キーワード 心臓

「眩暈」「立ちくらみ」「動悸」で耳鼻科受診の話

常連さんのご主人が、「最近、眩暈、立ちくらみ、動悸が起こる。すーっと立った時に良く起こる。動悸は5秒程度なのだが心配で頭のCT・MRI、心臓まで調べたが、何も出ない。」と言う。「それは耳鼻科に行くんです。」「え、耳鼻科?」「はい、立って起こる動悸は首の動脈が硬いか、鼻炎持ちです。おそらく耳にも影響しているのでしょう。急に立って心臓は血液を脳に送らなければならないのに、鼻炎や耳の調子が悪いと、眩暈、…

剥離骨折と肋骨骨折

常連さんが今年の初めに転んで足を痛めたという。話を聞いたら、「転んですぐ足のレントゲンとCTを撮ったが医者が患部を触りもせず、『大丈夫です。』と言われ、そのあと数日してから足の指に痛みが出て、どうもおかしいので先生に、『ここが痛いんです。ここです。』と言ったら、そこを詳しくレントゲンで撮って、剥離骨折がわかったという。それから少しして今度は左胸が痛くなったので、近医に行ったら『CTまで撮っているの…

夜間頻尿

50-60代の男性で時々、夜間頻尿の方が来る。夜間頻尿の原因は心臓病や前立腺肥大症、腎臓病などだが、そこは大丈夫で薬が効かない方達がくる。我々はそういう場合に鍼灸や温熱、健康食品などでいくつか治療法を持っている。まず鍼灸であるが、図の赤い点に鍼を打つ。前立腺肥大症の方などにはとてもよく効く。但し「鍼をやってもらった日はおしっこがスッキリ出て夜中起きなかった。しかし2-3日しか持たない。せめて4-5…

神経の興奮について

最近通われている患者さんで肩の痛みが1年半も続いている方がいる。 あまりに治らないので医者が肩の関節鏡を2回やったが、原因がわからずその後も痛みは続いていると言う。 注射をしても良くならないので、PT(理学療法士)にまわされたそうだが、痛みが強くリハも出来ないと言う。 まず始めにこういう場合はどう考え、どこから手をつけたらいいのであろうか。 それは「神経の興奮」と考え、「末端から治療」するのである…

新型コロナウィルスと生活習慣病

東京ももう少しで緊急事態宣言が治まりそうである。最近の研究ではこのウィルスは肺炎を起こすと思っていたら、「血管炎」の方が重大なことが分かってきた。最近はコロナとの関係も言われ始めている。血管炎と言えば川崎病が有名である。川崎病は川崎教授が発見した原因不明の子供の血管炎である。眼や舌が真っ赤になるのでわかりやすい。新型コロナウィルスが原因はわからないが血管炎を起こすとなると、今年の冬に来そうな第2波…

乳酸菌の飲み方

常連さんが、「乳酸菌をいつも水で飲んでいます。」と言った。我々からしてみると唾液と混ぜて飴のように口の中で舐めて溶かすようにして戴くと効果が高い。まず口の中で溶かせば口腔内粘膜からの吸収で早い。ゴクンと飲んでしまうと胃にいって分解され、小腸で吸収、肝臓から心臓に行ってようやく全身を回る。そして唾液というのはとても多くの効用がある。抗菌作用に胃腸の運動促進、粘膜保護や発生、歯周病予防や若返りの作用も…

どうもまず疑う性格が治らない

治療の世界に身を置いて40年経つが、どうもまず疑う性格が治らない。 これは大分昔の話だが、大きな企業の社長が、「仕事柄どうしても病気になれない。どうしたら良いのか?」と言われ、当時はある有名病院における人間ドックによる検査が、一番精密だと言われていたのでそこを薦めた。 検査ではたいして異常は見つからず、社長はやれやれといった感じだったが、それから数年後に脳出血を起こした。 こちらにしても青天の霹靂…

何故いつも右側から治療するのですか?

今日来た方が、「何故いつも右側から治療するのですか?私の辛いのは首なのにどうして何時も右腕から診るのですか?」と聞いてきた。これは中々良い質問である。これには理由が2つあって、一つ目は首の痛みの原因が首になく、周りの環境に左右されるから腕を診ているのである。腕が硬くなるのは「ストレス」か「使い過ぎ」なので、片腕だけなら使い過ぎだし、両腕のこりならストレスとわかる。腕の硬さを診るだけである程度首の状…

カーレースと経営判断

常連さんが趣味でカーレースを楽しんだ。そのあとから何となく集中力がないので来たという。身体を診ると前腕のこりが過去最悪。どれだけ腕を使うのか聞いたら、ハンドルは重いし、過緊張だったそうなので原因がわかった。以前から「腕と太腿は自覚症状が出ない」と言っているが、まさにその通りである。こういう場合、以前「身体のこりと社長の判断」で書いたが、物事を短絡的に考えい集中力などなくなってしまう。肩こりは異常だ…

「何もしていないのに・・・。」と言う方へ

仕事柄、「○○がこんなに悪くなっています。何をしたのですか?」と聞くと、「何もしていないのに・・・。」という答えがよく返ってくる。 ご本人は何もしていないかもしれないが、身体の中では凄いことが起こっていて、その一部を紹介したい。 まず細胞には寿命があって、壊しながら新しいものを作っいく。 赤血球の寿命は約120日間。 胃粘膜構成細胞の平均寿命は,表層上皮細胞が2-3日、幽門腺細胞が14-20日。 …

LINE健康法

最近はLINEを使って数十名の患者さんとよくやり取りをしている。 腰痛の方、鬱病の方、喘息の方、減量の方、免疫不全やがんの方と病気は様々である。 送られてくる内容は食事の内容や今の体調、医者に行って言われた事や、身内の相談、突然の痛みや眠れないなど多岐に渡る。 その都度、必要に応じて返信はしているが、よく感じるのは当たり前が当たり前でないということである。 朝普通に目が覚めて、布団から起きれて、ご…

足を引っ張る足か、助ける足か

花屋さんが冷え性で困っている。仕事柄、売り場の温度を上げるわけにもいかず、床は当然コンクリートなので冷えが上がる。 朝晩は風呂で発汗をしているのだが、忙しい日中は中々、冷え性に対して手を打てない。 以前から紹介しているパナソニックのスチームフットスパも、買ったものの使っていない。 そこで身体の特徴を一つお話した。 「仕事柄、足が冷えるのは仕方がないとして、折角朝晩の発汗が習慣化したのですから、昼の…

パジャマと膝の水

常連さんが膝が治らないという。膝の症状は最終的にはタルクを使う話は以前に書いた。2-3回治らないと言われると、「じゃ今日はタルクを使いましょう。」と、普段のパジャマから短パンに履き替えてもらって膝を診たらビックリ。お皿の周りが腫れている。「水じゃないですか?何時からこんなになっていたのですか?」「私も膝をマジマジ見ないのでわかりませんでした。言われてみれば腫れていますね。」「これはちゃんと調べて下…

耳の病気と顎関節

常連さんが耳の調子が悪いという。話を聞いてみると以前も調子が悪いことがあり、近くの耳鼻科で治してもらったという。前回の時と同じ処方が出て、「耳の病気(難聴、眩暈)は時間との勝負です。発症して早ければ早いほどいい。症状が出た次の瞬間に耳鼻科にいるぐらいがいい。中々こういう事は世間には伝わっていなくて、耳鼻科にいくと、『どうしてもっと早く来なかった。早くくれば治ったのに・・・。』と言われてしまう。そし…

身体の貯金

常連さんが病気の治療ではなく、予防で通っている。EAT(Bスポット療法)に鼻うがい、マウスピース、口腔ケアに減量、適度な身体のメンテに医療情報収集、今日身体を診たら少し踵が痛いというので、feet inを紹介した。これで中敷きも出来、乳酸菌も飲むという。どこまで身体の貯金を増やすのかと思うが、この医療格差は大きい。この方には「人が死ぬのは1位ががん、2番3番が脳や心臓の血管、4位が肺炎、後は不慮の…

病気の数値化について

長年仕事をしていると、感覚器の異常を訴えてくる方がいる。 そういう方に限って殆ど検査をしていない。 また検査があることを知らない。 例えば鞭打ちの後遺症などで匂いがわからなかったり味を感じない場合、今は嗅覚検査や味覚検査がある。 昔なら臭いがわからず腐ったもの平気で人に出したり食べたり、お茶とコーヒーの区別がつかなかったり、味がわからず何を食べても砂を噛むように感じたり、患者の主観しか判断方法がな…

坐骨神経痛-朝が辛く、痛む場所が変わる話

季節柄、坐骨神経痛の方は多い。ある程度数を診ていると皆言う事が同じである。「朝起きて少し経つといいのですが、起きたときが一番ダメです。夕方は楽です。朝辛いので仕事を休もうと思うと午後は楽になってしまいます。」「一昨日は痛む場所が太腿だったのに、今日はその外側が痛く、痛む場所が毎日コロコロ変わるのです。」この2つはよく聞く内容である。まず朝が痛いというのは腰痛の一つの特長である。寝ている間は心臓を無…

最高の治療について

仕事柄、過緊張の患者さんが多い。うちに来て、「絶好調です。」と言う人はまずいない。過緊張ということは交感神経優位で心臓は高鳴り、末端は血行不良、胃腸は動かない。最高の治療というのはこの交感神経優位を副交感神経優位に変える事である。副交感神経優位になれば手足が温かく、心臓はゆっくりになり、眠くなって、胃が動き出す。だから治療中に居眠りが出て、治療後は喉が渇き、トイレに行って出すものをだしスッキリして…

ネットワーク論その1

前回メルマガ配信で、「一つ病気をしたら他にも何かあると疑え」を書いた。 思いのほか反響があり、もう少し詳しく聞きたいと言う。 この話は身体の中のネットワーク論になってしまう。 いくつかはブログの中に書いてあるが少しまとめてみたい。 「坐骨神経痛と胆嚢炎」 ブログの中に「坐骨神経痛の治療の目安は8回」と書いてある。これを読んだ患者さんが、「私のは長患いですから多少の回数はともかく、是非よろしくお願い…

「先生大変です。すごく悪いみたい。」

常連さんが検査報告を持ってきて、「大変です。色々書いてある。何か悪いみたい。」と言う。 報告書を読んでみたら、下記のように書いてあった。尚、下記の内容に関しては本人の許可を頂いております。 【所見】 両側肺尖部に胸膜に接する不整形の陰影が見られ、線維性瘢痕と思われます。 右上葉に石灰化、縦隔リンパ節の石灰化が見られます。陳旧性(ちんきゅうせい)結核と思われます。 肝嚢胞が見られます。 頚部正中皮下…