キーワード 頭痛

硬膜下血腫について

常連さんが久しぶりに来て、「転んで頭を打った後、数ヶ月してフラフラするので調べたら医者から、『硬膜下血腫です。すぐ手術です。簡単ですからすぐ終わります。』と言われ、手術の後、後遺症もなく少し落ちついたので来た。」と言う。この硬膜下血腫だが、聞き慣れない言葉かもしれない。これは脳を包んでいる膜が三層構造なのだが、一番外側の膜で触るとかなり硬い。その膜の下で出血すると硬膜下血腫と言って殆ど外傷が原因で…

ネットワーク論その4

前回のメルマガ配信の続きでネットワーク論その4を書いてみたい。 「頭痛と胆嚢炎」 胆嚢炎というのは右の背中か右肋骨の脇に反応が出る。 胆嚢炎は長患いで反応が出る事が多いから、必ずと言っていいぐらい骨格の左右差を生む。 その影響を1番受けるのは首で、首のゆがみが起こってしまう。 そうなると頭に血が行かず頭痛を起こしやすくなる。 「胸の痛みと食べ過ぎ」 食べ過ぎの反応点はいくつかあるが、胃や膵臓の反応…

ネットワーク論その2

前回のメルマガ配信の続きでネットワーク論その2を書いてみたい。 「鬱病と鼻炎」 最近、鬱病患者が多いが必ず「鼻」「歯」「腸」をチェックする。 「鼻炎・EAT(Bスポット療法)」「歯周病・マウスピース」「乳酸菌・フードチェック・断食」に取り組むわけだ。 まず鼻炎だがこれは自覚症状のない方でも必ず調べてもらう。 上咽頭と言って空気を鼻から吸い込んだときにコツンとぶつかる所に炎症があると、ことごとく病気…

一つ病気をしたら他にも何かあると疑え

これは経験的に言えることだが、例えば乳がんの手術をしたとする。 そうすると必ず他にも何か異常がある。 例えば子宮や卵巣など婦人科の問題、鼻炎、喉、食生活、生き方・・・。 当院では検査で引っかかったり、手術をした後は必ず他もちゃんと調べるように指導をしている。 がんにしても食生活や過度のストレス、過酷な生き方なとがかかわっていれば、どこか一ヶ所の問題だけでは済まない。 たまたま手術で取ったところは一…

昔からの薬-ういろう

昔からある薬は他の薬とキャンセルしにくいという記事は以前に書いた。患者さんに話をしながら一つ忘れていたものがあった。それは「ういろう-正式名は透頂香(とうちんこう)」である。これは仁丹みたいなもので名古屋の名産とは違う。元々ういろうは中国の王が被る冠の匂い消しに使われていたと言われ、日本に伝来した後は外郎家が代々その製造に従事する事になったという。銀粒で麝香(ジャコウ)や薬用人参、龍脳(りゅうのう…

体の反乱

何度か体の反乱の話は書いた。今日来た方見事に体が怒っていた。耳が痛くなったことなどないのに、両耳の痛みと発熱。それと味わったことのない足の痛み、完全に身体から、「こんな生活は止めろ。」と言われている。耳も抗生剤をちゃんと飲んだのかと思ったら点耳薬で終わり。頭痛もあったが薬が効かなかったという。中耳炎などで耳に炎症が起こると内耳神経と三叉神経が近いのでこめかみの強烈な痛みが起こる。ちょっとした薬では…

薬をペンチで砕く話

常連さんの身体を診ていたら、珍しく胃炎の反応があった。どうしたのか聞いたら、「この連休中に歯茎が腫れて酷い目にあった。抗生剤と痛み止めと普段から飲んでいる頭痛薬ですっかり胃を壊してしまった。」と言う。それに困ったことにこの方は錠剤とカプセルが飲めない。錠剤は粉にカプセルは中身を出してしまう。中には硬い薬があって、クラッシャーで粉に出来ない場合はペンチを使うという。薬の中には胃酸や膵液などで溶けない…

上半身のすれ違い

常連さんが、「先生が葛根湯は上半身の血流剤(肩こり、頭痛、風邪、喉の痛み、耳の症状に効く)と言っていたので、胃と心臓にもいいですよね。」と言う。「え、そこには葛根湯は使わない。」と言うと、「でもへそから上は上半身ですよね。どうして駄目なんですか?」と聞いてきた。 これには理由があって葛根湯が上半身の血流剤という場合は心臟より上を指す。よく下半身の血流剤ということで八味地黄丸を使うがそれに対抗しての…

やがては認知症予備軍?

長年仕事をしているせいか、患者さんの症状がこじれて一筋縄ではいかない方が多い。 喉に鼻炎、歯周病や心臓の動悸、胃腸は悪いし、婦人科もいまいち、アトピー性皮膚炎はあるし、坐骨神経痛は慢性、脚は冷えるし膝まで痛い。集中力の低下と物忘れ、不眠が続くと頭痛が出るし最近は鬱病ではないかと思っている。 これが一人の方の症状である。 一体何処から手をつけていいのか悩む。 大抵こう言う方は、「粘膜症状」が治療の鍵…

後鼻漏について

後鼻漏の患者さんは多い。詳細は下記を見て頂くとして、何が問題か少し書いて子みたい。 https://www.ginzaclinic.com/s-koubirou/ まず慢性的に咳をしている。喉が絡む感じで派手な咳ではないが、いつも喉の調子が悪そうである。次に慢性的に喉の違和感を訴えてくる。風邪を引きやすかったり、酷くなると肺炎まで出てくる。次にいつも鼻水を飲み込んでいるので食道や胃腸炎を訴えてくる…

葛根湯医者

江戸時代の古典落語に「葛根湯医者」という話がある。 「お前さんはどこが悪いんだ?」 「先生、どうも、頭が痛くてしょうがねぇんですがねぇ。」 「んー、頭痛だなぁ、そりゃ。  葛根湯、やるから、飲んでごらんよ。」 「先生、あっしは、目が悪くってねぇ。」 「ん、そりゃ、いけないなぁ。  目は眼(まなこ)といってなぁ、一番、肝心なところだぞぉ。  葛根湯やるから、せいぜい、お飲み。  その隣の方は?」 「…

ブルーシートで雨漏りを止める話

仕事柄、病気の原因を追及する癖がついている。「あなたの頭痛は噛み合わせと鼻炎だから、頭痛薬だけでは治りません。歯と鼻をいじらないとダメです。」こんな会話は日常茶飯事だが、患者さんの中には兎に角痛みだけ止まれば良いという方は多い。そういう方にはこういう話をしている。「あなたの身体を家に例えるとします。雨漏りがしていて困っています。私が家を見るとシロアリに柱をくわれて土台が狂い、屋根の瓦が割れています…

夫源病について

仕事柄、40年ぐらい連れ添ったご夫婦の愚痴はよく聞く。 ご主人は、「昔は可愛かった。今は生意気。」 奥様は、「そばにいないで欲しい。定年後は家にいると思うと恐ろしい。」 とお互い言い分はあるのだろうが最近、「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」「いつまでたっても更年期が終わらない…… 奥さん、それは「夫源病」ですね。…

小指を骨折して何が起こるか

常連さんが小指を骨折した。最近はリハビリも殆どやらないので仕方がない部分はあるが、小指を痛めると身体にどんな影響があるか次のような話をした。 包丁が使えない(小指が効かないと包丁を強く握れない) 小指の痛みが続くと肩や首までおかしくなる 折っていない反対側までおかしくなる 首肩の左右差で頭痛を起こしやすい 痛みに耐えると身体の神経が興奮して末端がこりやすい 交感神経優位になってしまい胃腸が動かなく…

神経異常興奮時の「巨骨」と「腸骨」のツボ

前回、神様の鍵の隠し方で「鍵と鍵穴」、「へり」の話をした。では実際どんなツボを使うかというと少し専門的になるが、首から上の不定愁訴、例えば頭痛、耳鳴り、眩暈(めまい)、立ちくらみ、眼の違和感などには普通であれば首の定番のツボを使えば良いが、少し神経が異常に興奮している場合は、「巨骨-ここつ」を使う。何とも肩の端の変なところにあるが、こんな所に鍵が隠れていることがある。理由はわからないが、神経の興奮…

歯を抜いたらゴルフはしない方がいい

常連さんが滅多に言わない右首と右片頭痛を訴えてきた。筋肉を触ると右側だけ方や首の筋肉が緊張している。何があったのか聞いたら、抜歯をしたという。以前、女優さんの歯科治療で書いたが、抜歯後は何が起こるかわからない。傷口がオープンしていて、噛む力も弱い、痛みもある。そんな状態でゴルフをしたという。明確に原因がわかったので、「歯を抜いたらゴルフはしない方がいい」とアドバイスをした。しかし本人にしてみると、…

生理と感染の時は別人

常連の女性が珍しく風邪を引いて発熱した。咳も出たという。その時から滅多に訴えない首の辛さと頭痛、足のつけねの痛みを訴えてきている。治療しても中々うまくいかない。この方には、「女性は生理と感染の時は別の人になったと思いなさい。」と説明をした。生理中に普段言わない症状を色々と訴えてきても生理が終われば治まる。感染時(風邪を引いたときなど)も同じで、普段言わない症状が出る。普段味わっていないだけにとても…

普段治療しないところが大事

患者さんの中にはかかりプロというか、治療に慣れている方は多い。 我々の業界に数千万円のお金を落としている方もいる。 私が生まれる前からかかっている方もいる。 治療技術は解剖を学び 自分なりに考えて作ったが、どうも数ヶ所普段あまり一般の先生が治療しないところがある。 1.太腿の前面-ここは自覚症状が出ない。この筋肉が硬くなると膝痛を訴えてくる。また胃腸障害でも出やすい。腰痛や坐骨神経痛の時は見落とし…

漢方薬一覧

長年東洋医学をやっているとどうしても漢方薬の話が出てくる。 代表的な漢方薬一覧を解説します。 葛根湯 (かっこんとう)… 頭痛、肩こり、風邪の引き始め、目の疲れ-肩より上の血行を良くする 安中散(あんちゅうさん)…胃弱、胃アトニー、神経性胃炎-食べ過ぎなどの場合の消化剤 八味地黄丸(はちみじおうがん)…腰痛-下半身の血流改善、尿量に注意 黄連解毒湯 おうれんげどくとう   喀血、吐血、ノイローゼ …

「私よく噛んでいるので健康になりますよね?」

常連さんと色々な話をしていたら、「よく噛むのがいいと聞いて実行しています。私健康になりますよね。少し噛みすぎて顎は痛いですが、気になりません。」「え、顎が痛いの?それはダメですよ。」「よく噛むのが良くないのですか?」「いえいえ、顎の痛みを無視したらいけないということです。顎は顎関節と言って自律神経に影響を与え、酷くなると首のゆがみや頭痛の原因になります。噛むのがいいと言って顎の痛みを無視していたら…