飲むヒアルロン酸効くの?

患者さんから良く、「この間、テレビで飲むヒアルロン酸をやっていた。飲んだ後、とても楽に歩いている姿が印象的だった。本当に効くのですか?」と聞かれる。こういう質問はよく来るので、基本を押さえたい。まずヒアルロン酸は関節の滑液です。膝痛の患者が整形外科で、ヒアルロン酸の注射を膝関節の中に打って戴くのはそのためです。それを打ったり、皮膚に湿布で貼れば経皮吸収と言って、身体の中に入る可能性はあると思います。しかしヒアルロン酸の成分を口から摂ったら、どうなるでしょうか?まず胃酸でバラバラに分解され、その後いくつかの成分は小腸で吸収され、その後は肝臓でまた分解されてしまいます。そこから心臓に行って全身の血管に回りますが、一体主成分の何%が膝の関節の中に入るのでしょうか?私はほぼゼロだと思っています。もう1つ、ヒアルロン酸の分子はとても大きくて、血中に入るかも疑問です。テレビで宣伝しているヒアルロン酸の健康食品の中に消炎剤や血流剤があれば、多少は良いかもしれませんが、これも効果は大きくないと思っています。そんな感覚を持っているので、よく毎回宣伝していると感心しているわけです。たまたまテレビシヨッピングの膝と髪の毛の読者モデルを知っていますが、2人とも膝も髪の毛も問題ありません。健康食品を飲む前は何となく薄暗い感じの照明と服を着て、飲んで膝が楽になると照明は明るく派手な服を着ていると感じているのは私だけでしょうか?結局、これは患者の心の栄養剤なのでしないでしょうか?友達が数人何か健康食品を飲んでいいと言えば飲みたくなると、自分が飲んでいる健康食品が、評判が悪ければ何となく飲みたくなくなってしまう。そして薬局に行って何時も思うのは、「救心」「ビオフェルミン」「養命酒」など長年の歴史があるものは棚の下に置いてあり、新商品などは目の高さに置いてあるのも患者心理を巧みに使っているものと思われます。ヒアルロン酸の健康食品は、「これを飲むと楽になる」と心が強くなれば、買っても良いのではないでしょうか。

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