医者の注射針と我々の鍼

常連の看護師が鍼灸学校に通いだし色々な話をしていたとき、昔、病院勤務時代に看護師が我々の鍼をとても嫌がったことを思い出した。理由は簡単で、「25G(ゲイジ)だって痛いのに・・・。」25G(ゲイジ)というのはかなり細い注射針で外経0.5mmで内経が0.25mmある。しかし我々が使う鍼(0.18mm)はもっと細い。写真のように注射針の内側に簡単に入ってしまう。看護師はこの感覚を持っていない。あの25Gで背中などに打たれてはたまらないという感覚であろう。そして鍼先の形も注射針は切らなくてはならないのでメスになっているが、我々が使う鍼は身体に優しく刺入する形で痛みを感じにくい。 そんな解説をすると看護師も「ならいいか。」と安心する。何事も百聞は一見にしかずで、昔を思い出して目の前でこれを実験して見せたら、「え、こんなに細いの?」と驚いていた。やはり元看護師、25Gをイメージしていたのであろう。

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