アキレス腱の手術をした方が患部に熱を持っていたので、冷やすように指示をした。昨日たまたま1日家にいたら、足の指先がジンジンと痛くなり困ったという。話を聞いたら、エアコンの効いた部屋から出なかったという。手術の後、趾のシビレもあるのでその上ジンジンではたまらない。これには2つのことが重なっていて、「手術の後の患部の熱」と「シビレを訴えている指の血行不良」である。手術の後に熱を持てば冷やすのは当然であるが、必要以上に冷やし続ければ足の指に血が行かなくなる。血が行かなくなれば本来シビれているのに、足の指は痛みを出して、「血が欲しい」と言い出す。では冷やすのか暖めるのかどうしたら良いのだろうか?答えは「熱がある時だけ患部を冷やして、他の所には血を送る」である。以前、ぎっくり腰の時も「痛い腰は冷やして風呂に入る」と説明してひんしゅくを買ったが、ほんの10cmの範囲で、「冷やさなければいけない所」と「暖めなければいけない所」がある。中々患者さんに理解していただくのは大変だが、体の要求だから仕方がない。こういう細かいところに配慮してあげると身体は症状を出さず、素早く治癒に向かう。どんな場面でも、身体の訴えに逆らってはいけない。
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