狸の話

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これは師匠の診療の手伝いをしていたときに教えて戴いた。
「これはある和尚から聞いたんだけど、山寺の周りに狸が出る。本堂の近くに餌を置いても食べないので、寺の周りに置いたら少し食べた。そのあと少しずつ本堂の近くに餌を置いたら、段々食べてやがてはわしの手からも食べるようになった。」
この話をされながら、患者さんへの生活指導をするときも同じだという。
糖尿病やがんになっていきなり、○○はダメ、○○をしなさいと言われてもすぐに変われるものではない。
徐々に時間をかけていけば出来るのに、焦っては駄目だという話である。
1歩進んで2歩下がるでいいという。
私ももう40年近く仕事をしてきて最近このコツがわかってきた。
患者さんが狸に見えるわけではないが、習慣を変えるというのはそれだけ時間と手間がかかるものである。
焦ってはいけない。

2016年11月24日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中