完治させるコツ

頚椎椎間板ヘルニアで通っている方がほぼ良くなった。本人に聞いたら、95点だという。しかし以前ブログで、「残り5%の痛みを取るのは至難の業」と書いた。1番きついのは「痛みが後1.5%残っています」と言われることである。病院などでは3~6ヶ月ぐらいでこのくらい痛みが取れれば、この後あまり痛みが変化しない事を知っているから、「症状固定」と言って完治扱いする。しかし患者の中には完治にこだわる方も時々いる。特にスポーツ関係の方はこだわる。気持ちは分かるが、ここから完治までの道が遠い。どうしても完治にこだわる場合は、少し無理をして一度痛みを出してもらう。そうすると病態が良くわかり、治療法が見えてくる。70%位痛みが取れている状況がありがたい。今まで気がつかなかったことが見える場合がある。しかし患者が嫌がる。「折角良くなったのに、痛みを再発させるとは・・・」と言われてしまう。95%の痛みが取れた状態では我々何をやっていいか分からない。悪化させるから、「○○を補おう。△△のツボが使える。」となる。よく患者から聞く言葉に、「完治はしていません。時々何かの時に痛みは感じます。普段の生活では痛みは出ません。どういう時に痛みが出るかと言われると困ります。」がある。何とも言えない駆け引きを患者とすることになる。

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