もうコロナ騒ぎを3年やっていると、すっかり定着したものの一つに、「ウェビナー:Zoomセミナー」がある。先生方と直接会う事が出来なくなったが、勉強の意欲は落ちないので、すっかりウェビナーが定着してしまった。私なども今まで頑張っても月に2回程度の学会参加が限界だったが、今では月に多いと30本近くの講義を聞いている。そんな中、若い医者でとんでもないスピードで成長している先生に出会うことがある。2ヶ月前の講義と次元の違う話をどんどんする。天才とはこういう方を言うのだろうと思ってしまう。以前解剖でお世話になった医学部教授に、「ドイツの医学部に見学に行ったら、殆ど生徒が授業に出ていない。日本に比べて何と不真面目な生徒達だ。と思ってドイツの教授に聞いたら、『いえ、学生は何処かにいます。自分で勉強しています。自分でやってわからない生徒が聞きに来ます。だから優秀な生徒は授業には来ません。わからないことは聞きに来ますが、出来る生徒はキャンパスの何処か図書館にでもいるのでしょう。』と言われて、ビックリした。」という話を聞いた。日本は全員が同じ話を聞くのが当たり前になっているが、本来学びのスピードが極端に違うのだから、わからないときだけ先生の話を聞きに来るが正しいのかもしれない。時々患者でも、自分の病気だけ猛勉強して質問に来る方がいるが、「先生、○○の論文は見ていないのですか?」と言われ、こちらがドキッとしてしまう。学ぶことに関して学ぶ機会は均等に与えられるべきだと思うが、あとはほったらかしでいいと思ってしまう。出来る人の学ぶスピードはとてつもなく早い。自分で学んで出来ない人だけ、授業に出ればいいと思う。このコロナでそんな事がより明確になったと思う。教育は余り枠を強くしすぎないで、上手にゆるいところを作っておいて、飛び抜ける人の邪魔はしないで欲しいと思ってしまう。やがて飛び抜けた人が道を開くのだから・・・。
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