マッサージチェアの進化

仕事柄以前から、マッサージチェアには興味があった。
15年ぐらい前はよく家電量販店に行ってただで試していた。
毎月行っていたので、機械の進化を目の当たりにした。
初めは背中しか出来なかったがやがて腰が出来るようになり、肩や首、腕、お尻、手の平、足の裏

とその進化には目覚ましいものがある。
特にパナソニックのリアルプロには脱帽である。
段々治療出来る場所を増やし、揉む技術を組み合わせるのだがそれが絶妙である。
肩や脛など機械では難しいと思うが、よくここまで作ったと思えるぐらい身体を理解している。
8年ぐらい前には背中に関しては我々を抜いたと感じたことがあり、私も中古で1台買った。
実にこりの本質を理解していて、痒い所を見事に刺激してくれる。
開発者と我々のような治療家かどれだけ侃々諤々の議論を交わしたか分からない。
その会議の模様が眼に浮かぶほどである。
このペースで進化したら、お腹を揉む機械も出来そうである。
しかし何十万もする機械を買った方は数ヶ月後には同じ事を言う。
「やはり手にはかなわない。」
以前からこの話はよく聞いていたが、やはり人のぬくもりであろう。
そしていい加減さである。
機械は均一刺激だが、人が治療すると何となく刺激がバラバラでこれがなごむのである。
そういう刺激を人は快感に感じている。
デジタル刺激で人は中々癒えない。
人を癒すのはやはり人で人間はアナログなのである。

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