よくご婦人でいくつかの薬を出されて、調子が悪いものだから医者に言うとさらに薬が増え、薬害で胃を壊している方が来る。高血圧、高脂血症、骨粗鬆症に痛風、のどは弱いし、血管も柔らかくしなければならない。高血圧の薬もAという薬が効かなくなってBに替えずに、「Aが効いたいて事もあったので、追加で飲むように。」と薬が増えてしまう。これはよく鬱病患者でも起こる。同じ事を高脂血症、喉の薬とやれば簡単に10種類以上の投薬になってしまう。その上、調子が悪いと言えば、さらに2-3種類増える。こんなに飲んだら胃を壊す。そして追加で胃薬が出る。胃を壊せば、身体から元気がなくなり、だるいだるいという。我々から見ると、「薬が多すぎて、先生飲めません。増やされてから調子がもっと悪くなりました。」と言えばいいと思うが、「今まで何十年もお世話になったから、あの先生にはとても言えない。」と言われてしまう。その上、腎臓の病気でも見つかれば、泌尿器の先生は今までの投薬に対して相当気を使いながら処方する。困った連鎖である。そういう方達の処方を見ていつも思うのは、本当に緊急性が高い薬は2-3種類という事だ。食事療法、運動療法、口腔ケア、鍼灸などで行えば、半分以下に減らせるのではないだろうか。喉や胃炎、高血圧の自律神経調整など東洋医学は得意である。お年寄りが長年診て頂いた先生の投薬を真面目に飲む気持ちは分かるが、その結果が胃炎では困ったものである。益々日本が高齢化していく中、身体の勉強とともに、医者と対等には出来ないが、せめて我慢せずに現状を訴えられる関係は持ちたいものである。
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