筋肉を鍛えると痛めるについて
右股関節の手術をした方が、同じ側の太腿の後ろが痛いという。調べてみると筋肉痛を起こしている。よくボディビルなどの筋トレをしている方で、「筋肉を鍛えて少し痛みが出ないと鍛えた気にならない」と言うが、それは「鍛えている」のではなく、「痛めている」のである。ここは実は微妙で、今日来た方に話を聞いたら、「太腿を鍛えようとして、いつもは3000-4000歩歩くのだが、ここ数日7000歩とか-10000歩を越…
右股関節の手術をした方が、同じ側の太腿の後ろが痛いという。調べてみると筋肉痛を起こしている。よくボディビルなどの筋トレをしている方で、「筋肉を鍛えて少し痛みが出ないと鍛えた気にならない」と言うが、それは「鍛えている」のではなく、「痛めている」のである。ここは実は微妙で、今日来た方に話を聞いたら、「太腿を鍛えようとして、いつもは3000-4000歩歩くのだが、ここ数日7000歩とか-10000歩を越…
今日初めて来た方は、「ここ2年位顔色が黄土色になることがある」と言う。こういう場合はまず、肝機能(黄疸)や乾皮症(みかんの食べ過ぎ)を疑う。しかし話を聞いたら、血液検査で何も引っかからないという。そうなると遺伝的なもの、「先祖は北欧系の方はいないか?」と聞いても、「いない」と言う。あとは「アトピー性皮膚炎」や「腸炎」「自律神経失調症」を疑う。「どんな時に黄土色になるの?特徴は?」と聞いたら、「不眠…
以前から、「ぎっくり腰は炎症だから患部を冷やしてお風呂で暖めてはダメ。」と言われていた。 しかし段々とぎっくり腰の時にお風呂に入ると楽になるという報告が続き、私自身どちらが正解なのかわからずにいた。 そんな時にタイミング良く私が酷いぎっくり腰になってしまい、絶好の検証する機会を得た。 お風呂まで這っていき、恐る恐る身体を温める。それも十分温まるまで。 15分か20分ぐらいしたところで恐る恐る立って…
ネットを見ていたら、釘付けになってしまいました。百歳の陽気なおばあちゃんが人生でつかんだ言葉です。心に刺さります。 戦争がないだけでいい 生きているだけで幸福 いい人の真似をすればいいのよ 米粒は拾えても愚痴は拾えんよ 見栄は大敵 うまくいくものは一つもない、うまくいかせるようにがんばるだけ 死ぬまで働きたい おばあさんは孫を甘やかすのが仕事 文科省は全国的に親不孝者をつくっている なんでも腹六分…
日舞をやっている方が、膝の内側に痛みを訴え、中々治療効果が上がらないで中敷きを作ってもらった。中敷きが功を奏し、膝の内側の痛みは楽になったが、その後外側に痛みが出るようになったという。膝の内側を過保護にしてしまった。患者さんからすると内側でも外側でも場所が違うだけで、同じ痛みと思うかもしれないが、膝の構造も治療しやすさも全く違う。「外側の痛みなら治療しやすいが、内側の痛みは必ず楽になるとは言えない…
2-3年前に、ぎっくり腰で来た方に、「あなたのぎっくり腰は胃炎が原因です。」と伝え、その後医者から胃薬をもらってすっかり腰は良くなったと言う。しかしその後胃薬を2-3年飲み続け、今度は胃が苦しくなって薬を自分で判断してやめたら楽になったので、そのままにしておいたという。そうなると今度は胃が又悪くなり、ぎっくり腰をやってしまったという。何とも悩まして話だが、胃薬も毎回義務のように飲まなければいけない…
長年仕事をしているとある一定数、何をやっても背中や腰の痛みが取れない方がいる。 病院で調べてがんの転移や背骨の問題、腎臓などの原因が判明すれば良いが、一つ忘れてはいけない病気がある。 それは、「大動脈解離」である。 我々の年代だと石原裕次郎さん、三波伸介さん、最近では加藤茶さん、大瀧詠一さん、阿藤快さんなど思い出すが、石原裕次郎さんの場合は慶應義塾大学病院でドリームチームか組まれ、加藤茶さんの場合…
バイクに乗ろうとまたぐときに左足の付け根(鼠径部)が痛いという方が以前来た。数回の治療で9割の痛みは取れたが完治しないと言う。今日詳しく見たら、左ハムストリングに異常なこりを見つけた。左の鼠径が痛いときは普通、左大腿四頭筋を治療する。この筋肉が悪化すればほぼ、鼠径に痛みは出る。だから我々は必ず痛い側の前に、父ちゃん母ちゃんで右大腿四頭筋を調べる。反対側の足のゆとりを見てから、患部の治療をする。左大…
常連さんが目がつると言う。時々痙攣もするし、上手く閉じられないという。こういう話を聞くと、「眼瞼痙攣」「眼瞼下垂」などとすぐに病名を考えてしまう。少し考え方を披露したい。 脳が原因-CT、MRIで血管も調べてもらう。 顎関節が原因-歯医者で噛み合わせとマウスピース 耳や鼻の炎症-これは調べればすぐにわかる。EAT(Bスポット療法)は有効。 三叉神経痛・顔面神経麻痺-鍼や薬で対応 こんな事がすぐに思…
風邪の発熱で食欲がない場合に、ポカリスエットをがぶがふ飲む方がいますが、かなり糖分が高いので、点滴の成分のOS-1ぐらいの方がいいのではないかと思ってしまいます。 喉が痛いときはアイスクリームやゼリー状の物なら食べられますので重宝します。 基本的に発熱は身体に侵入してきたウィルスをやっつける(ウィルスは熱に弱い)ためなので、下げる必要はないのですが、子供やお年寄りで体力が取られすぎれば解熱剤を使う…
最近はZoomセミナーをよく聞いているので、少なからず知識が増えている。 今までは断片的な知識だったが、セミナーを聞くにつれ隙間が埋まってきた感じで、色々と医療の落とし穴を感じる場面が増えてきた。 「ここが落とし穴」と題して、まずは身近な「風邪」を取り上げてみたい。 新型コロナウィルスの影響ですっかりインフルエンザの話題が減ってしまった。 毎年この季節は、「インフルエンザのワクチンを打った」「学級…
胃炎で通っている常連さんが、「夕食後、少し時間だ立つと小腹が空いてくる。何か良い方法は?」と聞くので、「食後だから余りカロリーの多い物は避けたいでしょう。お腹が空くのは本能だから、無理矢理押さえるより、上手に満たして上げればいいと思います。」と説明した。少しアイデアを列挙してみたい。 梅干しとお茶-梅は少し大きめの南高梅、1つ食べれば気分は変わる。お茶は玄米茶でも煎茶でも昆布茶でもお好きなもの。 …
介護のブログを書いたら、患者さんから思いのほか情報が集まった。フランス在住の方から、「フランスにはユマニチュードっていうメソッドがある」と教えて戴き、調べたらもう報道番組で取り上げられていた。 ■ユマニチュードとは ユマニチュードはフランスの二人の体育学の専門家イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティが開発したケアの技法です。ケアの現場で彼らがまず気がついたのは、専門職が「何でもやってあげている」…
母も米寿(88才)を迎え、買い物や食事の支度が自分で出来なくなり、施設に入りたいと去年言いだし、色々と探した結果、今は何とか入居出来ている。 私自身、治療家だが、介護の事は全くのド素人なので、ケアマネや関係者に色々と教えて戴き、それなりに知識が増えた。 まず、「要支援」「要介護」の仕組みから教えて戴き、ケアプランをケアマネジャーが作り、それを介護施設などと打ち合わせをして、どういう形にするか決める…
もうコロナ騒ぎを3年やっていると、すっかり定着したものの一つに、「ウェビナー:Zoomセミナー」がある。先生方と直接会う事が出来なくなったが、勉強の意欲は落ちないので、すっかりウェビナーが定着してしまった。私なども今まで頑張っても月に2回程度の学会参加が限界だったが、今では月に多いと30本近くの講義を聞いている。そんな中、若い医者でとんでもないスピードで成長している先生に出会うことがある。2ヶ月前…
長年過酷な仕事を続けてきた方が去年退職し、今年は故郷に帰るという。もう仕事を辞めているのでさぞかし身体には問題がないだろうと思ったら、数日前に蕁麻疹をやったという。そして身体を診たら相当酷い。これは間違いなく身体が、「膿吐き出し」をしているのである。今まで何十年にもわたって溜めたものを処理しようとしている。仕事を止めたぐらいですぐに楽にはならない。これには本人もビックリして、「もう仕事を辞めている…
常連さんが、「年末に背中が痛くて行った医者はヤブです。背中が痛いのに『肋間神経痛』と言い、私が以前胸が痛くて味わった肋間神経痛と全く違うのに、肋間神経痛だと言いました。そして首のレントゲンでは何度も姿勢を変えさせられ、バタバタするし、写真を見ても首の骨の番号を数え間違いはする。評判も悪いからヤブです。」と言う。「しかし我々から見るとまず肋間神経痛は背中の痛みと胸の痛みの種類が違う。胸で痛むと鋭いし…
これは大分前の話たが、優秀で技術レベルが高い先生だがはやっていない先生と、あまり技術レベルは高くないが流行っている先生の違いを調べた事があった。我々から見たら、技術が上の先生が偉いに決まっていると当時は思っていたが、現実はむしろ逆のことが起こっていた。技術レベルの高い先生は、「大事なのは患者満足。いかに痛みを取るか、それが大事。」と言っていて、技術レベルが高くない先生は、「痛みは残るかもしれないが…
ネットを見ていたら見つけました。年の初めにご挨拶申し上げます。 家は買えても、家庭は買えない。 本は買えても、知識は買えない。 薬は変えても、健康は買えない。 地位は買えても、尊敬は買えない。 時計は買えても、時間は変えない。 友だちは買えても、友情は買えない。 写真は買えても、思い出は買えない。 会社は買えても、信頼は買えない。 名医は買えても、命は買えない。 出会いは買えても愛は買えない。 仕…
常連さんが首を痛めて、「こういう場合は首の痛いところを伸ばすの?縮めるの?」と聞いてきた。これは実は少し答えにくい。我々治療家は、痛めたところを限界を診ながら、上手に伸ばして様子を見る。一気には治療しない。しかし患者さんが自分でやる場合は、安全なのは縮める方である。例えばお腹の調子の悪い場合、お腹を丸めて寝るように患部は縮める方が安全である。しかし治療において伸ばすことによるメリットは大きい。患者…