キーワード 心臓

身体は形が大事

長年治療をしていると「臓器の形」がとても気になる。腎臓や肺、肝臓なども形が大事で変形していれば、奇形や腫瘍、がんを疑う。1番わかりやすい話は「耳」で先天的に耳のない患者の「耳介形成術」はその形によって聞こえる能力が天と地ほど違うという。音を拾って増幅するのは形で決まってしまう。高名な先生に手術を頼むと数百万から数千万円という話を聞く。患者が子供の場合、その子の人生にも関わる話なので親にとっては高額…

身体が無抵抗

常連さんが激務で今まで何度かヘルペスをやっている。そんな状態が続くと突発性難聴や心臓が苦しくなったり、やっかいなことがあるので、出来るだけ無理をしないように指導している。前回診た時に珍しく下半身にこりがあったが、酷くなかったので気にも留めなかった。しかし今日診たらこりがなくなっている。よく言えば下半身のこりがなくなったわけだが、ほぐれたわけではなくふぬけになってしまった。これは「身体が無抵抗」にな…

大腸大改造計画

今日来た新米ママはライオンタイプなのに足が冷えるという。お腹を診たらかなり長患いの便秘症である。おそらく高校生ぐらいからずーっと続いているのであろう。話を聞いたら、「薬を飲まないと3日も出ない。コーラックなどを飲めば出るが、お腹が痛い。弱い薬は錠数が増えてしまう。」と言う。今は若いからいいが、こういう便秘症の方がどうなるかというと、まず足の血行不良で冷えは当然、浮腫も出る。次に腹圧が高いので心臓に…

病気は単発ではない

人が亡くなるのは昔は、「脳卒中」「心臓病」「がん」の順番だった。最近は「がん」が断トツである。結局、「免疫」か「血管」の問題であることが分かる。もちろん免疫もいい状態を保てれば、血管は年齢なりになるが、糖尿病や高脂血症があるようでは血管は持たず、短命になってしまう。最近は「慢性炎症」という言葉で、寿命に関する論文が多いが、多くの方が、「病気は単発」と思っている。例えば糖尿病、少し血糖値が下がればも…

五十肩まとめ

何故か最近は五十肩が多い。以前から何度もブログは書いているが、同じ質問ばかり来るので少しまとめてみたい。 「突然痛くなったのですが・・・」-殆どの方は突然発症します。徐々に痛くなったという声をほとんど聞きません。コップに水を入れ、器を越えた途端こぼれるような感じで起こります。 「レントゲンは必要でしょうか?」-必要です。石灰化などがあると肩関節に注射をして頂く場合がよくあります。比べると初期に注射…

煙草と胃炎

これは大分前の話しだが、30才ぐらいで開業して何とか軌道に乗せたくて神頼みをした。ただお願いするだけではダメだろうと思い、当時出来なかった禁煙をしますからという願かけをしてお願いをした。止めてみてすぐに体調の変化に気がついた。当時は遅い時間まで仕事をしていたので、数ヶ月に一度は胃炎を起こしていて、まぁこんなものだろうと思っていたが、煙草を止めてからは全く胃炎が起こらない。煙草が肺に悪い事をするのは…

調べれば調べるだけ難病が出てくる

インターネットの発達と共に、患者が自分で色々と病気を調べられるようになった。気になる症状を入れるだけで病態から治療法、何処の病院がいいかまで簡単に調べられる。しかし我々から見ると少し困った事がある。それは、「調べれば調べるだけ難病が出てくる」ということである。例えば簡単な風邪なら、「安静、葛根湯」程度で書くことがない。しかし咳が止まらず調べ出すと肺がんまで行ってしまう。もちろん肺がんのケースはある…

すべて腸で説明できる

今日久しぶりに来たお年寄りは90才で、もう30年診ている。今まで大病をしたことがなく、多少の腰痛もほぼ1回の治療で良くなる。だからおみえになるのは年1-2回程度。「最近フラフラよろけて、立ったり座ったりもしんどい。何が悪いのかわからないが、まず診て欲しい。」というので話を聞いたら、最近少し便秘が酷いという。今までは2-3日毎に出ていたのが、最近は7-10日程出ないという。それは大変だと言うことでお…

患者さんの不安は情報不足が原因

常連さんが今回、股関節の人工関節置換術を受けることなった。この方は2年ほど前から腰痛が悪化し、今までのように治療しても楽にならなくなり、これは一度調べてくださいということで検査の結果、中等度の変形性股関節症がわかった。本人は何とか手術をしない方向で考えていて、私の「大丈夫です。手術しなくても何とかします。」という言葉を期待していたようだが、痛みが段々酷くなるにつれ、私が「これは手術以外方法がありま…

ゴルフをするとこうなる

私自身ゴルフをやったことはないが、ゴルフで体を壊した方を診るのは専門である。以前、ゴルフで負担のかかるところはどなたも同じを書いたが、上手な方程同じ筋肉しか使わない。この安定した筋肉の使い方というのは、おそらくボールが真っ直ぐ飛んだり、飛距離なども調整できるのであろう。慣れていない方程筋肉の使い方がバラバラなので、ボールが何処へ飛んでいくかは分からない。当然スコアも良くないと思う。慣れた方でも少し…

猫背と内臓とたすき

常連さんがゴルフをしていてコーチから、「大分猫背です。すこしゴムでも使って胸を張るようにするといいです。」と言われたという。猫背に関しては面白い話がある。ある方が仕事をしながら段々猫背になり、気になり医者で調べてもらったら喉頭がんが見つかったという。無事手術も終わったら、猫背が治っていたという。これは人間の身体の特徴で、「具合の悪い所を縮めようとする」事による。胃が悪ければエビみたいに身体を丸めて…

右肩を治すために肝臓を揉む?

最近は超音波診断の勉強ばかりで、今までなら肩を治すために肩関節周辺の筋肉しか診なかったのに、内蔵も肩関節の動きに関わっていることがわかり、肝臓をいじってみようという気持ちになってきた。実際問題、肝臓を揉むといってもお腹に指を突っ込んでゴリゴリいじるわけではない。 肝臓というのは横隔膜の右側のすぐ下にあり、呼吸を整えて肋骨や横隔膜の動きを改善するだけで肝臓の動きが変わる。腹筋(腹直筋、内腹斜筋、外腹…

漏斗胸(ろうときょう)について

漏斗胸(ろうときょう)は聞き慣れない言葉でしょうが、胸の骨の一部が陥没している病気をいい、肋軟骨の変形が原因と言われています。下図の写真はCTで心臓の高さで切ったものですが、胸が大きく陥没しているのが分かると思います。初めに気づくのは乳幼児ですが、小学校、中学校に入ってから検診で指摘されることもあります。漏斗胸は男の子に多く、中には兄弟で発症する人もいますし、親子で見られる場合もあります。ある程度…

カッとすると頭痛が起こる

常連さんが、「カッとすると頭痛が起こる」と言って同じ症状でここ数回来ている。話を聞くとどうも仕事がらみで、同僚に対して納得がいかないことがあるとカッとして頭痛が起こると言う。気持ちは分かるが、頭痛薬が効かず鍼治療をしなければいけない程だから、少し考えた方がいい。以前私も病院勤務時代に気が短く、気に食わないことがあると同じようなことがあり、我々の場合は極端に技術が落ち、それを患者から指摘されて、「こ…

触らない治療

最近は病気の説明ばかりで患者に触らないうちに時間が来てしまうことが多い。 「乳がんの治療をしていて最近は鬱病っぽいのですが、どうしたら良いでしょうか?」 「中々やる気がなく休職中で飲み薬に効果を感じないのですが、どうしたら良いでしょうか?」 「よそで腰に鍼を打ってもらって7割は治ったのですが、残り3割がどうやっても取れません。」 「足の付け根が痛く、医者に言うと酷くなってから手術としか言われないの…

自分の身体のことは分からない

最近常連の社長が、「今日は何処が辛いですか?」と聞くと、「んまぁ、ちょっとやってくれる。」と言って自分の辛いところを言わない。いつものように治療が始まれば私は、「何ですかこの腰・・・。」とか、「首が何ともない。ヤダモン君もない。」などと感じたことをしゃべりまくる。社長はおとなしく聞いていて、「ふーん、そうか。そんなに腰は悪くないんだなぁ・・・。」とか、「心臓もゆとりがあるのだなぁ。」と一人言を言い…

寝ながらスマホの弊害

骨折のリハビリをやっていてほぼ終了した常連さんが突然、左の腕と肩が辛いという。調べてみると確かに左の腕のこりが酷い。こういう事は自然発生的には起こらないから、何をしたのか聞いたら、何もしていないという。2週間前も酷く、鍼をしたが治療が効かなかったか、新たに負担をかけなければこういう硬さは出来ない。原因をひつこく聞いたら、「寝ながらスマホを見ていましたが関係あります?」と聞くので、「おおありです。」…

やがてはネットワーク治療が主流

ブログでは何度も書いているが、病気を縦割りで診ると答えの出ない場合が多い。 首の痛み一つ取っても、病院ではレントゲンを撮り、問題がないと痛み止めで終わり。 良くなれば良いが、良くならないと次にどこへ行って良いか分からない。 余りごねると、「心療内科を受診してみては・・・。」と言われてしまう。 我々から診ると首の痛みの原因は、「腕のこり」「噛み合わせ」「鼻炎」「眼の疲れ」「肋骨のゆがみ」「喉痛み」「…

難聴と鼻炎

今日来た方は耳の聞こえが悪いのですぐに耳鼻科に行ったという。我々の感覚では耳鼻科は早ければ早いほどいい。頭痛ぐらいなら少し様子を見てということになるだろうが、難聴や耳鳴り、眩暈などは早く処置をしなければ困る場合がある。そして耳鼻科では何故か鼻を診てもらって水抜き剤が出たと言う。そして1週間後にまた来て下さいと言われたという。この話を聞いて少し不親切だなぁと思った。まず難聴の原因であるが昔、中耳炎を…