本人の気持ちと身体の現状
会計の仕事をしている人が激務で通っている。自覚症状の出ない腕がこったり、頭を使う分、こめかみが辛いという。たまたま休みを使って子供を連れ、高尾山に登ったら、子供が大喜びでまた行ってきたという。本人は激務は変わらないし、登山までしてしまったものだから、昨日来て、「かなり今日は悪い。」と自己申告してきた。しかし身体を診たら全く逆のことが起こっている。自覚の出ない腕は硬くないし、山登りした割りには足もい…
会計の仕事をしている人が激務で通っている。自覚症状の出ない腕がこったり、頭を使う分、こめかみが辛いという。たまたま休みを使って子供を連れ、高尾山に登ったら、子供が大喜びでまた行ってきたという。本人は激務は変わらないし、登山までしてしまったものだから、昨日来て、「かなり今日は悪い。」と自己申告してきた。しかし身体を診たら全く逆のことが起こっている。自覚の出ない腕は硬くないし、山登りした割りには足もい…
仕事柄、「健康を保つのに必要なことは何ですか?」と聞かれる。そんな時はいつも「睡眠」「食事」「運動」「思想」と言っている。最近はテレビを見れば、大リーグの大谷選手の話ばかりで、あまりの好成績に秘訣を調べてみたら、「10時間睡眠」と書いてあった。改めて睡眠の重要性を感じた方も多いと思う。「食事」に関してはいうまでもなく、身体は食べ物から作られている。どんな物を身体に入れるかで体調が変わってしまうのは…
昔に比べて医療が細分化されている。関節のことなら昔は整形外科で良かったが、手の外科・足の外科が出て、すこし難しい患者だと整形からそちらに回される。新型コロナウィルスの影響で我々も学会で集まれなくなり、ズームで講義を聞いていたが、益々細分化の流れは強くなってきている。ではこのまま進むとどうなってしまうのだろうか?おそらく、「左眼専門医」が出てくる。「右眼?私は左眼専門医だから、右眼のことはわかりませ…
これは大分前、激務をこなしている先生に、「仕事に対する責任感から激務をこなし、無理する気持ちは分かるけど、こんな状態を続けていたら、やがて身体にやめさせられてしまいますよ。身体の中には2人いて『本人の気持ち』と『身体の本音』です。先生が色々とやっているのは『先生の気持ち』であれもこれもやらなくてはという先生の都合。今回のぎっくり腰は『身体の本音』。こんなに激務を続けられては身体はたまらない。『本人…
これは大分前にある社長から教えて戴いた。その社長は激務でトラック4台分の書類を作って、会社を公開したと言っていた。本当にトラック4台分かはわからないが、公開するだけの力を持っている社長の働き方は凄かった。まず出勤は朝の10時過ぎ、5時まで仕事をして一般社員は帰る。そこから又仕事を続け、10時過ぎると役員が帰る。そこからは本当の幹部だけになり、終わるのが夜中の1時。そこで幹部は帰るが、その社長は、「…
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いよいよ今回からブログランキングが終わり、「ブログ諺」を配信します。 初めに「体は借り物と思えばいい」は常連さんから教えて戴きました。常連さんも何かのセミナーか講習会で聞いて、心に残っていたようです。 まず、「借り物」となれば雑には扱えません。多くの方を診ていると自分の身体を限界まで酷使する方ばかりですから、「借り物」という発想は全くありません。あくまで自分の身体は自分の物と思っています。 しかし…
首を痛めている常連さんが少し酷くなり、専門家にちゃんと診てもらいなさいと指導して結果が出た。結果は年齢なりの骨の変形で、薬の種類は今までと同じでいいが、倍飲みなさいと指導が出たという。今までは日に1回だったのが今度は朝晩と2回飲んだら、とても楽になってラッキーと言っている。これには少し違和感を覚えた。本来は薬を使わなくてもいいレベルまで回復させたいのに、たまたま飲んで薬が効いたというのは、「薬があ…
常連さんが膝を痛がり、調べたら半月板損傷だった。こういう場合は酷ければ手術になってしまうが、膝に負担をかけないで2-3週間は様子を診るといい。膝の固定には当院でも色々と試したが、ニーラップが1番いい。巻き方にもコツがあるので、リンクを見て頂きたい。ここで大事なのは「日々の生活で痛みを感じないレベルの運動」「サポーターを状況に応じて自分で強く巻いたり、弱くする」「痛みを感じる事を当たり前だと思わない…
常連さんの新米妻が、「主人が犬を飼っていて私が散歩係」と言う。「ではいい犬の躾け方を教えて上げる」と言って、私の師匠から聞いた話をした。師匠が家に戻って飼い犬に土産をあげようとするときに、犬が奥さんを見て、「食べていい?」と言う顔をするという。奥さんの許可があると、犬はすぐに食べるのだが、許可がないと食べたいのに我慢しているという。その時の奥さんの顔が何とも勝ち誇っているという。その時師匠は、「負…
以前ブログで、「サソリと習性」と言う話を書いた。サソリが川を渡るために、カエルに背中に乗せてくれと頼む話で、「いざとなると君(サソリ)は刺すから背中に乗せない」とカエルは言うが、サソリは頼み込んで、「絶対に刺さないから」と誓い、カエルの背中に乗せてもらう。途中まで行ったところで急に流れが速くなりカエルはバランスを失うと、サソリも必死になり、刺さないと誓ったが、気がついたら刺していたという話である。…
これは田舎でよくあったのだが、近所のおばさんが人の話を聞きながら、「まぁ、それは大変ね」と言う人と、「まぁーーーーーーーーーーーーーー、それは大変ね」とやたらに「ま」が長い人がいた。話した側も「ま」が長いと、「そんなに心配して戴いて」と悪い気はしない。本当に心配している方はわからないが、女性は時々これを使う。これは私から見ると、そういう方は「人間として強者」と感じてしまう。「ま」の長さと心配の程度…
たとえばあなたが医者だとして患者から、「先生、私健康になりたいのです。」と言われるととても困ると思います。同様にあなたが占い師の場合、「幸福になりたいのですが・・・」と言われても困ると思います。健康と幸福になりたい気持ちは分かりますが、質問の仕方によっては答えられないのです。しかし「胃炎が治らず困っています」とか、「夫婦でいつも些細な事で喧嘩ばかりです」と言われれば、「それはね・・・」と対策を指導…
これは例えばあなたがライオンだとして、目の前に、「普通のネズミ」と「ハリネズミ」がいたらどちらを食べるかという話で、おそらくハリネズミは選ばれないでしょう。ハリのお陰で身を守れたわけです。もしあなたが医者で、「何か具合が悪い」と言われた場合と、「先週から胃が痛くて、胃薬を飲んだのですが、良くならず、昨日から背中まで痛む。食あたりでもなさそうだし、少し便秘」と言われれば、病状を詳しく言ってきた方の方…
昨年、脊柱管狭窄症を患ってから理学療法士の先生にお世話になり、少し分野は違うが関節に関してあまりに詳しいので、少し勉強してみた。以前大学の解剖教室でお世話になり、それなりに学んだつもりでいたが、理学療法士の先生方の研究発表が、あまりに解剖学者みたいな事を言うので驚き、どうしてそこまで詳しいのか疑問に思っていたが、昨日のセミナーを聞きながら理由がわかった。昨日のセミナーは麻酔科の先生が理学療法士の先…
最近、当院の常連さんが4人股関節の置換術をした。皆さんリハが順調でやれやれだが、以前同じ手術をした人が、体調が良く少し運動をしたいと自分で筋トレをして、股関節を痛めた事があった。以前も股関節の手術成績が良い事は書いたが、それはあくまで日常生活に支障がないレベルであり、手術した全員がマラソンなどの運動をやっていいという事にはならない。もしやりたいという希望があるなら、専門の理学療法士に指導を頂き、そ…
いよいよ最後です。この話をどれだけ多くの方にしたかわかりません。 1位 腕のこりに関して 2位 下腹部の反応点「ハムストリング」 3位 背中を診れば食生活が分かる(甘い物取りすぎで左腰痛、刺激物の摂取で右腰痛) 4位 脛が硬くなる4つの理由 まず1位の「腕のこりに関して」ですが、やはりこの話かと思いました。身体には2ヶ所、自覚症状が出ないところがあります。「腕」と「太腿」です。何故出ないのかは仮説…
人は具合が悪くなると色々と犯人を捜す。「この腰痛は昨日あの人に悪口を言われたからだ。」「何も腰に悪い事をしていないのに、痛みが出るのはおかしい。」などと患者は色々と考える。それも想像力がとても豊かで、時にはご自分の持っている医学知識を総動員していろいろな物をくっつけて珍説を伺う事もある。しかしどんな病気も明確に原因があり、現代医学で解けない問題(遺伝子や未知のウィルス)であっても、全て原因と結果は…
体育会系の常連さんが、「病気や怪我は気合いで治す」とよく言っている。成長期の怪我程度なら良いかもしれないが、それ以降の身体の痛みは気合いだけで治るとは思えない。特に体育会系の方は、「以前ほど辛くない。きっと寝れば治る。まだ我慢できる。自分だけは何とかなる。」と自信ならぬ過信が心の何処かにあり、「まだ大丈夫。もうすこし様子を見る。」と中々病院で調べてもらおうとしない。以前ある社長が腰痛で、「病院でレ…
我々は人工股関節置換術の事をTHA(Total Hip Arthroplasty)と呼んでいる。最近ここ2ヶ月ぐらいの間に4人が手術をした。私自身がそんなに股関節ばかり専門にしているわけではないので、私の股関節を診てもらっている川口のじんどう先生に全員送った。先日行ったら、「先生のところにどうしてあんなに酷い股関節ばかり来るの?」と聞かれ、「私もわかりません」と答えた。治療を受けながら、送った患者…