空腹の薦め

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「空腹」が人を健康にする(南雲吉則先生著)が売れているという。
興味を持って読んでみたら、1日1食で空腹を薦めている。
全くもって同感である。
私自身が現在、1.5食である。
昼はもりそばのみ。夜はサラダと豆腐と魚程度。少々晩酌。
白米は食べず、刺身に醤油はつけない。刺激物も取らない。
おそらく私の食生活を見て、お気の毒と言われる方も多いのではないだろうか。

以前、脊柱管狭窄症のひどい方を治療した時に、腹圧を下げるためにお腹が空くまで食べないでくださいと指導した。
その方は時間になれば出されたものを食べ、ここ数年間空腹を味わったことがないという。
子供の頃はお腹が空いて背中とくっついてしまう感覚があったが、大人になってそういう感覚を味わっている方は少ないのではないだろうか。
この空腹に関して私自身の体験をお話したい。

治療の仕事は感性と感覚が全てである。
何処のツボをどれだけ、どの角度から刺激すれば一番良い結果が出せるかを感じながら治療している。
しかし満腹だとこの感覚が鈍る。極端に感性が働かない。
感じとして8-9割ぐらい感性が落ちると思う。
治療家としては致命的だ。
このツボをどう治療していいかわからなくなってしまう。

感覚で仕事をされている方は、満腹でアイデアがひらめくということは少ないのではないだろうか。
少し寒かったり、痛かったり、空腹だったりの方が感性のレベルが高いのではないだろうか。
仕事で決断しなければならない時に、満腹では眠くなるだけで頭は働かない。
長寿のためにも、感性のためにも、美容のためにもお腹がグーと鳴ることを楽しんで欲しい。

2015年7月30日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中