初めの15分ぐらいは時事ネタから入る。 総理大臣がどうしたこうした、政治がいいの悪いの、芸能人がどうした、誰が離婚したとか、何処の国が悪いとか・・・。 話を聞いていると新聞をくまなく読んでいるのではないかと思ってしまう。 テレビもちゃんとチェ…

男性脳と女性脳

女性の会社員が上司にあることで報告をしたら、「結論だけにして。」と言われ納得がいかないという。 物事には経緯があり、それをきちんと伝えなければいけないのに説明を聞かないという。 こういう話はよく聞く。 これは男性脳と女性脳の違いで、男性は結論が大事で、女性は経緯が大事である。 男性は結論を出すことが仕事と思っているので、そこまで最短で行きたい。 女性は経緯の中にドラマがあると思っているので、その経…

中年太りについて

以前、男の38才説の話を書きました。 男は33才ぐらいから体調が変わり、何となく20才の頃と違うと感じ始めます。 しかし頭の中は若い頃と同じなので、何でも出来ると思っていて5年間ぐらい我慢します。 しかし38才ぐらいになると坐骨神経痛などが少し本格的になって、我々みたいな鍼灸・マッサージの文字が気になりだします。 殆どの方が20才より体重が10kgぐらい増え、中年太りになっています。 本人は特別食…

痛風について

年末年始、忘年会や新年会で食べ過ぎや飲み過ぎの方は多いと思います。 度を超すと尿酸値が上がり、痛風になる方がいます。 足の親指の付け根が痛くなることが有名ですが、痛みは突然起こります。 昨日まで大丈夫だった方が突然歩けなくなるぐらい強い痛みを伴います。 患部は赤く腫れ、熱を持ち、これでは痛みが簡単には取れないだろうと治療しながら感じてしまいます。 しかしこの痛風の痛み、きちんと治療すると確実に鎮痛…

医者を選ぶのも寿命のうち

最近は時々この言葉を聞きます。 「医者を選ぶのも寿命のうち」 いい先生にかかると長生きできるが、そうでないと寿命が短くなるということでしょうか。 「がん難民」という言葉が定着して、本当に先生とのご縁は大切です。 ではどうやっていい先生と巡り合えばいいのでしょうか? 名医100人で調べて、かかればいいのでしょうか。 いい先生にかかるコツを少しお話ししたいと思います。 まず第一に定番の病気はある程度決…

鬱病治療-頭の回転と体力

鬱病で通っている方は多く、治療するたびに頭の回転と体力の問題にぶつかる。 鬱病は本来やる気が出ないのだが、薬によって急にやる気が出たり、頭が回り出す方がいる。 もちろんいいことなのだが、少しすると必ず、「体がついていかない。」と言う。 では頭の回転を落とすと全くやる気がなくなってしまう。 薬によって振り回されてしまう。 薬の量も体調で変わり、常に適量飲むというのは至難の業だ。 少し頭が回るようにな…

合いの手

仕事柄、体について何かいい話を聞かせて欲しいとはよく言われる。 しかしテーマを与えられると長年仕事をしている分、ある程度答えられるのだが、漠然と何かいい話と言われると中々出てこない。 一つの話をしている時も患者さんが上手に合いの手を入れると、しゃべりやすいのでつい余計なことまでしゃべってしまう。 この合いの手はいい治療を受けるために、患者さんにとって必要な術であると何時も感じている。 治療する側は…