キーワード 心臓

最近の腰痛の原因は心臓?

ここ数日、「何となく腰が重く治らない。過食など悪いことはしていないのだが・・・。」と言う方が多い。昨日も80代の常連さんが全く同じ事を言ってきた。全身を調べると確かに胃腸の反応とは違う反応である。では何か、「冷え」である。足の脛やふくらはぎ、太腿の裏など血行不良に関わるところだけ硬い。まず身体は冷やされれば足の血管が収縮する。足に血が行かなければ心臓に対して、「もっと足に血を下さい。」という命令が…

歯周病と心臓病

我々業界に長くいると、歯周病と心臓病の関係は当たり前になってしまっている。抜歯した後で感染を起こし、心臓を悪くする。歯周病菌は多種多様なのでちょっとしたことで肺や血管、心臓に悪いことをする。最近は介護施設や入院中も昔では考えられないくらいに口腔ケアが凄い。棒の先にスポンジがついたもので食べれば口の中をゴシゴシやっている。とても良いことである。今日来た患者さんに突然、「知り合いで突然心臓が悪くなった…

透析患者の心臓痛

透析患者が左肩が痛くて治らないという。奥様が医学知識があり、「うちの母がひだりかたをいたがって、『病膏肓に入る(やまいこうこうにいる)』と言って、心臓病で死んだ。だからうちの人も膏肓を痛がっているから、危ないんじゃないか。」と言う。調べてみると膏肓ではなく、多少下の反応点で純粋に心臓の反応である。心臓の反応は出ているが、医者で調べても何ともないという。この心臓の反応(左の肩甲骨の下)が取れない理由…

心臓弁膜症と腰痛

ご紹介で年配の女性が来た。主訴は腰痛なのだが、話を聞きながら少し気になるところがあった。以前に心臓の弁膜症を指摘されてその後辛くないので、検査をしていないという。しかし何となく胸と背中は違和感を感じるという。以前、石原裕次郎や加藤茶が大動脈解離で話題になったが、特に加藤茶の場合の主訴は背中の痛みであった。我々のような鍼灸院も背中や腰が痛いと言われても、大きな病気が隠れている可能性を考えておかないと…

不安を煽る心臓の症状

中高年の女性で心臓の違和感を訴えてくる方は多い。心電図をとっても中々本人が不安がるほどの波形が出ないのが特徴だ。医者から心配ないと言われても納得しがたい。そんな時、携帯型の心電図が便利である。オムロンが携帯型の心電計を出している。これだけで十分とは思わないが、心電図を測定後、波形解析をしてくれる。おおよそ問題がないなどと表示されるようである。こういう機械があれば、心臓に症状がある時に手軽に測れる。…

腕と心臓の関係

ご婦人で心臓の症状を訴えてくる方は多い。心電図や超音波などで調べても異常がなく、甲状腺や他のホルモンもさして異常値が出ない。心臓の症状が続くのかと聞くとすぐ治るという。こういう方で一番多い理由は腕の使いすぎである。飲食や裁縫などの仕事で手を使わなければならない方は仕方がないが、腕の使いすぎで胸筋が硬くなってしまう。胸筋は呼吸に関わるのでうまく息が吸えなくなる。そうなると心臓は酸欠を補おうと少しの間…

心臓と胃と横隔膜

最近心臓の手術をした方が胸がまだ苦しいという。再検査をしようと思うのだが、胃薬を飲むと楽になるのでまだ医者には診てもらっていないという。この心臓と胃は密接な関係がある。心臓の症状と言えば「胸痛」だが、実は胃炎でも起こる。「胸やけ」というと胃の症状だが心臓でも起こる。結局両方疑わないとわからない。症状だけでは区別がつかない。だから心臓の症状でも胃薬で良くなることもあるし、逆もある。これは構造を見れば…

心臓病が多いタイプA

アメリカの循環器系学者M・フリードマンとR・ローゼンマンは、狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患になりやすい性格傾向を明らかにし、それを「タイプA行動パターン」と名付けた。 ○目標達成欲が強い。 ○目立ちたがり、出世欲が強い。 ○精神的・肉体的に著しく過敏である。 ○仕事を遂行しようとする欲求を強く、かつ持続的に持っている。 ○几帳面で責任感が強い。 ○せっかちである。 ○攻撃的で競争心が極めて旺盛であ…

心臓と嫁の関係

解剖を勉強していると内蔵の位置関係が人間関係と似ているなぁと感じる事がある。例えば心臓だが、こぶし大の大きさで縦隔(「じゅうかく」と読む。縦に隔てられたところに入っているという意味。)の中に入っていて、前面は胸骨という骨、左右は肺、後は食道、その後は背骨、下は横隔膜、その下は胃と前後左右上下を囲まれてまるでお嫁さんのようだ。上には伸びられないし、左右に大きくなろうとすると肺が小さくなり困る。後に大…

元気なお年寄りの特徴

以前ブログで、「年を取って元気に生きる方法」を書いた。体重や胃腸、糖尿病に鼻炎、噛み合わせなどの記事を書いたが、実際当院におみえになったてるお年寄りには特徴がある。 心臓が悪くない 胃腸が強い 太腿が太い 皮下脂肪が豊か などは共通項のように思う。まず心臓病があるとやはりない方とは寿命は違う。次に胃腸であるが、胃弱で太れないと皮下脂肪もつかず、よく呼吸器などを患っている。次に太腿が太いというのは、…

不眠症と首のこり-2

患者さんの中には不眠症を訴えてくる方は多い。 以前から記事は色々と書いているが、今回は「首のこり」との関係を書いてみたい。 まず下の図には3ヶ所の反応点を示した。 「目の疲れ」は目を動かす時にこの部分の筋肉が連動してしまうことにより、目を酷使するとここの筋肉が硬くなり、目の焦点が合わせにくくなるので、書類を読み続けることを嫌がり、すぐに飽きてしまう。 「鼻炎の反応点」は当院ではEAT(Bスポット療…

一気に治す

患者さんにも癖があり、「肩も肘も痛いけど今回は肩が良くなればいいや」と言って、肩の治療が終わると来なくなる方が結構いる。ご自分の中におそらく基準や考えがあって、それに基づいて治療を調整している。 そういう方を診る度話を聞く度に、「一気に治せば良いのに・・・」と思ってしまう。肘をそのままにしておけば、肩は良くなったかもしれないが、そんなに遠くない将来必ず肘痛を訴えてくる。それをほったらかしにすればま…

医療連携

昨日来た患者は2年ほど前に心筋梗塞をやり、その後精神的にもやられてしまい、薬を飲んでも治らず、最近は腰まで痛くなったのでペインクリニックで注射を打っているがあまり効かないという。 薬を見たら15種類ぐらい出ていてさすがに本人も、「なんか多いいんじゃないかなぁ」と感じていたという。 心筋梗塞の前は高脂血症や尿酸の治療を内科でしていたが、心臓のステントを入れる話になり、循環器からも薬が出ている。これは…

身体の中の人間関係

以前ブログで、「心臓と嫁の関係」を書いた。心臓を嫁に例え、「死ぬまで休むことをゆるされず、前は骨、後ろは食道、横は肺、下は横隔膜、狭いなかで働きづめ、しかし晩年人大きく(心肥大)なる」と書いた。今日来た方も普段は下半身のコリなのだが、あまりに下半身ばかりやっていると上半身がすねると思い、腕を診たらかなり硬い。本人に聞いたら、「最近は首の調子が悪く後ろを向けない」と言う。これはいいタイミングで腕を診…

手術のおまけ

常連さんが不整脈で、アブレーションという治療を受けた。 アブレーションはあまり聞いたことがないだろうが、不整脈の治療で、足の付け根からカテーテルを入れ、その先端から高周波出して悪い部分の細胞を凝固壊死さてしまう治療である。 多少の再発率はあるものの、心房細動は1回のアブレーションで約80%の患者さんが治る。 その患者さんは心臓の働きが悪かったので、左首から体外式のペースメーカーを一時的に入れたとい…

主治医がいないと・・・

今日来た方は「がん」「骨粗鬆症」「泌尿器疾患」「胃腸炎」と色々と病気が多い。がんは大学病院で診てもらい治療は終了している。骨粗鬆症は整形で診てもらい、カルシウムなどのコントロールがうまくいかず、泌尿器に結石の問題など起こると大きい病院にまわされる。泌尿器の問題が治まれば、また整形に戻る。胃腸は今まで、大学病院で診てもらっていたが通いきれず、町医者に同じ薬を出してもらっていると言う。この話を聞きなが…

改装工事を見ながら感じたこと

5月末から院内耐震工事が始まり、皆様にはご不自由をおかけしてしまいました。 現場の大工さんの話を聞きながら感じたことがあります。 耐震工事では構造的に弱い窓ガラスを外し、新たに柱を建て、耐力壁で補強をします。 窓ガラスを外してみたら、経年劣化と雨漏り、シロアリで一部柱に弱いところがありました。 それを見ながら、「いまやって本当に良かった」と思いました。 外からは中の状態が分かりません。 開けてみて…

股関節人工関節について

昨年度から急に股関節の患者が増えた。私自身が股関節に特化した専門家ではないので、知り合いの先生を紹介し、そのうち4人が人工関節の手術を受けた。以前から、股関節の術後は殆ど患者が来ないので、リハビリに関してのブログが殆どない。酷い方になると股関節人工関節の術後、別件でおみえになった方に、「もうどれくらい経ちますか?」と聞くと、「何が?」「え、手術ですよ。」「あ、それね。半年かしら?」と答える。それぐ…

口腔内総まとめ

私は歯医者ではないので歯科領域の専門の話は出来ませんが、普段の臨床で気になっている口腔内の話をします。 顎関節と首のゆがみ-これは何度も書いていますが、首が辛い患者さんの治療をした後、歯医者に行かれると簡単に首の筋肉の状態が変わってしまいます。これは首の筋肉の支配権を歯が持っていることを意味します。もっと正確に言うと、「噛み合わせが首の筋肉に影響を与える」という事です。最近は首のどこが硬いと噛み合…

喘息総まとめ

このブログではあまり喘息に関して一般的なことや専門的なことは書かず、意外と知られていない「喘息と全身の関係」という視点で過去のブログから少しまとめてみたいと思います。 「不眠症」「寝違い」「喉の痛み(喘息)」の反応点は同じ場所-これは喘息患者は首と肩の間によく反応(筋肉が硬くなる)が出るのですが、この場所は不眠や寝違いでも硬くなる場所です。ですから喘息を長引かしてしまうと、不眠や寝違いを誘発してし…