変わらない職業

私はバイクが趣味で、時間が取れたときなど田舎道を走るのがとても楽しい。そんな時いつも感じているのが、「3つの職業は強いなあ。『床屋』『介護施設』『お寺』は絶対潰れない。」という事だ。「介護施設」や「お寺」は分かると思うが、パーマ屋さんは潰れても床屋は潰れない。理由は簡単である。男性は床屋を変えたくない。いつもの所でいつもと同じにやって貰いたい。女性は新しいパーマ屋さんができると行って見ようと思うらしいが、男は思わない。お世話になった医学部教授が大学を退官後、やはり何十年も通い慣れた床屋につい行ってしまうと言っていた。気持ちはとてもよく分かる。食べ物屋さんも同じである。男性はいつもの所でいつもの物を食べたい。「大将、いつものね。」これが良い。女性は新しい店が出来ると興味が湧き、一度は入ってみたいと思う。この性差が大きい。食べ物屋さんは競争が激しいから、夫婦で行く場合、奥様が店を変えようということになるとそっちに行ってしまう。しかし床屋は一人で行くから潰れない。コロナも関係ないし、不景気も関係ない。食べ物屋さんとは違う。多少髪の毛が少なくなっても顔を剃ってもらいにお年寄りは通っている。バイクで走りながら、こんなに堅い仕事はないだろうと感じながら走っている。

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