常連さんが腕が辛いという。以前から腕は「使い過ぎ」か「ストレス」でしか硬くならず、自覚症状は出ないと言っているが、それを辛いというのだから余程のことである。何があったのか聞いたら、犬を飼って散歩をしているという。さぞかし大型犬かと思ったら子犬だという。腕を調べると確かに硬い。こういう場合、我々がよく経験するのが、本人は辛いと思ってはいないが身体が辛いと感じている場合である。以前から身体には2人いて、「本人の気持ち」と「身体の本音」だが、「身体の本音」が嫌がっている場合がよくある。例えば「身体の本音」が感じているストレスの中身が「仕事の辛さが4割」「犬の散歩が2割」「胃腸の不具合が4割」とする。本人は「仕事は毎度のことで辛くはないし、胃腸の具合は悪いが毎度のこと、犬は飼ったばかりなので散歩を辛く感じる。」となると、本人の話だけから判断すると、「腕が硬くなる原因は犬?」となってしまう。「身体の本音」は全て嫌がっているので、当然腕に反応を出す。このギヤップは大きい。いくら本人に聞いても答えがない。犬のせいになってしまう。そこを見抜くのが我々の仕事で、時に本当の原因はベールに包まれている。
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