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股関節痛と筋トレ

以前常連さんから、「股関節症のブログが少ない」と言われてブログを書いた。手術の成功率が上がり、注射などもあり、あまり我々の出番がない。スポーツ選手はよく股関節や鼠径を傷めるが、専門の所に通っている。一般の患者さんが股関節を痛めるとスポーツ専門の所に行く方は少なく、病院で理学療法士に指導をもらう。そこで言われるのが、「プールで歩行訓練」「筋トレ」「減量」である。股関節に痛みがある場合は歩行訓練を水中…

筋トレだけで治らない?

股関節を痛めている方に以前、「プールで筋トレをすれば大丈夫です」と言ったが、実行した方から、「先生に言われたとおり、プールで筋トレを真面目にやって筋肉はついたが、股関節が良くならない」と苦情をもらったことがあった。正確に言うと、股関節を治すために必要な事は3つある。「筋肉をつける」「筋肉をほぐす」「関節を滑らかにする」だが、この「筋肉をつける」だけは我々が出来ない。他の2つの「筋肉をほぐす」「関節…

筋トレを始めようと思うのですが・・・

すこし難しい首の症状で通っている常連さんが、1年ぐらい治療しておおよそ7-8割楽になった。残りの治療は難しいが本人が、「筋トレを始めようと思うのですが・・・」と言うので、「それは良い。是非トレーナーをつけて下さい。」と指導した。首肩の筋トレは我流では難しくやはりプロの指導がいる。今まで何人かプロのパーソナルトレーナーをつけて首肩の症状が改善した方達を見てきたので、折角やるならそこまでやった方がいい…

また来た筋トレでぎっくり腰

以前から、何故か同じ病気の方が続けてくる。まるで伝染病のようである。昨日に続き、今日来た常連さんはぎっくり腰で歩くのがやっとである。何をしたか聞いたら、「特別には何もやっていない。」と言う。太腿を診ると真ん中に大きなしこりがある。これは少し気合いを入れて、階段を上り下りしたことを意味する。聞いたら、「多少したかもしれない。」と言う。次に太腿の外側が硬い。これは少し蹴るように力を入れていたことを意味…

ほんの少しの甘い物、古傷、筋トレしすぎ

常連のご隠居さんがすこぶる健康的な生活をしている。3食を2食にし、夜は早く寝て、早朝から散歩にジム、水泳と余念がない。しかしどういうわけか右坐骨神経痛が治らないという。以前この方は甘い物取りすぎで腰痛を指摘していたので、甘い物(特に食後のデザート)に関しては大分セーブしている。身体を診ると、ほんの少しだけ甘い物を食べている。左腰を診ると古傷が反応していて、足まで硬い。太腿を診ると筋肉痛がある。「ジ…

筋トレと肥満

常連さんが健康診断で肥満と言われたという。この方は筋トレ頑張ってかなり脂肪を減らし、筋肉量が増えたのに肥満と言われてしまったという。肥満を図るのにBMIという指標を使う。体重を身長の2乗で割るのだが、この数字が上がってしまうと肥満ということになってしまう。食事の量が同じで脂肪が減っても、相対的に筋肉が増えて体重増加になれば肥満である。逆に食事制限をせずに動かず筋肉量が減れば、減量したことになってし…

腹筋の筋トレと炭酸水

常連さんが腹筋の筋トレをした後でゲップが続くのでどうしたら良いかと言う。これだけの話だと何が原因だかわからない。自律神経が絡むのか、腹圧なのか、胃が動くのか、ある程度の想像は出来るが原因の確定が出来ない。しかし対策はある。この患者さんには炭酸水を飲みなさいと指導した。理由は簡単で、炭酸水には胃をよくする作用がある。日本のある場所で湧き水の中に炭酸が入っている地域の胃病の発症率は低いという。食べ過ぎ…

膝の後ろの痛みと筋トレ

前回、筋トレをしても治らない膝の話を書いた。今日また同じようなケースで、膝の後ろが痛いから筋トレを頑張りたいというおばあちゃんが来た。我々から診ると膝の後ろは坐骨神経で膝の筋肉の支配は大腿神経。似てるが神経の系統が違う。膝の後ろは腰から治せば良いので、坐骨神経痛の治療をする。膝自体を治すのに太腿が弱ければ鍛えるので筋トレは合っている。しかし膝の後ろを治すのに筋トレは間違っている。ややこしい話だが、…

筋トレをしても治らない膝

ご紹介で膝が治らないという方が来ている。話を聞くとジムなどに行って膝が辛いというと必ず、「では太腿を鍛えましょう。」と言われるという。しかし通って真面目にやればやるだけ、膝が痛くなって終いには通わなくなってしまったという。そして治療院にもいくつか行ったが効果がないので、紹介されてきたという。太腿を診るとガチガチで何とも10年近く頑張ってきた歴史を感じる。以前、治療家とトレーナーの違いで書いたが、マ…

筋トレとがん治療

前回、がんは粘膜の問題と書いたが、もう少しわかりやすく説明して欲しいとの問いがあったので説明します。我々から見ると筋トレは家で例えれば壁を鍛えているようなものである。見た目はバリバリでいかにも丈夫そうに見える。多少の台風にはびくともしない感じである。しかし屋根が少し雨漏りする。いくら壁を鍛えても、屋根をいじらない限り雨は漏る。粘膜を鍛えるというのは屋根を万全にすることに似ている。壁はそのままでも、…

筋トレの痛みに耐えると筋肉がつく?

普段あまりジムなどに通わない方が、筋トレに精を出しているという。しかしここ数週間膝が痛く医者に行ったら、「その痛みを乗り越えると筋肉がつく。」と言われ、トレーニングを続けたが、益々おかしいので来たという。足を診たら、完全に筋肉痛である。今までは週に1度だけ通っていたのを2回にして頑張っている。見事なまでに太腿を使っている。以前に何度も書いているが、膝痛は単独では起こりにくい。大腿四頭筋の緊張で起こ…

指の筋トレに関して

頸椎を痛めた方で指に力が入らない方は多い。以前、頸椎椎間板ヘルニアで書いたが指の筋力は簡単に回復しない。そのため地道な筋トレが必要である。しかしやり過ぎるとすぐに辛くなり、さじ加減が中々難しい。そんな時少しでも指を楽にするものがある。「指ローラー」である。本来は別の目的で開発されたようだが、中々これが効く。時間のある時にコロコロとやるだけて楽になる。少し余裕のある方は指の筋トレマシーンがある。色々…

筋トレとダメージ

以前、ボディビルをやっていた方が、トレーニングのあとに筋肉痛を味わわないとやった気がしないと言っていた。当時はそんなものかと聞いていたが、よく考えるとそれは筋肉にダメージを与えているだけではないだろうかと考えるようになった。筋トレのあと、筋力アップが図れれば筋トレだが、痛みに耐えることこそが筋トレの極意のような考え方の方が結構いる。1番わかりやすいのがスクワットである。今までに突然始めて体を壊した…

完治希望と壊れた器

前回の肘痛のブログは、「痛くないことと治ったことは別なのですね。」という反響が多かった。患者心理に「完治した」と思いたい気持ちは分かるが、我々から見ると、1度傷ついた身体は「壊れた器」である。例えば私が去年、脊柱管狭窄症を患いお陰様で95%程(研究のため完治させず、何かの実験用に残してある)は治っているが、治ったのだから、何をしてもいいとは思ってはいない。それは一度身体が壊れたからである。無理をす…

どこまで治りたいの?

最近、当院の常連さんが4人股関節の置換術をした。皆さんリハが順調でやれやれだが、以前同じ手術をした人が、体調が良く少し運動をしたいと自分で筋トレをして、股関節を痛めた事があった。以前も股関節の手術成績が良い事は書いたが、それはあくまで日常生活に支障がないレベルであり、手術した全員がマラソンなどの運動をやっていいという事にはならない。もしやりたいという希望があるなら、専門の理学療法士に指導を頂き、そ…

筋肉を鍛えると痛めるについて

右股関節の手術をした方が、同じ側の太腿の後ろが痛いという。調べてみると筋肉痛を起こしている。よくボディビルなどの筋トレをしている方で、「筋肉を鍛えて少し痛みが出ないと鍛えた気にならない」と言うが、それは「鍛えている」のではなく、「痛めている」のである。ここは実は微妙で、今日来た方に話を聞いたら、「太腿を鍛えようとして、いつもは3000-4000歩歩くのだが、ここ数日7000歩とか-10000歩を越…

お尻と脚を痩せたい

常連の看護師が年頃なのか、お尻と脚が気になり、痩せたいという。気持ちは分かるがただ体重を落とせば良いというものでもない。ではどうしたら良いのか箇条書きにしたい。 医者に頼んでお尻と脚のMRIを撮ってもらう 断面を診て筋肉の問題なのか脂肪の問題なのかを調べる 筋肉であれば筋トレをやる 脂肪の問題の場合は少し複雑で、まず婦人科で女性ホルモンの値を調べ問題がないかを確認する。次に甲状腺のホルモンを調べる…

棘から包丁へ

以前から、「病気というのは身体に棘が刺さったようなもので我々には棘が見える」という話はしている。 しかし中々この話の真意が伝わらないので、最近は「棘を包丁」に変えてしゃべっている。 「あなたの膝の痛みは太腿に包丁が刺さっているようなものです。僕らは治療家ですから包丁が見えますが、皆さんには見えません。包丁が刺さっているのに、『薬を色々と替えたけど痛みが取れない』とか、『塗り薬も効かない』『膝を温め…

神経の修復スピードについて

股関節を手術した方が順調に回復していたが、少し筋トレをしたらお尻に痛みが出て不安に思い、手術した先生に診てもらったら、「全く問題はありません。」と言われたという。これは我々はよく経験する事で、「皮膚や骨はすぐ治るが、筋肉は治りが少し遅い。神経となると治すのに年の単位かかる。」というのが暗黙の了解としてある。病院勤務時代に指の形成術を受けた方が、かなり長い期間痛がり、医者にいつも文句を言っていた。「…