今日来た方は耳の聞こえが悪いのですぐに耳鼻科に行ったという。我々の感覚では耳鼻科は早ければ早いほどいい。頭痛ぐらいなら少し様子を見てということになるだろうが、難聴や耳鳴り、眩暈などは早く処置をしなければ困る場合がある。そして耳鼻科では何故か鼻を診てもらって水抜き剤が出たと言う。そして1週間後にまた来て下さいと言われたという。この話を聞いて少し不親切だなぁと思った。まず難聴の原因であるが昔、中耳炎をやったとか、ウィルス感染とか、中に腫瘍ができてしまったとか、ストレス性とか、血行不良とか、リンパが腫れたとか色々ある。取り敢えず薬で炎症を鎮め、水抜き剤で様子を見る事から始める。それで良くならなければステロイドや抗ウィルス剤など使う。耳は耳管といって鼻と繋がっている。高い山で鼻を押さえ口を膨らますと耳がポンといって空気が抜けるのは、鼻と耳が「耳管」で繋がっているからである。鼻に炎症(アデノイド)などがあると耳に悪影響があるので医者は鼻を診たのである。鼻の慢性炎症ならEAT(Bスポット療法)がいい。それでも改善しない場合は今度は、「噛み合わせ」を疑う。こうなると歯医者に行かなくてはならない。我々なら肩や首のゆがみを治療し、耳から心臓への還流を良くしようとする。中々耳鼻科の短い時間の中で、全部の解説は難しいが、医者が何を考え何をしようとしているのか、そして良くならない場合はどういう手を打つのかまで分かると患者は安心できる。そして良くなったあとに予防としては、「EAT(Bスポット療法)」と「水抜き剤」が予防で使える。水抜き剤は当院では、「スプリングティー」を使っている。漢方薬でもいくつか定番がある。こんな説明をしたら、患者が、「そうだったんですか。良くわかりました。」と言っていた。
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