台所の床を下げた話

何年か前に結婚したばかりの嫁が義理の両親と同居して腰を痛めた。理由を聞いたら、「姑は身長が150cm、私は170cm、前屈みの姿勢の連続ですっかり痛めてしまいました。」と言う。これは仕方がないと思う。その後、息子夫婦が新居を建てたので問題は解決したが、以前聞いた話で凄い方がいた。問題は全く同じなのだが、床を昇降式にしたという。姑が使うときは床は他の所と同じ高さで、背の高い嫁が使うときは20cm床が電動で下がる工事をしたという。これには驚いてしまった。話を聞けば成る程と思うが、床を下げるという発想がない。しかし考えてみればシステムキッチンを水道管、ガス管も伸び縮みさせるのは大変である。比べれば床の上げ下げの方が楽である。普段はそのままにしておいて、嫁が使うときだけ下げる。使い終われば嫁が元に戻し、姑が使う。話を聞いただけで光景が目に浮かぶ。これは実は台所だけではなく、机や椅子でも同じ事が起こる。先日、ニトリで家具を見ていたら、机の高さが自由自在で座っても立っても使えるものがあった。座りすぎて腰痛の方は多く、最近は立ってパソコンをやっている方が増えたと聞く。時代の流れとともに台所も机も上下する時代になった。

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