中高年男性に家事を勧める理由

以前、メルマガ配信で「還暦を越えた男性は家事がお薦め」を書いた。これには理由があって、中年男子がジムに行って筋トレするときに以前よりウエイトを上げたと言うと何とも格好がいい。「この間までバーベルは60kgだっだが、今は65kgだ。」と言われると頑張っているんだなぁと感じる。「最近はスクワットの回数も増やしてね・・・・。」まさに中年男性のヒーローである。しかし私は職業柄、筋トレで身体をおかしくした方ばかり診る。スクワットで腰を痛めたりする方は実に多い。昔から「四股」は勧めているが、スクワットは勧めていない。理由は簡単で身体を壊さないからである。先日来た方も筋トレという大義名分の元、今まで足に500gの重りをつけて訓練していたのに、いきなり気合いが入って1000gに増やしたという。結果は想像がつくとおり、すぐに坐骨神経痛を起こして何度も通っている。その方には、「僕ならまず、300gに落として身体を慣らし、それから500g、1ヶ月ぐらいしてから1000gにします。」と言ったら、「そういうものですか・・・。」と驚いていた。なんでも増やせばいいというものではない。そういう経験を何度もしているので、家事を勧める。家事は何時でもやめられる。買い物や掃除、身体もくまなく全身運動で何ともバランスがいい。そういう方達の身体を診てきたのでまちがいない。男性は還暦ぐらいで退職すれば生活が一変してしまうが、女性の家事はそのまま現役を貫くわけである。男性が生涯現役で仕事が出来るならそれは1番幸せな事だが、全員がそういうわけにもいかない。退職後少し体重が増えたり、少しでも若くありたい気持ちは分かるが、格好いいジムなどには行かず、奥様に喜ばれる家事がいい。

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