「1度治める」という考え方

常連さんの胃が市販薬や灸をやっても今いち治らない。少し長引いたので消化器の先生に胃薬を出してもらった。処方を見て、「これなら治まる。」と思い、今日患者さんが来たので聞いてみた。

「治ったでしょう?」
「いえ、まだダメなんです。」
「あの処方効くはずだけど・・・。」
「ガスター飲んだら楽になったので、先生の薬飲んでいないんです。」
「え、そうなの。」

患者さんにしてみると色々と薬を飲み過ぎるのはよくないという考え方で、こちらにしてみると1度けりをつけた方がいいという考え方。1度治めれておけば、胃の影響で身体の他の部分に出ている治療ができる。患者さんの気持ちも分からないわけでもないが、この話は咳に置き換えるとわかりやすい。咳が続いていて80%治った。あとの20%はいいやとは言わないだろう。咳を完全に治すという発想になると思う。ちょっとした事だが考え方の違いで、結果が変わってしまう。「1度治める」という考え方はとても大事である。

image_print印刷する