キーワード 腹圧

腹圧対策

細身の女性で腹圧が下がらない方がいる。病院で超音波診断やその他検査をしても何も引っかからないという。お腹を触ると確かに張っている。便の量も少ないという。こういう場合、まずは便通を整えるためにアローゼン(下剤)を使う。次に腸にガスが発生しているので、ガスコンなどのガス抜き剤、次に乳酸菌の種類を変えるか、増やすか、後チェックしなければならないのは甲状腺である。時々甲状腺の異常で便秘が出る。ここまでやっ…

がんとインフルエンザ、ぎっくり腰に腹圧の話

胃がんをやった方が肺に影があるので、精密検査を受けた。問題はなかったが、子供の頃から小児喘息の既往歴があり、肺はそんなに強くはない。少し前にインフルエンザが流行った頃もらって、高熱を出した。その後ぎっくり腰をやったので、踏んだり蹴ったりである。しかし我々から診ると小児喘息などで粘膜や胃腸が弱いから、がんを起こしやすいわけだ。ぎっくり腰も調べてみると腹圧が異常に髙い。腰の治療より腹圧を下げなくてはと…

側弯症と腹圧

10才の子が側弯症で通っている。1年ぶりの治療で去年と比べて曲がり方がひどくなったという。身体を調べてみたら、腹圧が異常に高い。これでは便秘だろうと思って聞いたら、時々しか出ないという。側弯症から便秘になったのか、便秘から側弯症になったのか不明だが、お腹は治さないといけない。生理も不順で、視力低下、頭痛、腰痛、肩こり、集中力低下と色々症状がある。足のハムストリングも硬いからこれでは走れないだろうと…

腰痛総まとめ

腰痛に関してはいくつか外せない項目がある。 1.脚の状態 2.お腹の具合い(腹筋や胃腸や生理など) 3.背中の状態 4. ストレスによるもの これは何を意味しているかというと、「腰痛は腰が悪いのではなく、周りから悪影響を受けている」と言った方が正しい。 4番のストレスに関しては腰痛が全く良くならず、頭に100本ぐらい鍼を打つと治る方が時々いる。精神的なものが影響しているのか、頭の血流なのかはまだま…

ブログ諺⑥-胃から崩れる

こういう仕事をしていると色々な病気の方は、病気毎に身体の中で起こっていることが皆違うと考えていましたが、意外とそうではありませんでした。 身体はまず、「胃から崩れる」のです。 胃が壊れるので腸の不具合が起こり腹圧が上がり、足に血が行きにくくなり腰が痛くなります。 腸の働きが不十分なので、免疫系は下がり感染を起こしやすくなります。 また腹圧が上がると横隔膜が上に上がり心臓のスペースが狭くなるので、心…

寿命と白米

年配の常連さんに、「『EAT(Bスポット療法)』『乳酸菌』『当院で足を揉む』で寿命が5年は延びるという話は前回しましたよね。この話をある年配の方にしたら、『私はそんなに伸びなくてもいい。90才手前位でいい。』と言われてしまった。本人が生きたいか生きたくないかまではわからない。悔いのない人生を送っている方は、いつ死んでもいいと思っているでしょう。だから程々でいいと思ったら、うちにも来ないで、EAT(…

ここが落とし穴-便秘と下剤

便秘とは、「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」を言い、慢性便秘症診療ガイドラインでは、「週に3回程度の排便でも、腹部の膨満感や残便感などがなければ問題はない」とされている。 私などは親譲りで腸の調子はすこぶるよく、食べればすぐに出るが、女性で「3-4日に1度、酷ければ1週間出ない」方をよく診るが、按腹と言ってお腹のマッサージをするととても不快な顔をする。 「少し下剤でも試…

お粥と手すり

常連さんの義理のお父様が96才で最近お粥を食べているという。「お粥は胃に良いと言いますが、我々から見ると体力をなくしてしまいます。」と言ったら、「え、身体に良いのではないのですか?そういうえば、やけに声に張りがなかった・・・・」「ある程度年をとっても、できるならちゃんとご飯を食べて咀嚼して、唾液が出ればそれが胃腸への刺激になります。そして声は実によく体調を表します。我々は声の張りだけである程度その…

手術の後、突然力が入らなくなった

股関節を手術した常連さんが順調に回復していたが、最近座っていて立つ時に手術したところに力が入らず、入れようとすると痛みがあるという。少し足を動かしたりすると治るという。術後は月に一度診て頂き順調に回復していたので、筋肉や骨の問題という事は普通は考えにくい。この訴えを聞いた途端、「腹圧では?」と感じた。「腹圧の上昇により足やお尻周辺の一時的な血行不良」と疑った。専門的には「一過性虚血」と言う。例えば…

大腸大改造計画

今日来た新米ママはライオンタイプなのに足が冷えるという。お腹を診たらかなり長患いの便秘症である。おそらく高校生ぐらいからずーっと続いているのであろう。話を聞いたら、「薬を飲まないと3日も出ない。コーラックなどを飲めば出るが、お腹が痛い。弱い薬は錠数が増えてしまう。」と言う。今は若いからいいが、こういう便秘症の方がどうなるかというと、まず足の血行不良で冷えは当然、浮腫も出る。次に腹圧が高いので心臓に…

腕が伸びない

これは日舞の常連さんの訴えである。踊りながら腕を伸ばしたりポーズを取ったりするのであろうが、本人の感覚として、「腕が伸びないから、腕を治療して欲しい。」と言う。気持ちはわかるが我々からすると、「腕が伸びない原因は腕ではなく、肩関節や肩甲骨、胸骨のゆがみの問題」と思ってしまう。例え話をすれば、ある方が3階に住んでいてどうも部屋が傾いているから椅子を調整したりしようとしている。よく見ると机も傾いている…

すべて腸で説明できる

今日久しぶりに来たお年寄りは90才で、もう30年診ている。今まで大病をしたことがなく、多少の腰痛もほぼ1回の治療で良くなる。だからおみえになるのは年1-2回程度。「最近フラフラよろけて、立ったり座ったりもしんどい。何が悪いのかわからないが、まず診て欲しい。」というので話を聞いたら、最近少し便秘が酷いという。今までは2-3日毎に出ていたのが、最近は7-10日程出ないという。それは大変だと言うことでお…

コロナ生活で身体のここがやられる

もう1年以上、自粛やテレワーク、外出控えをしていると身体も変化してくる。身体の変化で1番多いのが、「コロナ太り」「寝違い」「ハムストリング」「首のゆがみ」である。自宅での時間が増えると少し料理にこだわる方が増え、食べることが最大の楽しみとなり、お酒も増える。そんな生活を続ければ当然、「太る」。ソファーにいる時間を長い。好きなビデオを何時間も見ている。当然、「寝違い」は起こる。次に身体は胃腸に負担が…

変形性股関節症と言われて

最近は変形性股関節症の方が多い。レントゲンやMRIを撮り、「あなたの足は変形性股関節症です。今は痛み止めの注射をして少し様子を診ますがやがては人工関節です。」と言われている方は多い。レントゲンを診て相当酷い骨の変形なら人工関節以外の選択肢がないので、時期を見て手術をすれば良いが、50-60代で少し無理をした時だけ痛みがあり、安静にすれば治る場合など、人工関節と言われてもピンとこない。最近はよく痛み…

健康格差

以前から「親の年収による教育格差」が言われている。 昔は東大には田舎の秀才がかなり入っていたが、2014年の調査によれば東大生の育った家庭の半数強が、親の年収が950万円以上の裕福な家庭だったという。 本人が頑張れば入れるというより、環境の影響が大きいという事だ。 また厚労省の調査では所得による「健康格差」で所得200万円未満の世帯と600万円以上で歯の本数が違うと言う。 所得によって健康リスクに…

怪我をして良かった

昨年末にスタッフが階段から落ちて怪我をした。 幸い骨折はしていなかったので、良かったが患者さんには迷惑をかけてしまった。 私自身、今まで数回怪我や病気で休んだことがあったが、その都度学びがあった。 開業して数年経ったときに、夜酒を飲んでいて酔っ払って足を滑らせたら、たまたまそこに猫餌の缶があり膝を少し切った。 傷口を見たらバンドエイドで塞がるレベルではなかったので、医者で縫ってもらいそのあと自分で…

変形性股関節症と脊柱管狭窄症

常連さんがマラソンの途中で、腰が痛くて途中で走れなくなったという。身体を拝見したら、左腰にかなりの負担がかかっているので、1度MRIを撮ってもらってくださいと話した。脊柱管狭窄症は予想していたものの、変形性股関節症もあるという。それも少し炎症の程度が高い。これでは走れないわけだと納得したが、当院で股関節を訴えたことがない。おそらく症状が股関節ではなく、坐骨神経痛で出ていたので、隠れていたのであろう…

お通じがあれば腸は大丈夫か?

ライオンタイプの常連さんが珍しく腰が辛いという。試しにハーフマラソンで身体を動かしたが、良くならないという。下半身を診ると骨格、筋肉には何の問題もない。背中を診たら、「甘い物取りすぎ」「刺激物の摂取」「座り疲れ」と書いてあった。今、どんな生活をしているのか聞いたら、「頼まれた仕事で会議ばかり、移動は車、会食も多い。」と言う。これでは身体は持たない。こういう場合は内蔵の機能低下なので、「お腹の調子は…

圧迫骨折と吐き気

知り合いの方が腰を圧迫骨折したという。以前腰の3番を圧迫骨折したが、今回は1番だという。しかし痛みがあるのは3番で少し不思議がっている。我々は圧迫骨折の場所と痛みは確実に連動するとは限らないと思っている。古傷の3番を痛がることはよくある。圧迫骨折というと患者さんは、「骨がつぶれたんだから相当痛い。」と思っているが、骨自体には神経はなく、神経は骨を包んでいる骨膜にしかないから、そこに炎症がない限り痛…

妊婦の骨盤治療

仕事柄、妊婦さんは多い。訴えが殆ど、「腰痛」と「足の浮腫」で、ワンパターンである。最近はネットで「妊娠中に骨盤調整をして安産」などと出ているらしい。我々からしてみると妊娠中は体重の変化、重心の変化、腹圧上昇、下肢の浮腫など腰への環境は悪い。そんな時に安全確実に骨盤治療(仙腸関節)ができるかは極めて疑問である。今だから言えるが、20-30年前は時々治療したあとから痛みが出たと、妊婦さんから苦情をもら…