怒りと過食

常連さんが少し背中と左腰が重いという。調べてみると「ヤダモン君」と「腸の反応」がある。少し嫌な事があって食べ過ぎたとすぐにわかったので聞いたら、「少し前に怒っていた」と言う。怒ると人の身体は交感神経優位になるので、胃腸が働かなくなる。しかし人はストレスを解消するために少し普段とは違う味の物を食べたがる。酒飲みで言えば「珍味」である。ストレス解消によく旅行をするが、あれも目から普段と違う刺激を入れるためである。変わった景色や味、五感に反応する刺激を入れると、身体が反応してストレスを解消しやすくなる。この方は普段より脂っこい物を何故か食べていたという。しかし怒っていて胃腸が動いていないときにほんの少し食べすぎただけでも胃腸は根を上げる。身体の反応としては、「過食」と出る。当然胃腸が動かなくなり、左腰痛が出やすくなる。だから交通標語ではないが、「怒るなら食べるな」「食べるなら怒るな」と言いたい。よく女性が、「ストレス解消にはバカ食いが一番」とか言っているが、そういう方達の身体はどうなっているか容易に想像がつく。これを逆手に取れば、「今日は少し怒鳴る場面がありそうだから昼を抜こう」とか「予想外に怒ってしまったから食を控えよう」となる。こうすれば胃腸は守れる。怒鳴ったあと食べて心を満たそうとするのは最悪の選択である。

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