漢方では「肺経 はいけい」と言って呼吸器に問題があるときに、「肺経のツボ」を使うのが定番です。肺経の経路はお腹から始まって肺の上を通り、鎖骨の下を抜け、腕の親指側を通って、最終的に親指の爪の際へと抜けていきます。
特に肘の近くにある「孔最 こうさい」「尺沢 しゃくたく」などは有名で、「孔最」はすぐ咳を止めたい時の特効穴(原因に関わらずすぐ効くツボ)です。
我々も良くこのツボは使いますが、反応の出方は見事で、咳が酷ければ硬くなり、楽になれば柔らかくなるので、今どんな経過なのかが予想がつきます。咳が続いていてもこのツボが柔らかければ、「もうすこしで治まります」と言いますし、もうすこしで治りそうな咳でも、このツボが硬ければ、「まだ用心してください」と伝えます。
腕は基本的に、「使う」か「ストレス」で硬くなるので、腕を使い過ぎたり、ストレスのある人の咳は治りにくいという事になってしまいます。
また咳は神経の反射なので、身体の何処かに痛み(坐骨神経痛や頭痛)がある人の場合は長引いてしまいます。まずそちらから治療しないと咳も止まりません。
そういう意味では咳が出たから腕だけ治療すればいいわけではありません。
西洋医学ですと投薬か注射ですが、昔から日本では子供達の間で「乾布摩擦」の習慣がありました。
幼稚園児が裸で乾いたタオルで腕を擦って真っ赤になっていましたが、あればまさに風邪の予防でした。
少し復活させてもいいのではないでしょうか。

