キーワード 肩こり

漢方薬一覧

長年東洋医学をやっているとどうしても漢方薬の話が出てくる。 代表的な漢方薬一覧を解説します。 葛根湯 (かっこんとう)… 頭痛、肩こり、風邪の引き始め、目の疲れ-肩より上の血行を良くする 安中散(あんちゅうさん)…胃弱、胃アトニー、神経性胃炎-食べ過ぎなどの場合の消化剤 八味地黄丸(はちみじおうがん)…腰痛-下半身の血流改善、尿量に注意 黄連解毒湯 おうれんげどくとう   喀血、吐血、ノイローゼ …

胃を元気にする方法

専門が東洋医学なので腰痛や肩こりに鍼治療ばかりやっていると思っている方が多いが、現実は殆どの方のお腹を診ます。 理由は腰痛の原因がお腹の不調だったりするからです。 実際お腹を診ると言っても、体表から触って腹圧の程度や硬いところ、またその深さを診ます。 長年やっているのでBi-Digital O-Ring Testを使い、かなりの精度でどんな検査をしたら良いかを指導できるようになっています。 現実は…

この時期、太腿と坐骨神経痛

以前から暑い季節になると左坐骨神経痛が増えると書いた。冷たいものの摂取で胃腸に負担がかかり、その反応が左腰に出て、エアコンなどで左坐骨神経痛を発症する。この時期、腰痛の殆どがこれである。だから必ず胃腸の状態を聞いて、お腹を触る。へその上にしこりがあれば胃炎、臍周辺が硬ければ腸に負担がかかっている。しかしこの反応、お腹だけでは治まらない。太腿の前面にまで反応が出る。あまりに多い数を治療しているもので…

新米ママが義理の両親へお願いする方法

嫁の立場は中々難しいものがあって、生まれた子は自分の子供なのですが、義理の両親にとってはかけがえのない孫となるわけです。おじいちゃん・おばあちゃんは、責任もなく気楽に子供と遊びたがりますが、文句も言えません。そんな時孫のためだと言って、お願いするとうまくいく事があります。例えば買い物に行きたい場合、自分の物を買いたいと言えば、義理のお母さんからあまりいい顔はされませんが、孫のための買い物だと言えば…

並行型症状と階層型症状

「頭痛」「肩こり」「眩暈(めまい)」「首のこり」が辛いのでなんとかして欲しいという方が来た。全部に効くように治療して欲しいという。しかし我々から見ると頭痛などは結果論で、○○が悪いので頭痛が起こっていると考えている。ただ頭が痛くて鍼を打てば楽にはなるだろうが、また戻る。患者さんの中では症状は下の図のように並列である。しかし我々はその下の図のように階層で考えている。眩暈(めまい)をよくすれば首と肩が…

ピントはずれの健康法

健康ブームは続いているが、どうみてもピントはずれの健康法は多い。 人の身体をくまなく診ているだけに、いかがなものかという健康法を上げてみる。 ■腕の使いすぎはダメ 以前、健康のためといって土日にテニスをしていた方が肩こりがなかなか治らなかった。「どうしたら肩は治るのか?」と聞かれたので、「テニスをやめれば治ります。肩は腕の使いすぎによる筋肉痛です。」と答えた。治療で腕のこりを取るのは大変である。足…

見抜けない筋力低下

私ぐらいの年齢の方で腰が治らない方が時々いる。レントゲン、CT。MRIと何をやっても異常が出ない。少し痩せるために腹筋強化をして胃腸を整えてもダメ。なすすべがなくBi-Digital O-Ring Testを検索して原因を調べてもらうために来る。しかしいくら調べても原因らしきものが我々も見つけられない。こういう場合にこの仕事は多いに役に立つ。まず全身を触るので、異常ではなくても部分的な筋力低下は見…

冷え対策の差

最近は寒いので坐骨神経痛と喘息が多い。今日は対照的な方が来た。1人は数年間、腰の治療で来ていたが最近は調子が良いので、毎回きても少しお腹を触って足をほぐす程度である。ご隠居さん治療である。辛いから来ているわけではない。しかし身体を触ると問題点が気になるので色々と話をする。「今日は少しお腹が硬い。」「ふくらはぎにしこりがある。」「腸が動いていない。」「前回の冷え対策が十分ではない。」感じたままをしゃ…

棘とメンテ

常連さんの友達が若い頃から膝を痛め、その後腰椎椎間板ヘルニアで手術をする事になったという。常連さんも腰痛がきっかけで通っていたが、最近は問診しても「う~~~~~ん、少し肩こりかも・・・。」と言う程度でそんなに悪くはない。その方に棘への話をした。「昔は膝を痛めてもメンテなんてしなかった。全て根性論で気合いで治したという話ばかりだ。しかし身体は受けたものを正確に記憶している。勝手に消えることはない。古…

左膝痛と胃炎

左膝痛がなかなか治らない方がネットで当院を調べてきた。診ると大腿四頭筋が硬い。これは定番である。そしてこの筋肉は自覚症状が出ない。大腿四頭筋の治療から始めたら、右側はほぐれるのだが、左側がほぐれない。よく診るとスタマックラインである。胃炎がある。話を聞いたらピロリ菌除菌後も調子が悪いという。何度内視鏡で調べても何も出ないので、諦めていたという。こうなると原因は「食べ物」か「ストレス」である。食べ物…

肩関節の分回し運動について

五十肩や肩関節周囲炎の方は多い。急性期にレントゲンを撮って石灰化や腱板炎ならステロイドが効くが、後遺症で来る方も多い。そんな時に「分回し運動-ぶんまわしうんどう」を勧めている。すごい名前だが専門家の間では皆わかる。自分の肩関節を肘を曲げずにぶんぶん回すだけなのだが、これが効果覿面である。時間的には数十秒なのだが、やり終えると顔が真っ赤になる。顔にそれだけ血が行くということは、肩にも自然に血がいく構…

首は骨格のゆがみ、腰は内臓から診るとうまくいく

首の痛みやゆがみを訴えてくる方は多い。治療のコツは首なら骨格のゆがみを考えるといい。一番影響があるのは歯の噛み合わせである。目や鼻からの影響もあるが、噛み合わせから比べると少ないと言える。内臓の影響で首が悪くなるというのは考えにくい。肩こりや肋骨、肩甲骨の動き、腕の問題など殆ど骨格で問題解決ができる。それに比べ、腰痛は内臓から診るとうまくいく。ほとんどは胃腸である。たまに子宮・膀胱などもあるが、数…

解説書を読みながら患者さんの顔が浮かんだ話

頭痛持ちの方はわかるだろうが、鎮痛剤毎に全く効きが違う。薬をあまり飲みたくないと思って、ハーブを試した方も中々いい結果が出せていないのではないかと思う。ハーブは血行が良くなると謳っているので、「頭痛、肩こり、腰痛、冷え性、生理痛」と何でも効くように書いてしまう。しかし実際はそんなには効かない。当院に頭痛で通っている方に話を聞いても、これが良いハーブというのはあまり聞いたことがない。しかし長年の治療…

身体で決まるステージアップについて

以前、治療効果は階段的変化で書いたが、人の身体が変わるときは良くなるときも悪くなるときも、上り坂や下り坂のような変化ではない。階段的変化である。これは以前、ある社長から教えて戴いた。いくら努力しても変化しないときがある。しかし努力を止めてしまうと成長しない。努力を続けていくとある瞬間にジャンプするという。まるで階段を上るようだという。だから頑張って成長していないように見えても、次のジャンプを目指し…

外人さんの治療

リーマンショックの前は外人さんを多い時で月に50人ほど治療していた。毎日2-3人なので、ジャパニーズイングリッシュだが少ししゃべれるようになった。外人さんは肩がこらないイメージがあるがそんな事はない。日本で生活していると我々のジャパニーズ指圧にはまる。そして仲間を紹介してくれる。当時は金融関係の方が多く、ゴールドマンやソロモン、メリル、クレディスイスと色々な人脈が出来た。金融関係の世界はしても狭く…

指のトレーニングのコツ

首を痛めて手に力がなく通っている方が何人かいる。握力がないから酷い時はお茶碗を落とす。少し良くなると筋トレを指導するが注意事項がある。それは患部だけ筋トレしないことである。指の筋トレなら手首や肘肩なども合わせてやっいただきたい。指が弱いとどうしても指の筋トレだけやる方が殆どだが、指が正常に働くためには腕や肘肩まで良い状態でないと筋力は出ない。指の筋力を出すために周りの環境はかかせないのである。これ…

マウスピースについて

以前から歯科治療の重要性は書いている。 中々改善しない首や肩の症状、頭痛に鼻に耳の症状もマウスピースを使って、噛み合わせで良くなることは多い。 最近は鬱病の方はまず、歯科を受診して戴く。 当院に来られて話を聞いて全身状態を診て、まず歯医者である。 これには理由があり、以前首の悪い方の治療を丁寧にしていたときに、たまたま通っていた歯医者で噛み合わせをいじられた途端、今までの首の治療が全て駄目になって…

心と身体のスイッチ

長年仕事をしていると、患者さんの言葉を真剣に聞かなくなる。「今日は先生、仕事もうまくいったし、心は晴れやか、身体は絶好調だ。」「そうですか、では拝見しましょう。・・・・・・・・・・・・・・。前回と殆ど変わりませんが・・・・・。」「そんな事はないはずだ。気持ちが全然違う。肩こりも感じない。」そんな会話をしながら腕や足など触ってみると硬い。本人も認めざるをえない。そんな会話を2-3回すると、「今日はど…

筋膜リリース(ファシアリリース)について

数ヶ月前にNHKの「ためしてガッテン」で筋膜リリース(ファシアリリース)の話しが出た。 「がんこな肩コリ」の原因は、筋肉を覆う「筋膜」にできた「シワ」だった。 筋膜にシワがあると、せっかくほぐした筋肉も、シワに引っ張られるように収縮して再びコリをつくってしまうという。 超音波診断装置を使って筋膜のしわ(癒着している部分)を目視し 生理食塩水を注入することで、癒着をはがして、肩コリを治療する。 私自…

側弯症と出産

仕事柄、側弯症の方は時々診る。中学生から50才代まで様々だが全員女性である。背骨の角度がある程度進むと装具や手術になるが、進行が止まる方も多い。結局、経過観察になる。年に1-2回程度拝見しているが、学生さんで一側のスポーツ(テニスや卓球)をやる場合はこちらも細かく診てしまう。そのまま成人して社会に出ると他の方よりすぐ疲れるため、慢性の肩こりや腰痛に悩む。側弯症は何処か特定の臓器に問題が起こるという…